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本の感想

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記事一覧

感想 近畿地方のある場所について  背筋 近畿地方のある場所の怪奇を探っていたは…

ホラー小説にはホラー小説の形があるのですが、本作はそういうの無視している感じがしました。…

武藤吐夢
2時間前
4

感想 火定  澤田 瞳子 パワフルな筆致で描かれたのは、あの平成のパンデミックを想…

このパワフルな筆致は何なんだ。 引き込まれてしまった。 すごい迫力だ。 平成のパンデミック…

武藤吐夢
1日前
16

感想 星落ちてなお 澤田 瞳子 この家族には、赤い血ではなく黒い血が流れているとい…

画鬼と称された稀代の絵師河鍋暁斎の娘とよ(河辺暁翠)の半生を描いた時代小説。 赤い血では…

武藤吐夢
3日前
18

感想 殺しへのライン  アンソニー・ホロヴィッツ このミステリーがすごい2023年版…

このミステリーがすごい2023年版海外編第2位。 このシリーズの楽しさは、ホーソーンという探…

武藤吐夢
5日前
31

感想 鳥と港 佐原ひかり 文通を仕事にするというお仕事小説。理想と現実の間での葛…

文通を仕事にする物語だが、それは何か違うように思えた。 それが本書を読んでいてイライラし…

武藤吐夢
6日前
25

感想 われら闇より天を見る クリス ウィタカー  「あたしは無法者のダッチェス・デ…

本書は、間違いなく傑作だ。 読後、ダッチェスの悲しみが胸をのたうち回るのを感じた。 私の父…

武藤吐夢
7日前
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感想 ウズタマ  額賀 澪 号泣する作品と聞いていたがしなかった。筆力があるのだと思う。物語に気がつくと夢中になっていた。

X 旧 Twitter で、この本を号泣すると評していた人がたくさんいたのでずっと気になっていた。 それに、この表紙とタイトル。 うずらの卵です。 料理の話しで感動するのかと思い、読むことにしたのですが、実際、読んでみると、料理は出てくるがインスタントラーメンだし、話しはかなりベタだし、展開もありがち。 なのに、読んでるうちにトイレにも行く気がしなくなり、つまり、無我夢中。 この著者の筆力というのか、引き込む力にねじ伏せられました。 父が病気で植物人間になった。その直前に

感想 ブラッドマーク  堂場 瞬一 アメリカの野球選手が賭博で借金、それが元で仲良…

野球選手が賭博で大金を借金という設定は、明らかに大谷の事件を匂わせている。 たぶん、あの…

武藤吐夢
10日前
25

感想 母性 湊 かなえ一冊の本を読んで、こんなに疲れたのは久しぶりだ。母娘の関係…

母と娘という関係が、いかに複雑なのかをモチーフにした本作は、湊さんらしい作品だと言えます…

武藤吐夢
12日前
29

感想 その裁きは死  アンソニー・ホロヴィッツ 今回もまったく犯人がわからなかっ…

弁護士が殺害された。 彼は離婚専門弁護士でワインの瓶で殴られて、その破片で殺害された。 …

武藤吐夢
13日前
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感想 チーム  堂場 瞬一 箱根駅伝を描いた熱量の高いスポ根作品。前半は少しぼやけ…

 少し前に池井戸さんの駅伝の本を読んで楽しめたのを伝えるとSNS上で、本作を教えてもらいま…

武藤吐夢
2週間前
25

感想 エヴァーグリーン・ゲーム  石井 仁蔵 チェスにかける四人の男女の話し、そ…

チェスのルールはまつたくわからないのですが、それでも、その楽しさや、それに熱中する人たち…

武藤吐夢
2週間前
27

感想 リバース 湊 かなえ オチが衝撃的。これだけでも読む価値あり。

恋人の職場に届いた告発文。 彼のことを人殺しだと言うのだ。 それに彼は、心当たりがあった…

武藤吐夢
2週間前
23

感想 95  早見 和真 彼らの時代、それは1995年。その輝きやら初々しさやらがすべて凝縮されていた。面白かった。

あなたたちの高校時代の話しが聞きたいと初恋の相手に似た少女は言った。 2015年だった。 それは1995年、彼が高校の時の話しである。 単純に、少女にとっては自分の父親は誰かということなのですが・・・。 とにかく面白かった。 人間の感情や友情の描き方が実に良い。 1995年という時代をポケベルとか、援助交際とか、オウム真理教や当時人気のドラマや音楽で表現するのはアリがちだし、正直に言うとピンとこなかった。 やたらと桜井幸子の名を連呼するので、ああ、そういえばそんな女優