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外国人の介護者と話す機会からシンプルな言い回しの大事さを学ぶ

以前に、介護者が外国人の方に福祉用具を導入する機会があり、その時のコミュニケーションでは大変苦労したものの、得るものも多く、今回はその際のやり取りで学んだ、伝えることの大事さについて書いてみます。


●外国人の介護者とのコミュニケーションで感じたこと・学んだこと

私が外国人の介護者とコミュニケーションをとる機会から感じたこと、学んだことは何かと言いますと・・・


・シンプルに話す

まず大事なのが、シンプルに話すこと。例えば、介護ベッドの説明であれば、「手元スイッチで操作します、ボタンは4つ付いていて、背もたれの上がる・下がる、高さの上がる・下がるの機能があります。押している間だけ上がって最大70度まで背もたれは上がります・・・」といったやり取りではなく、「背中・上がるボタン、押してみて」「高さ・上がるボタン押してみて」といきなり操作してもらい、私も身振り手振りで背もたれが上がる動きを体で表現したり・・・、わかってもらうための表現の仕方をいろいろ工夫しながらやりくりしたりしました。外国人の介護者の方に理解してもらう上で、「実際に操作してもらう」「体を使って表現する」ことはすごく大事であることがこの経験でわかりました!


・結論から話す

あとは、話す内容も、単純明快に結論から話すようにしました。「このボタン・押す・背中・上がる」という感じで、自分自身が外国人のような話し方になってしまってちょっと笑ってしまいましたが、なんせ単純明快なやり取りじゃないと、相手も理解してくれないです。日本語は「主語・修飾語・述語」の順番で、結論が最後に来る言語です。なので、話しぶりも、とっ散らかってしまうことも多く、相手は、ゴチャゴチャ言ってるけどこの人結局何が言いたいのかしら?なんてことになりがちです。なので、結論から話して、相手に秒速で内容を理解してもらう工夫が重要です!


・相手の話す意図を汲み取ろうと努力する

相手が一生懸命話してくれるのですが、なんせカタコトの日本語。内容がよくわからないこともたくさん・・・。だからこそですが、かなり集中して話を聞くようにしました。もともと傾聴は得意な方なのですが、しっかり聞こうと集中することで、そんなに苦労することもなく、話を理解することが出来ました。逆にカタコトであっても、相手の話す意図は、きちんと傾聴の姿勢をとっていれば、おおむね理解ができる!という新たな発券ができました。


・何度も聞く

相手が話していることで、わからないことがあったら、とにかく聞き返すようにしました。これは日本人同士では、場合によってはしつこく聞かれて嫌がられたりすることもあるのですが、相手がカタコトしか話せない外国人の場合、相手も一度の説明では完璧には伝わらないことをある程度理解されれていて、聞き返されることを想定されているケースが多いです。むしろ、わからないことを放置せず、わかるまでやり取りすることで、通常よりも時間はかかってしまいますが、お互いの理解が深まり、その後の仕事もやりやすくなりました。


・込み入った話になると苦労するかも

とはいえ、何でもシンプルに説明できるわけではありません。
契約書の内容を説明する際は、特に困りました。こういう場合はどうなる・・・この場合は・・・あの場合は・・・などなど。簡単に説明しきれないことについては、非常に苦労しましたね。しかし、順序立てて、かつ丁寧に説明することで、概ね理解してもらえることはできましたが・・・。


●わかりやすく説明することは、お年寄りにも共通すること

ということで、外国人の介護者に対する説明の工夫について書いてみましたが、これってよく考えたら、介護の仕事ではお年寄りに説明する際にも共通する内容であると改めて思いました。あまりゴチャゴチャと1から100まで説明するよりも、相手がどう説明すれば理解してもらえるか、を考えて、その人その人に合った説明の仕方でやっていくべき。特に高齢者の方であれば、シンプルで明快な話し方が必要です。外国人の介護者とのコミュニケーションをきっかけに、日頃のお年寄りとのやり取りも、今一度わかりやすくシンプルにやっていかなきゃと再認識した、そんな体験でした。

ではでは。

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