Shinjiy

1969年に大学を卒業して鉄鋼技術者、工場運営、上場企業のトップを経験し、2021年3…

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1969年に大学を卒業して鉄鋼技術者、工場運営、上場企業のトップを経験し、2021年3月74歳で退任、フリーになりました。振り返ってみると、レールを大きく踏み外すことのない人生ですが、それでも現役時代には人に言えない諸々があります。ここで少しずつ漏らしたいと思います。

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我生涯(まだ存命ですが)

 2年前の1月、世に言う後期高齢者になり現在77歳、同年の妻と二人で東京の日本橋人形町に住んでいます。3年前まで現役で働いていましたが、まわりに(多分)惜しまれつつ…

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 昨今、日本製鉄が米国のUSスチールを買収すると発表し、日米で話題になっている。  USスチールの労働組合が反対し、トランプも反対、引きずられてバイデンも反対して…

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連城三紀彦「恋文・私の叔父さん」

 1984年の直木賞作品、連城三紀彦の短編集「恋文・私の叔父さん」を読んだのだが、最初の短編を中ほどまで読んだところで、前に読んだことを思いだした。昨今よくある事だ…

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 21日に、ロンドンからシンガポールに向かっていたシンガポール航空の旅客機が、激しい乱気流に巻き込まれて乗客1人が死亡し、多数のけが人が出た。過去、日本で調査対…

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 脊髄小脳変性症による歩行の不安定がゆっくりと進んでいる。毎日リハビリ散歩をしているが、歩数は3000歩程度、長く歩くと不安定になり、心もとない。無理に頑張って転倒…

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7日前
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林真理子「最終便に間に合えば」

 先日「下流の宴」を読んで、あまりいい印象ではなかったが、林真理子さんは天下の直木賞作家、一冊だけ読んで決めつけるのは失礼かと思い、直木賞作品の「最終便に間に合…

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 この話も、以前9回のシリーズでここにアップしていますが、今回noteの創作大賞への応募のために、些か修正・加筆して再度、アップします。 ・・・・・・・・・・・・・…

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 昨日も午後から定例コースを散歩した。  いつもの通り先ずは浜町公園に行き、何時ものベンチに座る。前後、左右全てが生き生きとした深緑の世界、目と心の保養になり…

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11日前
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日本橋地域児童館まつり

 昨日夕方、何時もの如く浜町公園に行くと、入口に消防車が鎮座し、ロボットが立って体を左右に動かしている。広場には、大勢の親子がいるようだ。何事かと、広場に入ると…

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12日前
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夜に星を放つ

 窪美澄さんの「夜に星を放つ」は5編の短編を一冊にまとめたもので、2022年の直木賞を受賞している。最初の短編「真夜中のアボカド」を半分程読んだところで、前に読んだ…

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13日前
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林真理子「下流の宴」

 林真理子さんは1986年に「最終便に間に合えば・京都まで」で直木賞を受賞している。小池真理子さん、宮部みゆきさんはそれなりに読んでいたが、林真理子さんは読んでいな…

Shinjiy
2週間前
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我生涯(まだ存命ですが)

我生涯(まだ存命ですが)

 2年前の1月、世に言う後期高齢者になり現在77歳、同年の妻と二人で東京の日本橋人形町に住んでいます。3年前まで現役で働いていましたが、まわりに(多分)惜しまれつつリタイアしました。世にいう終わった人・です。体の方は年なりに色々ありますが、ともかく・・・・人形町生活を楽しんでいます。

 1947年1月に原爆後の広島市で生を受け、いわゆる被爆者2世ですが、何の影響もなく、今日に至ります。4歳で父の

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藤井君復調か

藤井君復調か

 昨日は将棋叡王戦の第4局だった。

 藤井君は叡王を含めて、竜王、名人等八つの将棋タイトルを独占し、世に藤井八冠と言われている。タイトルを獲得するには、強者ぞろいのプロの棋士を相手に挑戦者決定トーナメントを全て勝って挑戦者になり、更にタイトル保持者との番勝負に勝たねばならない。強いことは勿論、多分に運も必要だ。藤井君がずば抜けて強いことは勿論だが、運にも恵まれているようだ。

 今、藤井叡王

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日本の救急車は無料!

日本の救急車は無料!

 先日の夕方、監視人殿との散歩の帰り、緑道の手前まで戻った時、救急車がサイレンを鳴らして後ろからやって来て、緑道横に停車した。隊員が二人降りて1人が救急車後面のドアを開けてストレッチャーを取り出し、もう一人が我々の後ろのビルまで急いで歩く。女性が1人、ビルの前に立ち、救急隊員を待っている。

 ビルは通りから2,3メートルほど引っ込んでいるから、前面にアプローチのスペースがあり、そこに外国人らし

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ルームウォーカー到着

ルームウォーカー到着

 昨日の午前、注文していたルームウォーカーが来た。リビングの窓際、先日までソファがあった場所に設置、組み立ててもらうと、かなり大きい。部屋の様相は一変、ルームウォーカーの存在感が抜群だ。

 兎も角、これを有効に使い、歩行の不安定を少しでも改善したい。早速、歩行時間を20分に設定して歩いてみた。走行速度を最低の0.3㎞/hからスタートしてみると、遅すぎて歩いているというより、足を上げ下げしているだ

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弁慶像と外国人ツアー

弁慶像と外国人ツアー

 先日定例の散歩コーを歩いて最後に、我定点観測地点のベンチに座り、いつもの通り、ゆったりと緑道の深緑を眺めていると、明治座の方から30人程の外国人ツアーが歩いて来た。ガイドさんが弁慶像の横に立ち、(多分)英語で説明し始めた。一行は、弁慶さんを囲んで話を聞いているが、なかには関心がないようで、後ろを向いている人もいる。

 それにしても勧進帳の弁慶像を外国人にどう説明しているのだろうか。勧進帳の意

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USスチールの買収に一言

USスチールの買収に一言

 昨今、日本製鉄が米国のUSスチールを買収すると発表し、日米で話題になっている。

 USスチールの労働組合が反対し、トランプも反対、引きずられてバイデンも反対している。労働組合は反対の姿勢を見せることで、日本製鉄から少しでも自分たちに有利な条件を引き出したいのであろうし、トランプもバイデンも大統領選を控えた人気取りだ。

 一方、USスチールの経営陣は買収に同意し、すでに株主総会でも了解され

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連城三紀彦「恋文・私の叔父さん」

連城三紀彦「恋文・私の叔父さん」

 1984年の直木賞作品、連城三紀彦の短編集「恋文・私の叔父さん」を読んだのだが、最初の短編を中ほどまで読んだところで、前に読んだことを思いだした。昨今よくある事だが、幸か不幸かあまりよく覚えていないので、最後まで楽しめた。

 一作目は「恋文」、骨髄性白血病で死ぬ前に一目会いたいと10年ぶりに訪ねてくる女、その女の最後を看取りたいと家出し、離婚してくれという夫、女を見舞い、夫とその女の結婚式の

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乱気流

乱気流

 21日に、ロンドンからシンガポールに向かっていたシンガポール航空の旅客機が、激しい乱気流に巻き込まれて乗客1人が死亡し、多数のけが人が出た。過去、日本で調査対象の航空機事故67件のうち、半数以上の37件が乱気流に遭遇したものだったとのことで、そうそう珍しいことではないようだ。

 そう言えば20数年前、出張で海外に行った時、乗っている飛行機が安定飛行中に突然10メートル程、ガックンと沈んだこと

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ルームウォーカーを買う

ルームウォーカーを買う

 脊髄小脳変性症による歩行の不安定がゆっくりと進んでいる。毎日リハビリ散歩をしているが、歩数は3000歩程度、長く歩くと不安定になり、心もとない。無理に頑張って転倒したのでは元も子もない。色々考えた末、ルームウォーカーを買うことにした。ルームランナーではない、ウォーカーだ。

 ネットであれこれ調べて、捜査のポイントを以下の4点とした。
・通常の歩行に近いことを狙って、ベルトは電動で平坦がよい。

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林真理子「最終便に間に合えば」

林真理子「最終便に間に合えば」

 先日「下流の宴」を読んで、あまりいい印象ではなかったが、林真理子さんは天下の直木賞作家、一冊だけ読んで決めつけるのは失礼かと思い、直木賞作品の「最終便に間に合えば」を読んだ。全て若い女性が主人公、色々な立場、局面での心理描写が面白い。

 最初が「最終便に間に合えば」、最終便で千歳に向かう予定の美登里が昔の彼、長原を誘って都心の高級レストランで食事をする。体の欲望が赤裸々に語られている。

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引き抜き 

引き抜き 

 この話も、以前9回のシリーズでここにアップしていますが、今回noteの創作大賞への応募のために、些か修正・加筆して再度、アップします。
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 2014年2月業界トップのA社から、当社の販売店を取り込む戦争を仕掛けられた。以下、その対抗措置の顛末です。

1.第一報

 2014年2月、「Y商事が当社を裏切り、東京地区の販売を

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芸者新道

芸者新道

  当家から真っすぐに人形町通りに出て信号を渡り、右に20メートル程歩くと、通りに面して大観音寺入り口の階段があり、階段と並ぶように幅2メートル程の狭い路地がある。芸者新道の入り口だ。自転車や植木鉢が置かれ、1人で歩くほどのスペースしかない。

 路地を20メートル程進むと右側に「よしうめ本店」がある。ネットでは・・・・さまざまなタイプの個室を備えた上品な店内では、厳選された食材で作る会席料理や

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外国人の自転車ツアー

外国人の自転車ツアー

 昨日も午後から定例コースを散歩した。

 いつもの通り先ずは浜町公園に行き、何時ものベンチに座る。前後、左右全てが生き生きとした深緑の世界、目と心の保養になり、毎日見ても飽きない。

 次も定例の隅田川だ。曇り空にスカイツリーが少し霞んでいる。左方から何かの作業船のような小さめの船がやって来る。キャビンに東京○○と書かれており、前後に人が見える。


 右方からは、いつもの最新遊覧船が来て

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日本橋地域児童館まつり

日本橋地域児童館まつり

 昨日夕方、何時もの如く浜町公園に行くと、入口に消防車が鎮座し、ロボットが立って体を左右に動かしている。広場には、大勢の親子がいるようだ。何事かと、広場に入ると、左側に、「日本橋地域児童館まつり」と書かれた横断幕がある。堀留町児童館・浜町児童館連合のお祭りと判明。

 広場にテントが並び、それぞれで何らかのゲームが模様されて子供が楽しんでいる。テント前の地面に整列用のテープが貼られているが、それほ

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夜に星を放つ

夜に星を放つ

 窪美澄さんの「夜に星を放つ」は5編の短編を一冊にまとめたもので、2022年の直木賞を受賞している。最初の短編「真夜中のアボカド」を半分程読んだところで、前に読んだことを思い出して、改めて自分の読書記録を見ると昨年の1月に読んでいる。

 その時の1行コメントには、「ほのぼのとした短編集」とあり、勝手評価は中間のBだった。それにしても1年まえに読んだのに忘れているくらいだから、それほどの印象がな

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林真理子「下流の宴」

林真理子「下流の宴」

 林真理子さんは1986年に「最終便に間に合えば・京都まで」で直木賞を受賞している。小池真理子さん、宮部みゆきさんはそれなりに読んでいたが、林真理子さんは読んでいなかったので、「下流の宴」を読んでみた。

 上流乃至中流の家庭の主婦が、長男・長女の諸々にてこずる話で、当方と時代が重なることもあり、興味深い内容だが、もう一つのめり込めなかった。主要な登場人物が典型的なモデルのように描かれて分かり易

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