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トピックス(小説・作品)

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素敵なクリエイターさんたちのノート(小説・作品)をまとめています。
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記事一覧

「KIGEN」第八十八回(終)

 とある幼稚園の遊戯室。講演前に、エプロン姿の先生が園児を前にお話を始める。 「今日のお話し会の先生は、JAXAっていう、宇宙を相手にお仕事をする、とーっても凄い人たちです。それからもう一人、スペシャルゲストも登場するそうですよ。楽しみだね。それでは先生、よろしくお願いします」  小さな手がぱちぱち鳴らされる中、奏はそろそろと園児の前へ歩み出た。傍らにはサポート役で矢留世が控えている。今日の講義テーマは「ロボットと人」。これまでのロボット工学における人とロボットとの歩みを

知らないこと

夏日、なのだという。 24度を超えるの夏日ということになるのだろうか。最近の夏が24度で済んだ試しがないが。 冬生まれの我が子は肌着とツーウェイオールを着るのが基本スタイルだ。今日は初めて肌着一枚で眠っている。肌着一枚だとおむつの線がすぐ見えていい。 久々に実家に帰ると環境の違いや騒がしさからか「眠いのに眠れない泣き」をする。実家で子と私の二人で過ごしているとすぐに眠り始めた。まとまってたくさん寝るので眠れないのはストレスなのだろう。私としてはどこででも眠れるのび太体質になっ

クマとハム(189日目)

小説家の労働環境改善③/Podcastの配信者を同僚だと思う

こんにちは、小説家の朱野ですよ。 この一年、長編執筆を休んでいる間に、労働環境を改善しようといろいろやってきたことをやってきたのかを書いています。途中まで無料、途中から有料で読んでいただけます。 最近、Podcastが熱いのではないか。 ……と思うのは、自分が「働く女と◯◯と。」に出演したからだけではない。ワンオペ育児歴(注:平日のみ)7年を生き抜いていたあのころ、私は育児と家事に明け暮れ、本を読む暇も暇もなかった。朝から晩までつねに動いていた。唯一、自由になるのは耳である

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新しい作品作りへ向けて

なんだかいろいろなことが嫌になってきているのと、自分が不自由になってきているのと、真面目にハイブランドのファッションを覗いたり少し買ったりしてみて、「私の世界の限界」の感触を感じ始めている。 この限界感は、ある意味でその先を示しているから、抜け出せば世界は広がるのだけれど。 あれこれ学ぶ中で、とりあえず金がなくなってきているので、そろそろなにかしなくてはいけないのだ。 以下は、ただのメモである。 スカジャンの刺繍。 スーベニアジャケット、アジア圏のおみやげデザイン。大

勇敢な貴女に倣って

سلام 2022年、9月。 イラン中央銀行のサレハバディ総裁はイラン・リヤル(IRR)が過去最安値まで下落したと発表。 牛乳や米、あらゆるものの値段が2倍、3倍...こうして日々上がっていくことを友人たちはしきりに嘆いていた。 だからか、10円、20円の値上がりがまだ可愛いものだと思ってしまうほど、日本の円安や物価高がヘビーに感じなかった。 ここまでイラン通貨の価値が下落した理由は、間違いなく今まさにイラン国内で起きている「自由革命」の影響だろう。 2022年、

~ジェットコースター克服?体験記~

 ジェットコースターに乗る人の気持ちがずっとわからなかった。そもそも人間はよくできていて、危ないことに関しては恐怖を感じるようにできているはずだ。にも拘わらずわざわざ恐怖(スリルといいかえるのだろうか)を感じにいく神経がわからない。 ただ、苦手な割には遊園地でみんながジェットコースターにのると言えば「一人待つのはいや」と引っ提げ無理やり乗り込むうさぎさんの根性を持つ私。最大限声帯が耐えうるボリュームで叫び泣きわめくことでなんとか恐怖をやり過ごしてきた次第である。 さて先日

東京未遂

東京へ逃げたい、と一度でも思ったことがある人とは、深い関係になれると信じている。 行きたい、ではない。 逃げたい。 正確に言語化するなら、「ここではないどこかで救われたい」。 家出しても、行き場所なんてどこにもなかった頃。ネカフェは徒歩圏内にはなくて、コンビニすら遠くて、泊めてくれる人もいなくて。街灯のない夜道を、涙を流すのも忘れて徘徊していた頃。私は東京に行きたかった。ほんとうに行きたかった。口に出したら、ただの夢見がちな田舎者みたいになってしまうから黙っていた。東京な

恋愛リアリティショーの話

住野よるです~。 こんな時間まで目ぇバキバキで仕事しちゃったから寝れない。。。 ということで更新いたします~。 皆さん、恋愛リアリティショーって見られますか?? 僕は全く詳しくなくてですね、、、 担当さんから「恋愛リアリティショーって見ます?」って訊かれ、 「あ、あいのりとかですか?」って返すほど最近のそういう番組を知らないのです。 調べたらあいのり終わったの2009年らしく、僕まだ七歳なのになんで知ってるんでしょうね?前世の記憶ですかね? まあそれはいいとし

なんかしんどい春。先手を打って心を守る準備を

左肩の上で猫が寝ている。リズミカルに聞こえてくるピーピーという音がフエラムネみたいで可愛い。とはいえ、「鼻息は何かの病気のサインかも…」と、右手で昨夜どこかに置いたはずのスマホを探してみた。 部屋の電気をつけるリモコン。エアコンのリモコン。なぜか置きっぱなしにしている一人暮らしの部屋のテレビのリモコン。 リモコンをちゃんとリモコン立てに直しておけば、スマホはすぐに見つかるはずなのに、どうしてだかこの作業がとてつもなく面倒くさい。手の届く範囲で右周辺を探してみたけど、スマホ

『永遠にひとつ』第11話 存在意義

「光崎さんの視力を回復するのは、現代の医療では難しいと思います」  医師の診察結果を聞いた弓美さんは泣き崩れましたが、遠矢は落ち着いていました。 「それで、ダフネはどうですか? 直せないほどの損傷とか、そういうことはなかった?」 「ええ。ダフネさんは、ほぼ無傷です。どこも壊れていません」  困惑気味に答える医師に、遠矢は、まだ包帯だらけの顔を向け、口元には笑みを浮かべながら語り掛けました。 「ああ……、それなら良かった。  先生。アンドロイドの為に自分の身を投げ出すなんて、私

【2024年3月28日更新】【2023年4月開設メンバーシップ】各プランの詳細や特典について、これからの記事更新について

みなさん、こんばんは。禧螺です。 今日もnoteをご覧いただき、ありがとうございます。 本日は、2023年3月21日に公開いたしました、メンバーシップの中のあります 各プランについて、更新内容や詳細を公開させていただきます。 メンバーシップについては、以下の記事をご覧くださいませ↓ 内容が盛りだくさんになってしまったため、記事が長くなっています。 目次をつけますので、お好きな所から読み進めていただければと、思います。 メンバーシップ参加の検討をしていただける際の

あなたの好きな果物ベスト3は何ですか?

イラストは何となく可愛かったからももです。 ベスト3には多分というか選ばれる予定もありませんが…。 このイラストかわいい。 何となく最近好きな果物の話をすることがあって書こうかなって思ったので書いてみました。 という話はよくてここから本題。 わたしの好きな果物ベスト3は。 やっぱり1位はいちご。 これは永遠に変わらないかな。 あまり食べれる季節は少ないけど、今年はちょっと高めのものを奮発して買ったりもしましたが。 やっぱりいちごが好き。 そして2位はパイナ

他人の生き方に学ぶことは多いー気候変動の活動に関わる平田仁子さん

東京でサラリーマンをやっていた頃、人へのアプローチをがらりと変えたことがあります。今も、ぼくの大切な行動指針の一つになっています。 ある人のアドバイスに納得がいったのです。それは次のようなものでした。 アウトプットから、それを直接つくった人にアプローチする。他人が評価するアウトプットだから、多くの人の評判が良いアウトプットだから、という他人任せではなく、自分自身がアウトプットを心底気に入る。そのうえで、それを企画した人、クリエイトした人にアプローチするわけです。ぼんやりと