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マッドサイエンティストは存在しうるか

薬理凶室という科学者集団がおりまして、
ワイはその方々が出しているコンテンツを非常に楽しく拝見しております。
様々な分野の研究者たちが集まって、露悪的に科学を遊ぶわけですが、
コンテンツとして非常におもろい。
ワイ、根っからの文系人間でしたが、
彼らに出会ってからは「科学ってのは、不思議で満ちてるな!!!!!」と興味深く見入っております。

最初にくられ先生を拝見しました時には、
狐面つけた謎白衣のマッドサイエンティスト然とした科学者がでかいメスぶん回して出てくるもんだから、
とんでもねぇ〜〜〜〜〜〜〜と思っておりました。
見ていくうちに、多分良識的で倫理的なコミュ力の高い研究者なんだろうな、と思いだしています。
マジのマッドサイエンティストだった場合、垢BANどこの騒ぎではありませんからね。
ガチで法的な措置が取られる場合もあります。

さて、ここでいうマッドサイエンティストとは「研究倫理から外れた研究者」と定義します。

ということで、本日扱うテーマは「研究倫理」です。

「研究倫理」というのは、「研究をする上で、各方面への倫理的な配慮を絶対に忘れるなよ」というルールになります。

昔はさ、ここら辺の考え方が甘かったもんだから、とんでもねぇ実験やら研究やらがそれなりに行われてしまっていたんですよね。
例えば梅毒実験とか。詳細は省く。
気になる人は調べてみて。ワイはこの実験を聞いた時はマジで「人権どこいった???」となった。

つまりね、命や人格を軽んじたり人の不利益を踏み台にしてまで自分の知的欲求や利益を取るようなことはするなよ、という掟に近いものです。
遠い昔の倫理のない実験や研究があったから、
今ワイらがわかることは多いのも事実かもしれないけれど、
そういった研究や実験、観察から生まれた知識であるという、その事実にも変わりはありません。
許されないことをやって得た知識です。
どう考えても、罪深いことです。

研究する上でこの掟を破ってまでやる研究者というのは、現在、おそらくほとんどいません。
なぜなら研究の前に倫理委員会というのがあって、それを通さないと研究はできないからね。
医療ドラマとかで「倫理委員」とか出てくるでしょ。あれあれ。
ここが機能していることで、研究者は倫理的配慮に基づいて、知識の集積を行っているわけです。
非人道的な研究を行おうとしようもんなら、倫理委員会が飛んできてバチボコに怒る仕組みになってるわけです。

心理学も実験や研究をする学問なんですが、何せ人の心を扱う学問だから、倫理的な配慮はシビア中のシビアです。

心理学研究でよく行われるのは、アンケート形式のものとか、インタビュー形式のものなんだけれども、
例えばテーマが複雑性PTSDとかだった場合、
何を明らかにしたいかによっては、
その症状の詳細を聞くこともなくはないわけ。
そうするとさ、「研究のために」人の心の傷を抉ってしまう可能性が出てくるわけですね。
これどう思う? 嫌な気持ちになるでしょ。
「研究のためェ????」ってなるでしょ。
「ワイはそんなもののために苦しまなきゃいけんの????」ってならん?
だからこそ、どういう目的で、どんな方法で、何を知りたいのかを詳細にする必要があるし、
その人の傷に触れる、あるいは傷を増やす可能性がある研究に関しては、
どうアフターフォローをするか、傷をどうケアしていくか、その傷をどう最小限にするかを考えていく必要があるわけです。

修論出す時の倫理申請書類、鬼ほど考えることあって、べしょべしょしていたのはいい思い出です。

ということで、お分かりいただけたでしょうか。
マッドサイエンティスト、存在したとしても明らかになった時点でアウトです。

だからこそ、薬理凶室の方々は研究者として倫理がある人たちなんやろなと勝手に思ってます。
安全や安心に配慮しないとさ、
攻めたコンテンツって展開できないやん。
それを継続的にやるんだから、とんでもねぇと思ってます。

やだ、薬理凶室へのファンレターみたいになっちゃった。
うわ、やだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。

書籍楽しく拝読してます。
推しとは触れ合えない(触れ合うと無理無理の気持ちになる)オタクですので、
オフイベなどには参加したことないけれど画面越しにいつも応援してます。
これからもご活躍、楽しみにしてます。

マジでファンレターで草。

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