(note)配合パズル工房

血統の考察記事を投稿しています(文:くりがしら/絵:佐藤かずあき)

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裏・配合パズルでアタリはわかる2024 発売

血統同人誌の新刊「裏・配合パズルでアタリはわかる 2024」が発売となりました。 紙書籍版は「配合パズル工房(BOOTH)」「Amazon」での取り扱いです。 PDF版は「血統屋」、Kindle版は「Amazon」にて公開しています。 商品は以下のリンク先よりお買い求めください。 紙書籍版 ★配合パズル工房(BOOTH) ★Amazon 電子書籍版 ★血統屋(PDF版) ★Amazon(Kindle版) 主要な父と、相性のいい血の組み合わせ(ニックス)を考察した『

    • GⅠ勝ち馬考察:チェルヴィニア(オークス)

      父:ハービンジャー 母:チェッキーノ 母父:キングカメハメハ  ハービンジャー×母の父キングカメハメハの組み合わせは、ブラストワンピース、モズカッチャンという2頭のGⅠ馬をだしていたパターンです。近年はそこまで大きな実績を残していませんでしたが、昨年から勢いが復活。今年はローシャムパークが大阪杯で2着、そして本馬がGⅠ勝利と、久しぶりに存在感を強めています。  本馬は3代母に名牝・ハッピートレイルズをもつ良血馬です。この一族は豊富なスタミナが持ち味。19年のアルゼンチン共

      • 重賞勝ち馬考察:ミトノオー(平安S)

        父:ロゴタイプ 母:シダクティヴリー 母父:Thunder Gulch  父のロゴタイプは現役時代に安田記念など芝GⅠを3勝した馬。しかし種牡馬としては、牡駒と牝駒で伝える適性が変わります。牡駒が挙げた勝利は、芝4勝に対してダート13勝。ダート適性を濃く伝えるようです。  本馬は母方にガルチ、ストームバード、アリダー、ヴァイスリージェント、ダマスカスなど、馬力に秀でた血脈を豊富に抱えています。このおかげで、乾いた馬場のパワー勝負でもへこたれません。ただしフットワーク自体は

        • 望田潤さん、栗山求さん共著『POG種牡馬別好配合馬リスト(2024)』

          師匠である栗山求さん、望田潤さんの最新作が刊行されました。めちゃくちゃお世話になっているシリーズなので、ここで紹介させてください。   概要については、栗山師匠のブログより引用させていただきます。 近年はつねに言ってる気がしますが、自分の書籍制作が完成すると、その反動からかPOGの馬探しのやる気がまったくでません。今年はまだPOG本すら購入してない状態・・・💧 いままで師匠の書籍は、自分で候補選びを終えたあとの答え合わせ的な感じで楽しんでいましたが、今年は完全にカンニング

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          重賞勝ち馬考察:ウインマーベル(京王杯SC)

          父:アイルハヴアナザー 母:コスモマーベラス 母父:フジキセキ  本馬はおもに二つの配合的な特徴があります。ひとつはアイルハヴアナザー×母の父フジキセキのニックスです。これについては別の記事で詳しく解説しましたので、そちらをお読みください。能力源という点で、とても重要な意味をもっています。      もうひとつの特徴はニジンスキー6×3のクロスです。本馬の体質に大きな影響を与えています。  本馬は父のアイルハヴアナザーも、母のコスモマーベラスも、前脚のさばきが硬いタイプ

          重賞勝ち馬考察:ウインマーベル(京王杯SC)

          オークス 有力馬血統考察

          ステレンボッシュ スウィープフィート ライトバック クイーンズウォーク チェルヴィニア 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好評販売中。ぜひお手元にどうぞ🙇

          オークス 有力馬血統考察

          GⅠ勝ち馬考察:テンハッピーローズ(ヴィクトリアマイル)

          父:エピファネイア 母:フェータルローズ 母父:タニノギムレット  とりあえず先入観を捨てて、本馬の戦績から感じた特徴を三つ挙げてみます。    ①千四型と②平坦巧者の特徴から、本馬はハビタットの影響が濃い競走馬なのではないかとみています。ロベルト4×4のクロスやナイトシフトの血が効いているためか、筋肉は付いていて(つまり非力さがなく)、典型的なハビタットっぽい馬ではありません。ですが追い出したときの脚の回転から、どことなくその雰囲気を感じます。  ③サウスポーなので、

          GⅠ勝ち馬考察:テンハッピーローズ(ヴィクトリアマイル)

          重賞勝ち馬考察:ヤマニンサルバム(新潟大賞典)

          父:イスラボニータ 母:ヤマニンエマイユ 母父:ホワイトマズル  父のイスラボニータは前脚を綺麗に伸ばして走る、猫のようなフットワークが特徴でした。これは「ミリセント≒コジーン」4×2によるものでしょう。「ナスルーラ+プリンスキロ+カウントフリート」の脈絡がもたらす柔軟性が、特有の体質を生み出しています。この資質が競走馬としてだけではなく、種牡馬としても重要な核となっているようです。  本馬の場合、ホワイトマズルを用いることで、イスラボニータの核を刺激しています。ホワイト

          重賞勝ち馬考察:ヤマニンサルバム(新潟大賞典)

          ヴィクトリアマイル 有力馬血統考察

          ナミュール マスクトディーヴァ ウンブライル モリアーナ スタニングローズ 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好評販売中。ぜひお手元にどうぞ🙇

          ヴィクトリアマイル 有力馬血統考察

          重賞勝ち馬考察:ジューンテイク(京都新聞杯)

          父:キズナ 母:アドマイヤサブリナ 母父:シンボリクリスエス  父方のストームキャットに、母方のシンボリクリスエスが同調。「ボールドルーラー+プリンスキロ+クリムゾンサタン」の血が脈絡しています。ストームキャットの軽快なスピードと、シンボリクリスエスの強靭なパワーが融合。軽くて力強い(非力ではない)推進力を増幅する仕掛けです。本馬のようにキズナ×母の父シンボリクリスエスを経由させるパターンは、ソングライン、アカイイトという2頭のGⅠ馬をだしています。牡馬の大物は本馬が初めて

          重賞勝ち馬考察:ジューンテイク(京都新聞杯)

          GⅠ勝ち馬考察:ジャンタルマンタル(NHKマイルC)

          父:Palace Malice 母:インディアマントゥアナ 母父:Wilburn  父のパレスマリスは現役時代にベルモントS(ダ12F)を勝った馬。その弟にはアイアンバローズ(ステイヤーズS)、ジャスティンパレス(天皇賞・春)がいます。この血統の最大の長所がスタミナにあることは間違いないでしょう。それだけに本馬がマイルGⅠ2勝を挙げていることに驚きはあります。  ただしパレスマリスはベルモントSのほかにも、メトロポリタンH(ダ8F)を勝っており、スタミナ一辺倒というタイプ

          GⅠ勝ち馬考察:ジャンタルマンタル(NHKマイルC)

          GⅠ勝ち馬考察:シャマル(かしわ記念)

          父:スマートファルコン 母:ネイティヴコード 母父:アグネスデジタル  水の浮いた不良馬場をスイスイと逃亡。デビュー当時は1200mを使い、近走は1400mが主戦場。短距離で鍛えたスピードをいかしています。前走、今走と逃げる競馬で連勝。ペプチドナイル、キングズソードのトップホース2騎を追走で手一杯にさせ、ふるい落としてしまいました。かつて父が現役時代に魅せた走りを彷彿とさせる、見事な逃げ切りです。  と言っても、逃げるスタイルだったのは父だけではありません。母のネイティヴ

          GⅠ勝ち馬考察:シャマル(かしわ記念)

          重賞勝ち馬考察:ラムジェット(ユニコーンS)

          父:マジェスティックウォリアー 母:ネフェルティティ 母父:ゴールドアリュール  祖母のラヴェリータは交流重賞7勝を挙げた名牝。僕自身、POGで指名していた馬で思い入れがあります。当時は血統の知識がゼロ。純粋に桜花賞狙いで指名しました。あとから血統表をみると、そりゃあダート馬だよなとは思いつつも、おぉスマートストライクの近親だったのか!? という驚きもあり、あのころとは違った景色に映りますね。繁殖牝馬としては大きな実績を残していませんが、祖母として存在感を見せてくれて嬉しい

          重賞勝ち馬考察:ラムジェット(ユニコーンS)

          重賞勝ち馬考察:シュガークン(青葉賞)

          父:ドゥラメンテ 母:シュガーハート 母父:サクラバクシンオー  500キロ前後の馬格の持ち主ですが、雄大な肉体をフルにいかすタイプではありません。半兄のキタサンブラックも、現役時代(とくに若いころ)はおなじような走りをしていました。兄はブラックタイド産駒、本馬はドゥラメンテ産駒。父が違いながらも、共通の特徴が表れていることを考えると、これは母方の影響なのでしょう。  フットワークの可動域は狭め。脚先だけでササッと走るような省エネ走法です。おそらく2代母の父・ジャッジアン

          重賞勝ち馬考察:シュガークン(青葉賞)

          NHKマイルC 有力馬血統考察

          ジャンタルマンタル アスコリピチェーノ ゴンバデカーブース ボンドガール ノーブルロジャー 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好評販売中。ぜひお手元にどうぞ🙇

          NHKマイルC 有力馬血統考察

          GⅠ勝ち馬考察:アマンテビアンコ(羽田盃)

          父:ヘニーヒューズ 母:ユキチャン 母父:クロフネ  ヘニーヒューズはストームキャット系の種牡馬。この系統は軽いスピードが持ち味ですが、ヘニーヒューズはそれほどスピード偏重ではありません。どちらかと言えば母の父のメドウレイクの影響が強い印象。屈強な筋肉を纏った産駒を多くだす、馬力型の種牡馬です。  ただし本馬の場合は母の父にクロフネを据えているため、「ストームキャット≒フレンチデピュティ」3×3のニアリークロスを内包。ストームキャットの血をしっかりと刺激した配合です。ヘニ

          GⅠ勝ち馬考察:アマンテビアンコ(羽田盃)