【人生と投資、時々映画】はじめまして(24/4/11)

はじめまして。
このほど会社員人生を卒業し、3月末に個人会社を設立しました、早野潔と申します。会社人生30年余りで、総合商社に31年、スタートアップに8か月、最後の3年間は関西のビジネススクールで客員教授の副業をやっていました。ずっと為替や株式のマーケットに関わる仕事をして来たので、ここでも経済やマネーに関わる情報を提供できれば、と思います。もう54歳のオッサンですので、あまり熱くならず、肩ひじの張らない形で市場に関する情報をお届けしていくつもりです。
最近は新NISAが始まり、株式市場も年初から大きく上昇しましたので、投資についての質問を受けることがよくあります。僕が以前商社で事業投資や為替のディーリングを担当していたので、「どこに投資をすればよいでしょうか」とか、「どういう投資手法が良いでしょうか」、中にはストレートに「どの株が上がるか教えて下さい」と聞かれることがあります。確かに質問したい気持ちはよく分かるのですが、そのような質問には必ずこう答えるようにしています。「では、そのような人生プランをお考えですか?」と。
例えば、質問してくる方が、若くて優秀な方ならば、「確かにお金を貯めて比較的リスク・リターンの高い金融商品に投資するのもいいですが、最も効果的な投資先は、自らの能力を伸ばすための自己投資ですよ。」と回答しています。若いうちは時間は余るほどあります。勉強してキャリアアップをするもよし、資格を取得して手に職をつけるもよし。人口が減る中、若くて優秀な人材はどの企業・組織でも喉から手が出るほど欲しい存在です。このようなステージでは、貯蓄するよりも、自らのスキルを磨く事に使うほうが、よほど高いリターンを生む投資になるのです。
一方で、年配の方には、「今後の人生を考えれば、あまり高いリスクを取れないので、比較的堅実な金融商品が良いのでは。但し、亡くなった段階で莫大な資産を残すより、今しか出来ない事に費やす事も重要ですよ。」とアドバイスしています。歳をとると、かつて出来たことも徐々に難しくなり、お金の相対的な価値はどんどん目減りして行きます。そのような状況では、あくせく蓄財に励むより、家族との時間を大切にする、趣味の時間を確保する、旅をする、などの行いの方が、よっぽど意味ある資産の使い方のような気がします。もっとも、人生百年時代と言われるように、長生きするリスクもありますので、あまり早い段階で資産を使い切ってしまう事はないようにしなければなりませんが。
同じように、どの株に投資すれば良いか、と聞いてくる方には、どのような投資スタイルをとるつもりですか?と逆質問しています。短期的な利幅狙いか、それともじっくり長期投資を考えているのか。対象となる会社の製品を愛しているのか、一緒に育てていくつもりなのか。配当金狙いか、キャピタルゲイン狙いか、などなど。忙しくていちいち会社の情報なんか、調べている時間なんてない、という方にはインデックス投資を進めています。但し、このインデックスも米国株か、日本株か、全世界対象か、様々です。結局、誰にとっても相応しい株など存在しないのです。本人の人生プランや投資スタイル次第です。
今は難しい時代です。デフレ経済下では、銀行預金に預けっぱなしでも、大して問題は無かった。しかし、インフレ経済では、預金は徐々に相対的に価値が目減りしてしまいます。預金は恐ろしい金融商品なのです。
もっとも、だからと言って何も怪しい投資に手を伸ばす必要はありません。重要なのは正しい情報と、健全な判断力です。
いろいろと偉そうに語って来ましたが、私自身、約30年の投資経験の中で何度も大きな失敗を繰り返していますし、億り人でも何でもありません。会社を早期退職したただのオッサンです。
これからは失敗談も、成功談も、過去の様々な市場にまつわるエピソードも、お届けしてきたいと考えております。また、表題にありますように、映画に関する話も語っていければ、と思います。今後とも宜しくお願い申し上げます。

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