クリスの物語(改)Ⅱ 第十四話 海底都市
クリスと紗奈がオーラムルスの機能を色々と試していると、マーティスがやってきた。
『そろそろ到着いたします。ご準備ください』とマーティスは頭を下げ、操縦室へと戻っていった。
「え、もう着くの?」と驚く紗奈に、クリスも首を傾げて窓の外を見回した。
外は相変わらず真っ暗だった。しかし先ほどまでの漆黒の闇ではなく、アダマスカルの室内の明かりがうっすらと淀みを映していた。
窓辺に近づいていった紗奈が振り返り、「水の中みたいね」と言った。「海底都市ってことだから、海底にいるのね。