見出し画像

#ソシャゲの話をしよう。「ソシャゲにおける難易度の緩急は長期的である」

#ソシャゲの話をしよう
どうも、死に急ぐ生命の果実です。

みなさん、ソシャゲ遊んでますか?
ドチャクソ高い難易度に頑張って挑んでますか?
ドチャクソ高い難易度に嫌気がさして、心折れてガチャを引こうとしてますか?
今回は「ソシャゲにおける難易度の緩急は長期的である」というお話。

ざっくり以下のような構成でお話をできればと考えております。


難易度について

おもしろいという感情は難易度の緩急から生まれる(という場合も多い)

緊張と緩和、ともいう。
古くはシューティングゲーム、わかりづらければマリオなどのアクションゲームを想像してください。
危険に直面したときは緊張、それを乗り越えた時は緊張の緩和が訪れます。
前から敵が来るぞ!(緊張)→倒す→しばらくは安全(緩和)という具合ですね。

ゲームの難易度からくる「おもしろい」という感情は、その落差・緩急からもたらされます。
苦労があるから調子のいい時は楽しいし、難関で成長したから、その後の平易な道は安心感と達成感を感じられます。

もちろん、現実ではそんなうまくいくことはないでしょう。
苦労しなくて調子が良ければそれはそれでよいし、ギリギリの賭けとかせずにリターンがあれば最高です。……が、まぁゲームは遊びなので、そのくらいのお膳立てはあってしかるべきでしょう。

ゲームは楽しくなくてはなりません。
そして、適度な難易度はゲームの楽しさによい影響を与える
異論は多分ありません。

「難しい難易度」によってプレイヤーが成長し、そこから生まれる余裕が「簡単な難易度」での爽快の楽しさに通じる。
これがゲームの難易度による楽しさの創出のメカニズムです。

なので、とにかく難しくすればいいだろうとか、とにかく前より難易度を上げていくという設計は、あまり褒められたものではありません。

その時、ソシャゲでは…

とはいえ、ソシャゲとなると少々話は特殊になります。
ポイントは、「課金やガチャによって、プレイヤーの資質が決まってしまう」という点です。

昔のゲームであれば、大まかな上手い下手はプレイヤーの腕前で決まるし、それは慣れや努力によって上昇する。
期間を置いたら忘れてヘタになることはあれ、基本低難易度→高難易度に作っていけば問題ありませんでした。

が。
古き良き「資産で殴り合うゲーム」であれば、そこにプレイヤーの技術が介入する余地は少なくなります。
持っているカードやユニットが、ゲームの相対的な難易度を左右する環境です。

運営から提示された同じイベントでも、ユーザーの持つ資産によっては「簡単」とも「難しく」とも成りうる。

これが、運営が安易に「ユーザーが難しいっていってるから簡単に調整しようぜ」とできない理由です。
ある人によっては簡単に感じるイベントが、急に難易度がガクっと下がる、もしくはその逆のことが起こり得ます。
多くのユーザーからしたら、その理不尽で無計画な難易度の変更には不安感が付きまとうでしょう。

これはひとつひとつのイベントで適切な難易度を考え始めると、頻繁に発生する現象です。

ならばどうしたらいいのか。

そこで長期的な運用視点が必要になってきます。
少し考え方を変えてみましょう。

MMOなゲームでの難易度の考え方

ガチャで大当たりの激レア強キャラは、もちろん文字通り強い。現環境であれば最強です。どんな局面でもたいていなんとかなります。というキャラを作った場合。

この場合、必ずしも「そのキャラがないとクリアできない難易度」を提供する必要はありません。
(※強いキャラが活かせる場所がないと売れないのでは?という需要の話は一旦置いておく)

要するに「強いキャラをガチャで引けたら、その人は楽して俺TUEEEE!」ができてよいのです。

難易度の緩急による楽しさで言えば、「俺TUEEEE!」は楽で爽快よりの楽しさです。もちろん楽しい。
他のプレイヤーと比較して大活躍できるので、めちゃめちゃキモチイイ。ギルドバトルやランキングではヒーローです。

一方、引けなかったプレイヤーは苦労しなくてはいけない・楽しくないのかというと、これもそうでもありません。
というか、ここが運営の手腕としてのハイライトです。
引けなかったプレイヤーも、苦労するなりに楽しく遊べるゲームバランスにすることが大切です。

手持ちのキャラを駆使して、知識と技術を駆使して、与えられた課題に挑戦する。
一見無茶な攻略を求められるが、試行錯誤の末にこれを突破し、攻略を成功させる。

その楽しさは決して簡単ではないが、達成感のあるものです。
誰しも、高い壁を乗り越えて成長したときは爽快感を感じるものでしょう。
しいて定義するなら、やり込みよりの楽しさです。

まとめると

・ソシャゲは手持ち資産によって主観的な難易度が大きく変わってくる
・が、その主観的に感じ方の違う難易度それぞれに、楽しさを両立させることは可能
・強キャラを引けた人には爽快な楽しさを、引けなかった人には試行錯誤の楽しさを
・難易度は上げ続ける必要はない

運営期間が経過するにつれ強キャラを所持している人の割合が多くなり、多くのユーザーがマンネリを感じたら、その時にインフレすればいいのです。

課金して強キャラを引けた人のみに焦点を当てて運営すると、引けなかった人の多くを置いてけぼりにすることになる。
あまりの難易度に諦めてしまったユーザーが多くなり、ユーザーの総数が減れば、やがてサービスは立ち行かなくなる。

そうならないために、強キャラを所持しているユーザーとそうでないユーザー、どちらにもサービスを楽しめるような難易度設計が大事なのではないでしょうか。
ソシャゲの難易度の緩急は、長期的な視点で計画すること。

本日僕から言いたいことは以上です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?