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内科よりの救急集中治療医。基本ケースレポートベースにまとめておりますがたまにrevie…

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内科よりの救急集中治療医。基本ケースレポートベースにまとめておりますがたまにreviewをまとめてます。日立の民。

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  • snap diagnosis マガジン📖

    • 11本

    診察、画像で診断に迫れるものを集めました💡

最近の記事

臨床推論 Case180

Cureus 16(5): e60260. 【主訴】 呼吸苦 【現病歴】 ■ 1か月前から徐々に労作時呼吸困難が出現し受診した. 症状は徐々に悪化し, 日常生活に支障をきたすようになった. 胸痛, 咳嗽, 発熱, 体重減少などの随伴症状は認めなかった.近医で胸部X線で右側胸水貯留を指摘され, 精査目的で当院を紹介受診した. 【現症】 ■ バイタルサイン:血圧 130/80 mmHg, 心拍数 72回/分, 呼吸数 18回/分, 室内気での酸素飽和度 96% ■ 身体所

    • 臨床推論 Case179

      J Nucl Cardiol. 2013 Dec;20(6):1184-5. PMID: 23979819. 【症例】 80歳男性 【既往/治療歴】 心筋梗塞 【現病歴/現症】 ■ 発熱, 悪寒, トロポニン上昇を主訴に紹介受診された. ■ 3週間前に当院で左回旋枝(LCX)と左前下行枝(LAD)に2回に分けて複雑な冠動脈インターベンションが行われていた. ■ 血液でCRP, プロカルシトニン上昇あり. ■ 初診時の心電図は以前の心電図と比べて著変なく, 心エコー検査で

      • オウム病のまとめ

        Medicine (Baltimore). 2022 Dec 16;101(50):e32117. ■ 中国の病院でメタゲノムネクストジェネレーションシーケンシング(mNGS)で診断されたC psittaciを解析. ■ 重症20例, 非重症15例を比較. 重症患者の方が他の病原体の複合感染が多かった. ■ 基本データの比較 ■ ラボの比較 ■ 画像の比較 ➡︎ コンソリデーションが主体である ■ 症例 (A)3日間発熱を呈する67歳女性、左下葉に広範なcons

        • 臨床推論 Case178

          AIM Clinical Cases. 2024;3:e231027. 【症例】 37歳 健康な女性 【主訴】 指の痛み 【現病歴】 ■ 2日前から左示指に突然発症した激痛を伴う腫れと発赤を主訴に救急外来を受診した. 外傷歴なし. 【現症】 ■ 診察では, 末節骨を中心に腫脹が見られた. ■ DIPに著明な圧痛を認めた. 波動は触れない. ■ 赤沈40mm/hrと上昇しており, その他は正常であった. ■ Xpは以下の通り. What’s your diagno

        臨床推論 Case180

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          11本

        記事

          臨床推論 Case177

          J Med Case Rep. 2018 Feb 5;12(1):27. PMID: 29397796 【症例】 33歳 白人男性 【主訴】 胸痛 呼吸苦 【既往/治療歴】 なし 喫煙:0.5箱/day  飲酒:なし  違法ドラッグ:なし 【現病歴】 ■ 前日から急に発症した胸痛と呼吸困難を主訴に来院した. ■ ゴミ袋を持ち上げた時に胸痛が出現し, 痛みは鋭く, 持続痛で背部への放散を伴う痛みであった. ■ 節々の痛みと悪寒もあったが, 発熱・咳嗽・喀血・体重減少は認

          臨床推論 Case177

          臨床推論 Case176

          AIM Clinical Cases. 2024;3:e230177. 【症例】 66歳 女性 【主訴】 呼吸苦 【現病歴】 ■ 9ヶ月前から徐々に増悪する労作時呼吸困難を主訴に外来受診された. 家事をする際に息切れのため何度も休憩が必要になり, 短距離歩行後も難しくなった. ■ 下肢浮腫, 起座呼吸, 発作性夜間呼吸困難, 胸痛, 動悸, めまい, ふらつきなどの随伴症状はなし. 喫煙歴なし. 【既往/治療歴】 てんかん 甲状腺癌:甲状腺全摘術と放射線治療後 高血圧

          臨床推論 Case176

          Snap diagnosis* Case12

          Brown Hospital Medicine. 2024;3(2). 【症例】 66歳 女性 【主訴】 手指の皮疹 【現病歴/現症】 ■ 1週間前から両側の親指内側と人差し指外側に対称的に分布する有痛性の皮疹を認め救急外来を受診した. 全身症状, 既知の接触者との接触歴, 最近の外傷, 新しい薬剤の使用はなかった. ■ 身体所見:中心部が暗色を呈する境界明瞭な浮腫状の紫色の皮疹を認めた. 他の部位には皮膚所見なし. ■ 血液:WBC11,000/μL(好中球73.

          Snap diagnosis* Case12

          臨床推論 Case175

          Brown Hospital Medicine. 2024;3(2). 【症例】 56歳 既往のない男性  【主訴】 便秘 【現病歴】 ■ 1週間のうちに4回, 重度の便秘を主訴に来院した. ■ 来院前は毎日排便があり便秘の既往はなく, 内服薬もなかった. ■ 初診の10日前に約400gの殻付きのカボチャの種を食べた後, 排便も放屁もできなくなった. 救急外来に複数回受診され, 下剤と浣腸を処方され帰宅していた. ■ 複数の下剤と浣腸, 自宅での摘便を続けたにも関わらず

          臨床推論 Case175

          臨床推論 Case174

          Indian J Endocrinol Metab. 2013 Jan;17(1):174-6. PMID: 23776877 【症例】 34歳 男性 【主訴】 脱力 【現病歴】 ■ 2日間の四肢脱力を主訴に救急外来を受診した. ■ 早朝に脱力を自覚し, 2日間で悪化して動けなくなった. ■ 過去6ヶ月以内に同様のエピソードを3回繰り返していた. 最初の2回のエピソードは2~4日間続いた後, 自然に寛解した. 救急外来受診の3週間前に3回目のエピソードを経験している.

          臨床推論 Case174

          COVID19による昏睡 (アブストのみ)

          Neurology. 2022 Jan 18;98(3):e315-e325. PMID: 34862317 【背景】 ■ 重症COVID-19患者において, 意識障害(DoC)が深刻な合併症である. ■ COVID-DoCの予後と病態生理は不明であり, 延命治療を継続するかどうかの判断が難しい. ■ 我々は, COVID-DoCの自然経過を記述し, それに関連する脳機能を調査した. 【方法】 ■ 前向き縦断研究で, COVID-19患者で鎮静薬や脳の構造障害では説明

          COVID19による昏睡 (アブストのみ)

          COVID19に関連した中枢神経障害

          Crit Care Clin. 2022 Jul;38(3):553-570. PMID: 35667743 【イントロダクション】 ■ 本稿執筆時点で, 世界中で3億4000万人が新型コロナウイルスSARS-CoV-2 (COVID-19)に罹患し, パンデミック開始以来557万人が死亡している. ■ COVID-19は,様々な臓器に影響を及ぼし, 軽症から致死的な症状を引き起こす多臓器ウイルス感染症候群である. ■ 神経学的合併症はしばしば報告されており, ウイルス感染

          COVID19に関連した中枢神経障害

          臨床推論 Case173

          Chest. 2023 Apr;163(4):e163-e166. PMID: 37031987. 【症例】 60歳 男性 【現病歴】 ■ 1ヶ月前にレジオネラ肺炎で挿管管理を受けた患者が呼吸困難と咳嗽のため,紹介受診された. ■ 入院中に実施された胸部CTスキャンでは, 左上葉の浸潤影が認められた. ■ 気管支洗浄液の培養でレジオネラ菌が検出され, レボフロキサシンによる治療と2週間の人工呼吸管理が行われた. ■ 抜管後の胸部X線写真では, 浸潤影はほぼ消失していた.

          臨床推論 Case173

          臨床推論 Case172

          Clin Infect Dis. 2006 Dec 1;43(11):1436-46. PMID: 17083018. 【症例】 21歳の既往歴のない女性 【現病歴】 ■ 第2子を出産した際に3度会陰裂傷を負い, 縫合処置を受けた. ■ 4日後, 悪寒, 排尿困難, および会陰部痛が次第に増悪し, 臀部と右大腿に放散し救急外来を受診した. 【現症】 ■ バイタル:体温37.2℃, 血圧96/57mmHg, 脈拍132回/分, 呼吸数20回/分. ■ 血液検査:HCO3

          臨床推論 Case172

          臨床推論 Case171

          EJCRIM 2024;11 【症例】 頭皮メラノーマと診断された男性 【既往/治療歴】 結腸癌:前方切除と術後補助化学療法後 上行大動脈瘤:4.5cmで安定して経過 【経過】 ■ 患者は頭皮メラノーマと診断され, 根治的切除術を受けた. 初回のCTでは転移は認めなかったが, 4.5cmの上行大動脈瘤が見つかった(図1A). この時点で瘤手術の適応はなかった. ■ 経過観察のCTでは6ヵ月後も瘤サイズは安定していた(図1B). ■ その7ヵ月後のCTで, 新たに右肺転移

          臨床推論 Case171

          臨床推論 Case170

          Intern Med. 2024 May 1;63(9):1317-1322. PMID: 37839888. 【症例】 21歳 日本人男性 【主訴】 発熱 関節痛 咽頭痛 皮疹 下痢 【既往/治療歴】 川崎病 喘息 アトピー 【現病歴】 6日間続く高熱, 咽頭痛, 関節痛, 手掌の硬結, 紅斑, 下痢を主訴に10月中旬に当院を受診した. 症状発症直前に飲食店で焼肉を食べている. 動物との接触や生水の摂取はない. 入院4日前に近医で胃腸炎の疑いでレボフロキサシン, ス

          臨床推論 Case170

          臨床推論 Case169

          Clin Case Rep. 2024 Apr 26;12(5):e8823. PMID: 38681031 【症例】 既往のない26歳男性 【主訴】 胸痛 【現病歴】 ■ 2週間続く胸痛で受診された. 咳嗽, くしゃみ, 笑うことで悪化する. ■ 1ヶ月前に軽度の気管支炎を3週間罹患し, その後持続する乾性咳嗽と胸痛が出現した. 胸部外傷はない. 【現症】 ■ バイタル:正常 ■ 身体診察:胸部の右下後胸壁で触診時の圧痛を認めた. ラ音, 喘鳴, 樽状胸は認めな

          臨床推論 Case169