マガジンのカバー画像

レース考察

358
運営しているクリエイター

記事一覧

GⅠ勝ち馬考察:ロマチックウォリアー(安田記念)

父:Acclamation 母:Folk Melody 母父:Street Cry  父・アクラメーションはスプリンターとして活躍した馬。母の父・ストリートクライはドバイWCを勝った中距離馬。そして祖母のフォークオペラも2000mのGⅠ勝ち馬。父方スピード×母方スタミナの構成になっています。父の血統内にフェアトライアルの血が5本。おなじく母の父内にも2本あり、重厚なフェアトライアル資質が中心のタイプです。筋力によってスピードを爆発させる瞬発型だと思います。  瞬発力と持続

重賞勝ち馬考察:ヨーホーレイク(鳴尾記念)

父:ディープインパクト 母:クロウキャニオン 母父:フレンチデピュティ  本馬はデビュー前に記事を書いたことがあります。あらためて読み直してみたところ、ちゃんと詳しく説明してあり、我ながらよく書けているなあと。これ以上補足することもないですし、過去記事の掲載をもって、今回の考察とさせていただきます。以前はカーリアンの柔らかさが足を引っ張っている印象もありましたが、肉体的な成長が伴った現在は、持続的な切れ味として良い味を出していますね。  

安田記念 有力馬血統考察

ソウルラッシュ ロマンチックウォリアー セリフォス ナミュール パラレルヴィジョン 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好評販売中。ぜひお手元にどうぞ🙇

重賞勝ち馬考察:シュトルーヴェ(目黒記念)

父:キングカメハメハ 母:アンチュラス 母父:ディープインパクト  日本の種牡馬界を支えつづけたキングカメハメハとディープインパクト。この2大血統を組み合わせた、王道ど真ん中の配合です。ただしディープインパクトは母の父に下がると、重厚なスタミナ色が濃くなります。血統表の字面とは裏腹に、クラシック向きのスピードや切れ味をもった王道型がでにくい印象です。どちらかと言えば、パワーをいかすタイプになりやすいかたちといえます。本馬もその傾向が表れた1頭です。  本馬のいいところは、

重賞勝ち馬考察:ピューロマジック(葵S)

父:アジアエクスプレス 母:メジェルダ 母父:ディープインパクト  葵Sといえば、去年の勝ち馬・モズメイメイがみせた反則級のロケットスタートが思い出されますね。今年の勝ち馬である本馬も、好スタートをきって、一瞬で場を支配してしまいました。ただし本馬はこれまでのレースでも毎回スタート抜群。数完歩で単騎逃げの状況を作り出せるほど、ずば抜けたダッシュ力の持ち主です。  「ストームキャット≒フレンチデピュティ」4×4・5を内包。アメリカ血統のスピードを軸に据えた配合です(※以下の

GⅠ勝ち馬考察:ダノンデサイル(日本ダービー)

父:エピファネイア 母:トップデサイル 母父:Congrats  ロベルト4×5、シアトルスルー5×4、「サドラーズウェルズ≒ワイルドアプローズ」4×4、「サーゲイロード≒セクレタリアト」5×5などのクロスを内包。主要な血はだいたい押さえてある父母相似配合馬です。  その一方で、エピファネイアの配合的に必須項目のような存在であった、サンデーサイレンスのクロスをもちません。重賞勝ち馬でサンデーのクロスがないのは、イズジョーノキセキと本馬のみ。将来こういう配合の活躍馬が増えて

日本ダービー 有力馬血統考察

ジャスティンミラノ レガレイラ アーバンシック シックスペンス コスモキュランダ 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好評販売中。ぜひお手元にどうぞ🙇

GⅠ勝ち馬考察:チェルヴィニア(オークス)

父:ハービンジャー 母:チェッキーノ 母父:キングカメハメハ  ハービンジャー×母の父キングカメハメハの組み合わせは、ブラストワンピース、モズカッチャンという2頭のGⅠ馬をだしていたパターンです。近年はそこまで大きな実績を残していませんでしたが、昨年から勢いが復活。今年はローシャムパークが大阪杯で2着、そして本馬がGⅠ勝利と、久しぶりに存在感を強めています。  本馬は3代母に名牝・ハッピートレイルズをもつ良血馬です。この一族は豊富なスタミナが持ち味。19年のアルゼンチン共

重賞勝ち馬考察:ミトノオー(平安S)

父:ロゴタイプ 母:シダクティヴリー 母父:Thunder Gulch  父のロゴタイプは現役時代に安田記念など芝GⅠを3勝した馬。しかし種牡馬としては、牡駒と牝駒で伝える適性が変わります。牡駒が挙げた勝利は、芝4勝に対してダート13勝。ダート適性を濃く伝えるようです。  本馬は母方にガルチ、ストームバード、アリダー、ヴァイスリージェント、ダマスカスなど、馬力に秀でた血脈を豊富に抱えています。このおかげで、乾いた馬場のパワー勝負でもへこたれません。ただしフットワーク自体は

重賞勝ち馬考察:ウインマーベル(京王杯SC)

父:アイルハヴアナザー 母:コスモマーベラス 母父:フジキセキ  本馬はおもに二つの配合的な特徴があります。ひとつはアイルハヴアナザー×母の父フジキセキのニックスです。これについては別の記事で詳しく解説しましたので、そちらをお読みください。能力源という点で、とても重要な意味をもっています。      もうひとつの特徴はニジンスキー6×3のクロスです。本馬の体質に大きな影響を与えています。  本馬は父のアイルハヴアナザーも、母のコスモマーベラスも、前脚のさばきが硬いタイプ

オークス 有力馬血統考察

ステレンボッシュ スウィープフィート ライトバック クイーンズウォーク チェルヴィニア 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好評販売中。ぜひお手元にどうぞ🙇

GⅠ勝ち馬考察:テンハッピーローズ(ヴィクトリアマイル)

父:エピファネイア 母:フェータルローズ 母父:タニノギムレット  とりあえず先入観を捨てて、本馬の戦績から感じた特徴を三つ挙げてみます。    ①千四型と②平坦巧者の特徴から、本馬はハビタットの影響が濃い競走馬なのではないかとみています。ロベルト4×4のクロスやナイトシフトの血が効いているためか、筋肉は付いていて(つまり非力さがなく)、典型的なハビタットっぽい馬ではありません。ですが追い出したときの脚の回転から、どことなくその雰囲気を感じます。  ③サウスポーなので、

重賞勝ち馬考察:ヤマニンサルバム(新潟大賞典)

父:イスラボニータ 母:ヤマニンエマイユ 母父:ホワイトマズル  父のイスラボニータは前脚を綺麗に伸ばして走る、猫のようなフットワークが特徴でした。これは「ミリセント≒コジーン」4×2によるものでしょう。「ナスルーラ+プリンスキロ+カウントフリート」の脈絡がもたらす柔軟性が、特有の体質を生み出しています。この資質が競走馬としてだけではなく、種牡馬としても重要な核となっているようです。  本馬の場合、ホワイトマズルを用いることで、イスラボニータの核を刺激しています。ホワイト

ヴィクトリアマイル 有力馬血統考察

ナミュール マスクトディーヴァ ウンブライル モリアーナ スタニングローズ 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好評販売中。ぜひお手元にどうぞ🙇