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運命のnote

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それは、僕のnoteに届いたある一件の通知から、物語の全てが始まった。
この通知がきっかけで、僕はある一人のアイドルと巡り合う事になる。



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2023年4月22日

僕はその日、ある一人のアイドルとの約5年間にも及ぶ思い出を綴ったnoteを投稿した。
そのアイドルの名前は、ミグマシェルターというグループに所属していたレーレ。
彼女は2023年4月29日に、地元鹿児島での凱旋ライブを最後にアイドルを卒業した。
ちなみにレーレは、僕が生まれて初めて好きになったアイドル。
そんな彼女と出会ったきっかけは「ラジオ」だった。

ある日の水曜深夜、FMヨコハマを聴いていたら「まよなかレコード」というラジオ番組が偶然流れていた。
そのラジオ番組のパーソナリティーを務めていたのがレーレだった。
ラジオから流れてくる彼女の声はとても優しくて、リスナーの心を包み込んでくれるような温かい雰囲気があり、思わず心を奪われてしまった。

まよなかレコードでは、恋愛相談のコーナーがあった。
当時、付き合っていた恋人に振られてしまい落ち込んでいた僕は、番組に悩み相談のメールを送った。
するとレーレは、そのメールに真摯に向き合ってくれ、僕の傷口を塞ぐような言葉をかけてくれた。
その言葉に助けられた僕は、毎週レーレのラジオを聴くようになった。

ラジオを聴いていくうちに彼女がアイドル活動をやっている事を知った。
しかし当時の僕は、アイドルには全く関心が無い人間だった。
だから毎回番組にメールを送るようにはなったが、彼女のライブを見に行ったりする事は一度もなかった。
レーレとは、そんな関係が一年以上も続いていた。

そんな僕たちの関係に、転機が訪れる。
ある日の放送で、彼女が僕のメールを読んだ時に「いつもありがとうございます」と言ってくれた。
一度もライブに行った事がない僕なんかの名前を覚えてくれたのがとても嬉しかった。
彼女のその一言が、僕の心を動かした。

まよなかレコードにメールを送り初めて約1年半後。
僕は彼女のライブを初めて見に行った。
そこで見たライブが本当にカッコよくて「今のアイドルって、こんなにレベルが高いことやってるの!?」とカルチャーショックを受けた。
自分が知らなかっただけで、こんなにもすごいエンターテイメントの世界があったのかと、衝撃を受けた。
僕は彼女がきっかけで「アイドルの世界」を知り、「アイドルの世界」が好きになった。


ミグマシェルターのライブを3回目に見に行った時、僕は初めてレーレとチェキを撮った。

レーレの前でラジオネームを名乗ったら「嘘ーー!!嘘ーー!!本当ーー!?やっと会えたーー!!」と言いながら、何度も何度もハイタッチをしてくれた。
まさかこんなに喜んでくれるとは思っていなかったので、本当に嬉しかった。
それから僕は、レーレのライブに頻繁に通うようになった。
そして僕は、生まれて初めてアイドルを好きになった。
そのアイドルがレーレだった。

そんな彼女との「出会いから別れ」までの5年間の思い出を、僕はnoteに書いて投稿した。


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レーレとの思い出を綴ったnoteを投稿した後、自分のXにリンクを貼り付けてポストした。

するとこのポストに多くの反響があった。
様々なアイドルファンがこの記事を拡散してくれ、いいねと、閲覧数が驚きの数字になった。
そしてXのアカウントには、現役で活躍するアイドルからのいいねもたくさん届いた。
その中には、まだ一度も会った事のない面識のないアイドルからのいいねも複数あり、純粋に自分の文章を褒められたような気持ちになり、とても嬉しかった。

noteのアカウントを開くと、そちらの方にもたくさん「スキ」の通知が届いていた。
その通知を一件一件見ていたら、Kolokol(コロコル)というアイドルグループの佳凪きのさんから「スキ」の通知が届いていた。
ちなみに彼女は、Xのアカウントからも「いいね」を押してくれていた。

しかし当時の僕は、彼女に一度も会った事がなかった。
なんなら彼女のSNSもフォローしていなかった。
そんな全く面識のない僕のnoteをどこからか見つけてくれて、そして読んでくれて、noteとXの両方のアカウントからリアクションをくれたのが、すごく嬉しかった。

僕はすぐに、佳凪きのさんのnoteとXをフォローした。

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きのさんに、どうしても一度会ってみたくなった。
なんの面識もない僕なんかのnoteを読んでくれただけでも嬉しいのに、Xとnoteの両方からリアクションをくれたという事は、おこがましいかもしれないけど、彼女の胸に響くものがあのnoteの中にはあったのかなと思ってしまった。
自分が書いた文章にそのような嬉しい反応をしてくれた彼女に、僕は純粋に興味を持った。

本当はすぐにでも会いに行こうと思ったのだが、彼女もnoteをやっていたので、僕は彼女のnoteを全て読んでから会いに行こうと思った。
なぜなら、彼女が僕のnoteを読んでくれたのがとても嬉しかったので、僕もしっかり彼女のnoteを読んでから会いに行こうと思ったからだ。

その日から、彼女のnoteを一番最初の過去記事から少しずつ読み始める生活が始まった。

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2023年9月30日

僕はその日、渋谷のWOMBにアイドルの対バンライブを見に行った。
その出演者の中には、きのさんが所属するKolokolの名前もあった。

レーレのnoteにきのさんが「スキ」を押してくれてから、約5ヶ月後。
遂に、きのさんと直接対面する時が来たのだ。
Kolokolのライブを見るのは初めてだったのだが、一言で言うと「全員歌がうまくて、実力派のグループだな」とライブが始まってすぐに思った。
こんなにすごいアイドルが、自分のnoteを読んでくれただなんて信じられなかったし、恐縮さえしてしまった。
それぐらいライブのクオリティが高いなと思ったのを、今でもハッキリ覚えている。

ライブ終了後、Kolokolの特典会が始まった。
僕はチェキ券を握りしめながら、きのさんの物販列に並んだ。
きのさんが、僕のnoteに「スキ」を押してくれてから5ヶ月も経っていたので、もうさすがにあのnoteの事も、そして僕の名前も覚えてないだろうなと思っていた。

しかし、この後予想外の展開が起こり、きのさんから一生忘れられない嬉しい言葉をかけてもらう事になる。
まさかそんな展開になるだなんて、この時の僕は想像もしていなかった。


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僕がチェキを撮る順番になり、きのさんの横に立った。
「初めまして、ブーメランチャンネルと申します」と自己紹介すると、「あ~!」みたいな驚いた顔をしてくれた。

そしてチェキを撮り終えた後に「もう覚えてないかもしれないんですけど、昔レーレのnoteを書いた時、きのさんがいいねしてくれたのがすごく嬉しくて、今日は会いに来ました」と僕は伝えた。

すると、きのさんは「分かります、分かります!」と言ってくれた。
そして「ご覧になってないかもしれないんですけど、すごい好きなnoteで、実は私の配信でも喋ったんですよ!熱心なファンの方がいらっしゃったって!」と、すごく丁寧な言葉遣いで話してくれた。

まさか配信で僕のnoteの話をしてくれているだなんて思ってもいなかったので、とてもビックリした。
あのnoteを気に入ってもらえただけでもありがたいのに、それをわざわざ配信で喋ってくれていたという事実が、とにかく嬉しかった。
その後も彼女は、僕のnoteをいろいろ褒めてくれてた。
その一言一言が全部嬉しくて、僕は胸がいっぱいになっていた。
こんなにも感動的な初対面になるとは思っていなかったので、この日の出来事は今でも鮮明に覚えているし、一生忘れられない僕の大切な思い出になっている。

きのさんとの初チェキ

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2024年4月28日

きのさんと初めて会った日から約7ヶ月後。
僕は再びKolokolのライブを見るため、会場となったspotify O-EASTに向かった。
あの初対面の日以降も、僕は彼女のnoteを変わらず読んでいた。
僕は文才がある人に、とても心を惹かれる。
noteをやっているアイドルはたくさんいるが、彼女のnoteはその中でも特に面白いと思っている。
だから、きのさんの事も自然と好きになっていった。

前回彼女と会った時、僕が書いたレーレのnoteを好きと言ってくれてとても嬉しかった。
彼女が僕のnoteを好きと言ってくれたように、僕も彼女のnoteが好きだった。
だから今度は僕が彼女に対して「あなたのnoteが好きです」という気持ちを伝える番だと思っていた。
そういった思いがあって、この日はライブ会場に足を運んだ。

Kolokolのライブがスタートした。
この日は、彼女の本業でもあるアイドルとしての姿もしっかり見たかったので、前から二列目の場所からライブをじっくり眺めていた。
前回初めてライブを見た時の感想と同様に「4人とも歌がうまいな〜」と率直に思った。
歌がうまいだけでなく、表現力もみんな優れていて、そのライブパフォーマンスの高さに思わず圧倒されてしまった。
そしてライブが終わった後「Kolokolのライブって、すごくいいな!またライブ見たいな!」と心から思った。
すぐにでもリピートしたくなるような最高のライブを、彼女たちはやっていた。

ライブ終了後、特典会できのさんとチェキを撮った。
この日はいろんな有名なグループが出演していたのだが、きのさんが出てきた時が一番ドキドキした。
やっぱりずっとnoteを読んでいたから、彼女には特別な感情があった。
きのさんがステージに姿を表した瞬間「いつも俺が読んでいるnoteの人だ!あのnoteを書いている、佳凪きのがいるー!」と気持ちが高ぶった。
そんな気持ちを、特典会の最中にきのさんに伝えていたら「ブロガーに会いにきてるみたいじゃん!おもろー!」と言って笑ってくれた。

7ヶ月ぶりにきのさんに会えて本当に嬉しかった。
彼女に会えたのが嬉しすぎて頭がフワフワしてしまい、この日は帰りの電車を間違えてしまった。
それぐらい僕は、この日きのさんに会えて嬉しかったのだ。

ライブの帰り道、Kolokolの曲をずっと聴いていた。
この日のライブですごく心に刺さった曲があって、いろいろ調べていたら「Rascal」という曲だった。
僕はその曲を聴きながら「Kolokolのライブまた見たいな」と思った。
次はいつ東京に来てくれるのかチェックしていたら、なんと5日後の5月3日に「Kolokol6周年ワンマンライブ」が東京で行われる事を知った。
僕はすぐにそのチケットを購入した。

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2024年5月3日

僕はこの日、渋谷CLUB QUATTROに「Kolokol6周年ワンマンライブ」を見に行った。
もう本当にライブが凄まじく良くて「ライブを見に来て良かったな」と心の底から思った。
その思いを胸に抱えながら、ライブ終了後にきのさんの元へ行き、チェキを撮った。
僕が「ブーメランチャンネルです!」と名乗ったら、5日に前に会ったばかりという事もあって「ブーメランチャンネル!おかえりー!」と言いながら、きのさんは両手を差し出して迎え入れてくれた。
そしてそのままお互いの両手を合わせた状態でチェキを撮った。

僕は「5日前に見たライブが本当に良くて、またKolokolのライブが見たいと思ったから、今日はリピートで来ました!今日のライブも最高に良かったです!」と伝えた。

するときのさんは「noteだけじゃなくて、アイドルとしても好きになってくれた?」と聞いてきた。

僕は「noteも、アイドルとしても、両方好きになった!」と答えた。


彼女は嬉しそうに微笑んでくれた。

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きのさんと初めて会った日の翌日。
オンリーファイブという画像メッセージサービスを購入した。
そこには、きのさんが書いてくれた僕宛のメッセージが綴られていた。

僕ときのさんが出会ったきっかけは、レーレのnoteだった。
あのnoteにきのさんが「いいね」を押してくれた事から、全てが始まった。
オンリーファイブには、そのnoteの事を書いていてくれた。
きのさんは、僕とレーレの事を「すごくステキな関係性」と書いてくれた。
「ラジオを聴いてたら、たまたま流れてきてスキになるなんて運命的ですよね」とも書いてくれていた。


そして彼女は、最後にこんな言葉を僕に送ってくれた。


「私とブーメランチャンネルさんが巡り合えたのも運命かもしれませんね」


確かに、きのさんと巡り合えたのも運命だったのかもしれない。
この広い世界の中から、あのnoteがきっかけで二人は引き寄せられ、こうやって出会えたのだから。
あのnoteがなかったら、きのさんとはもしかしたら出会っていなかったかもしれない。
そう考えると、あのnoteは僕たち二人にとって間違いなく「運命のnote」だった。


僕が書いたレーレのnoteを、彼女は好きと言ってくれた。
でも僕だって、彼女が書くnoteが好きだ。
だからこれからも彼女のnoteを読み続けるし、ステージに立つアイドルとしての姿も好きになったから、またKolokolのライブにも行きたいと思っている。


運命のnoteを通して巡り合ったアイドルとの物語は、まだ始まったばかりだ。


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