ふるさとに、還りたい。
大きな湖のある、田舎で生まれ育った。
コンビニなんてものはその村には存在しなくて、お天道様によるお恵みと人の贈与によって、住民の生活が成り立っていた。
小学校、中学校、高校、どこに行くにも家から遠くて、こんな田舎勘弁してくれよ!なんて、嘆いていた。勉強に部活にあけくれる毎日で、洒落た女子学生ライフはずっとお預けだった。
大学生になって、都会を知った。
その街にはなんでもあった。24時間空いているスーパー、深夜まで明るいボーリング場やカラオケ、イケてる若者たちが集うカフェと