最近の夢はどれも【一二〇〇文字の短編小説 #1】
薄暗い部屋でベッドに横たわって天井を見上げながら、ジャスティーンは考える。最近の夢はどれも気分がいいものではない。探し物が見つからなかったり、何かの獣から逃げられなかったり、目的地にどうしてもたどり着かなかったり、電車に乗り遅れたり、どうにも寝覚めが悪い。
人生がうまくいっていないわけではない。四年前に自分でロンドンに立ち上げた美容院は順調だし、趣味のガーデニングも楽しめている。黒雲がわき起こるような夢はそれほど気にならない。けれども、「予言夢」という言葉がある。少しだけ不