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日記屋 月日のワークショップで出会った仲間たち15人で、交換日記を書いて文フリに出ます…

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日記屋 月日のワークショップで出会った仲間たち15人で、交換日記を書いて文フリに出ます。5/19文学フリマ東京38 【V-01】 noteには、そのワークショップ期間中に書いた日記を抜粋して掲載しています

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それはまるで、奇跡のような【5/19文学フリマ東京38に出店します】

 奇跡のような三ヶ月が終わったあと、待っていたのはさらに奇跡のような三ヶ月だった。  昨年11月、下北沢にある日記屋 月日が主催する「日記をつける三ヶ月」というワークショップに参加した。その終了直後に書いた感想は、このnoteにも公開したのでよろしければぜひ…  たまたま選ばれた15人の仲間と、ファシリテーターのphaさんと一緒に、半クローズドな場で日記を書き合い、読み合った三ヶ月間が終わったとき、そこには奇妙なコミュニティが生まれていた。友達というのとはちょっと違う、で

    • 『あなたは怒られたことがないでしょ』を読む:明るく楽しい生活は最高の復讐

       日記ワークショップ仲間れもん さきさん(@saki_to)の日記本「あなたは怒られたことがないでしょ」を読む。何しろわたしはワークショップつながりで半年間もさきさんの日記を読み続けているので、ここでさきさんの日記本を読んだ感想を書きたいんだけど、どうしてもそれはこの本単体から生じた感想ではなく、半年間の時間の蓄積から出た感想になってしまう。  さきさんの日記本を読んでいて、「優雅な生活が最高の復讐である」という言葉を思い出していた。いま調べたら、これはフィッツジェラルド「

      • 日記ワークショップ最終週、そして文フリへ…【2024.01.20~2024.01.26の日記

        2024年1月20日(土)  天気のすっきりしない土曜の朝。曇り空だけど公園へ散歩に行こう!と思ってニット帽をかぶりコートを着込んで外に出たら、思い切り雨が降っていた。傘を差しながら散歩するほど散歩への熱意があるわけではないし、きっとこんな天気では公園に来ている犬も少ないだろう。というわけで本日の散歩は玄関の前までで終了とする。途中で見かけた犬の数、0。  コーヒーを飲みながら、日記ワークショップ最終回のために「自分が好きな一日」の日記を選定する作業に入る。結局、ある程度

        • 月曜日は最高だとわたしは言うけれど【2024.01.13~2024.01.19の日記】

          2024年1月13日(土)  朝は確かにいい天気だった土曜日。大量の洗濯物を干した後で、午後から雨予報になっていることに気づいた。こんなに晴れているのに雨が?と半信半疑だったけれど、いちおうすべての洗濯物を室内に入れておく。ワークショップの開始とともになんと雪が降ってきて、あとからこのときの自分の判断に大いに満足することになる。   午後、下北沢に向かう。ワークショップメンバーQさんが下見しておいてくれたビアパブでみなさんに合流。やりたいことリストを作る会だったけれど、わ

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          毎日長々と日記をつけているのに、読み返しても特に感慨がない【2024.01.06~2024.01.12の日記】

          2024年1月6日(土)  よく晴れて暖かい土曜日の朝。起きて日記を更新してから、夫と出かける。目的は神奈川県立近代美術館 葉山でやっている「移動するモダニズム」展。JRで逗子駅に向かう。途中までは電車がすごく混んでいたけれど、鎌倉駅でみんな降りた。たぶん鶴岡八幡宮へ初詣に行くのだろう。逗子駅から美術館へはバスで向かう。葉山の街はいつ来ても道路が混んでいて、住人の人は大変だろうなと思ったりする。  「移動するモダニズム」展は、「100年前の未来」という副題がついている。1

          毎日長々と日記をつけているのに、読み返しても特に感慨がない【2024.01.06~2024.01.12の日記】

          人には人の年末年始【2023.12.30~2024.01.05の日記】

          2023年12月30日(土)  旅行から帰宅した翌朝。旅行中は早寝早起きをしていたので、急に生活のリズムが人間らしさを取り戻す。朝7時前に目覚め、清々しい気持ちで洗濯をする。  旅行から帰ってきた翌日の洗濯が好きだ。洗うものがたくさんあるので腕が鳴る。天気もいい感じに晴れてくれたので、思いきり洗って思いきり干す。テレビの天気予報では、本日は11月下旬の陽気で暖かくなるでしょう、と言っていた。わたしは寒がりなので暖かいのは嬉しいけれど、あまり年末という気がしない。  スー

          人には人の年末年始【2023.12.30~2024.01.05の日記】

          旅行中に書く日記は、普段の日記とは違うのか【2023.12.23~2023.12.29の日記】

          2023年12月23日(土)  クリスマス目前の土曜日、午後からは日記ワークショップ第3回目。その前に、ボーナストラックでQさん、Rさんと合流。あとからWさんもいらっしゃる。ビニールハウスみたいな(としか形容しがたい)席でおしゃべりをする。  この日のワークショップが終わったあとには、Dさんの提案によりクリスマス本交換会がおこなわれる。机の真ん中にどさっと包装紙に包まれた本の山ができていて、とても心踊る光景だった。帰り道の電車の中で、交換会でゲットした本の包みを開ける。お

          旅行中に書く日記は、普段の日記とは違うのか【2023.12.23~2023.12.29の日記】

          目立ってきた白髪をどうするか問題【2023.12.19の日記より】

           昼間、シャワーを浴びるついでにしらがを染める。ドラッグストアで安売りしていた、市販のしらが染め用ヘアカラーを使って自分で染める。前回、同じようにして染めたのは半年くらい前だ。わたしはしらががそこまで多いわけではないし、生えていても気にしないタイプなので、染めるのはせいぜい半年に一度くらい。ここ数年はずっとそんな感じだ。  染めながら、もう今回で染めるのは終わりにしよう、と毎回のように思う。自然に生えてくる数本のしらがを、いちいち黒く染めて隠す行為に違和感がある。別に自然な

          目立ってきた白髪をどうするか問題【2023.12.19の日記より】

          マライア・キャリー・チャレンジ2023が突如として始まる【2023.12.16~2023.12.22の日記】

          2023年12月16日(土)  12月中旬とは思えないほど暖かい日。朝、夫を誘って日課の公園散歩に行ったけれど、明らかに上着は必要なかった。前日の強い南風のせいか、園内のイチョウの葉っぱがあらかた散っており、一部の地面が黄色く染まっていた。まだ落ちたばかりの葉っぱ特有の、乾燥しすぎていないフカフカした踏み心地を楽しみながら歩く。途中で見かけた犬の数、18。  お昼ごろ、所用があって実家に電話。ついでに、年末に夫と旅行で萩・津和野に行く予定であることを話す。津和野にある安野

          マライア・キャリー・チャレンジ2023が突如として始まる【2023.12.16~2023.12.22の日記】

          日記がセルフケアとして機能しはじめる【2023.12.09~2023.12.15の日記】

          2023年12月9日(土)  二回目の日記ワークショップの日。ワークショップが始まる前に、都合のつく人たちで新宿のむさしの森珈琲に集まり、作業会(日記やその他の文章を書いてもよし、おしゃべりをしても、ごはんを食べてもよし)をしようという話になる。むさしの森珈琲のすぐ隣りにスタバがあって、その間に小さなボルダリングウォールがあった。ひとりだけ登っている人がいたので、つい観察してしまう。  店内で無事みなさんに合流して、ベーコンエッグガレットというものを注文する。以前にワーク

          日記がセルフケアとして機能しはじめる【2023.12.09~2023.12.15の日記】

          クソでか感情でアイドルを推す【2023.12.06の日記より】

           かねてより楽しみにしていたイベントがある。ずっと応援しているアイドルグループの武道館公演のライブビューイングだ。「推している」という表現は便利だけれど、自分としては「応援している」か、「(活動を)追っている」という表現のほうがしっくりくる。  わたしが応援しているのは、ハロー!プロジェクト(ハロプロ)所属のJuice=Juice(ジュースジュース)というグループだ。Juice=Juiceは今年でデビュー10周年で、私は結成時から追いかけているので、ファン歴もほぼ10年とい

          クソでか感情でアイドルを推す【2023.12.06の日記より】

          ウェディングドレスの彼女【2023.12.01の日記より】

           横浜・みなとみらいでバスを待っていたら、向かいの通りをウェディングドレスを着た女性が歩いていた。真っ白いドレスのたっぷりした裾を両腕で抱えこんで歩く姿が、街なかでひときわ目立っている。結婚式の前撮り写真の撮影中なのだろう。みなとみらいは結婚式場が集中しているからか、ウェディングドレス姿で撮影している人たちをよく見かける。だからそれ自体はさほど珍しくないのだけど、この日に見かけた女性は、ドレスの上にバブアーのジャケットみたいな、茶色い襟のついたアーミーグリーンの上着を羽織って

          ウェディングドレスの彼女【2023.12.01の日記より】

          ほかのメンバーの日記を読むのにハマり、自分の日記もどんどん長くなる【2023.12.02~2023.12.08の日記】

          2023年12月2日(土)  すがすがしい土曜の朝。日課の公園散歩に、夫をつき合わせる。公園の一角には、冬の晴れた朝に富士山がよく見えるスポットがある。今日は絶対に美しい富士山が見えるはず!と意気込んで向かうが、あまりきれいに見えなかった。もっと空気が冷えこむ必要があるのかもしれない。  公園のエントランスでパン屋の出張販売がおこなわれていたので、買って帰ることにする。「東京オリンピックでフランス選手団にパンを提供したお店」とチラシに書いてあった。エコバッグなど持たずに来

          ほかのメンバーの日記を読むのにハマり、自分の日記もどんどん長くなる【2023.12.02~2023.12.08の日記】

          ワークショップ初回に参加し、一週間分の日記しか知らない人たちと初めて顔を合わせる【2023.11.15~2023.12.01の日記

          2023年11月25日(土)  ずいぶん暖かかった前日に比べ、ぐっと冷えこんだ日。毎年、秋が深まるといつも、謎のやせ我慢で厚着をせずにいて、寒い思いばかりしている。わたしは子どものころから寒がりなので、さっさと防寒に徹すればいいのに、まだ本格的な冬が来ていないのに厚着をするのはよくないことのように思えて躊躇してしまう。昔からそうだ。  厚着をしたくないいちばんの理由は、秋口から厚着をしはじめると真冬に着るものがなくなるから。はやばやと着こんでしまうと、甘やかされた身体が寒

          ワークショップ初回に参加し、一週間分の日記しか知らない人たちと初めて顔を合わせる【2023.11.15~2023.12.01の日記

          日記ワークショップでおそるおそる毎日の日記を書きはじめる【2023.11.18~2023.11.24の日記】

          2023年11月18日(土)  一泊二日の群馬旅行二日め。アーツ前橋の「ニューホライズン:歴史から未来へ」展へ。本会場であるアーツ前橋だけでもかなりのボリュームだったうえ、街の中心部のあちこちに会場が分散している形式だったため、三時間くらいかけてたっぷり楽しむ。  印象的だったのは、閉業したキャバレーの跡地を舞台にした蜷川実花のインスタレーション。廃墟となった空間は暗くひんやりとしていて、懐かしのブラウン管テレビ(実際にこのキャバレーで使用されていたもの)と、水をいっぱい

          日記ワークショップでおそるおそる毎日の日記を書きはじめる【2023.11.18~2023.11.24の日記】

          書きたいことを書ききるまで書く

           三ヶ月間、オンライン上で日記を書くというワークショップに参加した。下北沢にある日記屋 月日が主催するもので、今までに何度か開催されており、その都度ファシリテーターが変わる。わたしが参加した回のファシリテーターはphaさんだった。参加人数の上限は十五名で、応募者がそれを上回った場合は抽選になる。応募する前から、抽選には受かるだろうな、という何の根拠のない確信があったが、果たして抽選に受かった由のメールが届き、わたしはたまたま選ばれた十四名の人々とphaさんと、毎日の日記を書く

          書きたいことを書ききるまで書く