夜店で買ったコンパスは 判り切った眉唾物で ちっとも回らないコンパスで 開いた地図の上 僕のメッカは成り行き任せで 麻痺した日常が手招きしている 不機嫌なシャイニーピ…
雲の切れ間から 一本の光り そこに重なる 一本の煙り 緩やかに空に昇る 誰かが望んでいなくても きっとそれは本当のコト ボクが悲しんだって キミが耳を塞いだって それは…
あの夏は 色彩のない ぎこちない絵のように 押し入れの隅っこで 丸まったまま ©noara tsumiki
雨 冬の雨 傘は? キミの足音 ただずっといたかった それだけだったのに 冬なのに、雨
外からの風 扇風機の風 団扇の風 猫が通り過ぎた風 少し埃っぽい夏の風 思い出の風 風鈴チリン。 ©noara tsumiki
独りで雨を見ていたら 僕はツブツブになっていく キラキラ光った ツブツブになった僕は やるせない気持ちで いくつものアブクになる 通り過ぎた人達 通り過ぎた時間 アブク…
とっても青過ぎる空を スッと駆けていった白い雲の下 笹の葉っぱに乗せて 虚ろな小川に流した蝉の脱け殻 ボクが摘まんだ蝉の脱け殻 それはボクが摘まんで 壊してしまった蝉…
背高のっぽの大人たち 小っちゃな僕等を すっかり追い越して ずっとずっと ずっと遠くの彼方まで あっ、と云う間に 行っちゃった ©noara tsumiki
ボクが消えたら その後には何が残るの? ボクが消えたら 溜め息さえ残らないの? ボクが消えたら キミのことを憶えているのかな? ボクが消えたら 掌の温度も 心の拍子…
汐風って 少ししょっぱい 時が経つと 少し甘酸っぱい ©noara tsumiki
誰も足跡を付けていない 初雪の朝みたいな 真っ白い画用紙 その上に 一番最初に置く色 ドキドキして 思った色と違っていた 流れに任せて 色を塗る 後に戻れず どうしようも…
涙の雨 溢れ過ぎた そして湖が出来た その上を スルスルと滑って行く やがて後ろに残る たくさんの丸 その丸を全部集めて ペパーミントキャンディーを作った すっかり遅く…
ほら、ここに在る小さなボク コレが見つからないように 土に埋める 埋める だけど小さなボクは息をする だからきっと誰かに見つかって 土を硬く踏み固められてしまい 夜に…
金魚鉢に集めた夢は カラスが啼いたはずの 夏の灼けた夕暮れ時のもの 硝子の風鈴は鳴らなくて 線香の煙が揺れるだけで 誰の声も気配もなくて ボクの心臓の音だけ響いて 柱…
見知らぬ風が部屋の扉を叩く 夕暮れの公園の喧騒が大嫌い 何処かの窓辺からピアノのC# 傷付いた子供の金切り声 掛け替えのない時間の その最後の言葉たち まさぐるようなや…
灼けたアスファルトが 足にくっ付く そして途方に暮れたボク その横をスルりとすり抜けた、白い猫 あの日ダンボール函にいた、白い猫 ©noara tsumiki
積木ノアラ
2023年12月28日 16:17
夜店で買ったコンパスは判り切った眉唾物でちっとも回らないコンパスで開いた地図の上僕のメッカは成り行き任せで麻痺した日常が手招きしている不機嫌なシャイニーピンクのガーベラ僻むプランターの下敷きのナメクジそこまでの今日でもコンパスはちっとも回らない終わっても平気だって揺れながら嗤ってるんだ©noara tsumiki
2023年12月19日 16:48
雲の切れ間から一本の光りそこに重なる一本の煙り緩やかに空に昇る誰かが望んでいなくてもきっとそれは本当のコトボクが悲しんだってキミが耳を塞いだってそれは変わらない本当の真実一本の煙りは空に昇る涼しい風が煙りを散らす見事に散らす騒めく樹樹の木漏れ日なんてやさしいんだろう©noara tsumiki
2023年12月13日 16:09
あの夏は色彩のないぎこちない絵のように押し入れの隅っこで丸まったまま©noara tsumiki
2023年12月6日 21:40
雨冬の雨傘は?キミの足音ただずっといたかったそれだけだったのに冬なのに、雨
2023年11月29日 15:57
外からの風扇風機の風団扇の風猫が通り過ぎた風少し埃っぽい夏の風思い出の風風鈴チリン。©noara tsumiki
2023年11月28日 14:58
独りで雨を見ていたら僕はツブツブになっていくキラキラ光ったツブツブになった僕はやるせない気持ちでいくつものアブクになる通り過ぎた人達通り過ぎた時間アブクになった僕は通り過ぎたあの日を少し思い出すそして、ハヂケる蓮の開く音と一緒に僕は消えた思い出の中のあなたもハヂケて消えた©noara tsumiki
2023年11月26日 16:36
とっても青過ぎる空をスッと駆けていった白い雲の下笹の葉っぱに乗せて虚ろな小川に流した蝉の脱け殻ボクが摘まんだ蝉の脱け殻それはボクが摘まんで壊してしまった蝉の脱け殻それはきっと壊れてしまった父さんの輪郭ボクが壊してしまった父さんの思い出©noara tsumiki
2023年11月25日 14:24
背高のっぽの大人たち小っちゃな僕等をすっかり追い越してずっとずっとずっと遠くの彼方まであっ、と云う間に行っちゃった©noara tsumiki
2023年11月24日 19:28
ボクが消えたらその後には何が残るの?ボクが消えたら溜め息さえ残らないの?ボクが消えたらキミのことを憶えているのかな?ボクが消えたら掌の温度も心の拍子も死んじゃうんだね©noara tsumiki
2023年11月24日 12:43
汐風って少ししょっぱい時が経つと少し甘酸っぱい©noara tsumiki
2023年11月23日 19:15
誰も足跡を付けていない初雪の朝みたいな真っ白い画用紙その上に一番最初に置く色ドキドキして思った色と違っていた流れに任せて色を塗る後に戻れずどうしようもなく色を塗りたくる何枚も何枚も色を塗りたくる気が付いたら真っ白い画用紙残り僅か©noara tsumiki
2023年11月21日 18:41
涙の雨溢れ過ぎたそして湖が出来たその上をスルスルと滑って行くやがて後ろに残るたくさんの丸その丸を全部集めてペパーミントキャンディーを作ったすっかり遅くなったけどボクからキミへの最初で最後のほんの気持ちの小さなプレゼント雲の上のキミへのプレゼント ~みっちゃんに捧ぐ~©noara tsumiki
2023年11月20日 20:28
ほら、ここに在る小さなボクコレが見つからないように土に埋める埋めるだけど小さなボクは息をするだからきっと誰かに見つかって土を硬く踏み固められてしまい夜には泣きそうになるんだ思い切り泣いてしまうんだほら、ここに在る小さなボクコレが見つからないように土に埋める埋める©noara tsumiki
2023年11月19日 18:04
金魚鉢に集めた夢はカラスが啼いたはずの夏の灼けた夕暮れ時のもの硝子の風鈴は鳴らなくて線香の煙が揺れるだけで誰の声も気配もなくてボクの心臓の音だけ響いて柱時計も死んじゃって空に浮かんだまんまの動かない白い綿雲も裏山でざわめく緑の葉っぱもみんな嘘つきでお祈りしているあなたのやさしい後ろ姿と部屋の片隅で遠くを見つめる猫きっと、独りでも大丈夫なんだ©noara tsum
2023年11月18日 20:35
見知らぬ風が部屋の扉を叩く夕暮れの公園の喧騒が大嫌い何処かの窓辺からピアノのC#傷付いた子供の金切り声掛け替えのない時間のその最後の言葉たちまさぐるようなやさしさ古びた階段の踊り場に不似合いなマジョリカ木っ端微塵に砕け散ったあの時のキミみたいに溜め息ばかりで、サヨナラ破片を集める血だらけの左手真夜中の壊れた思考回路誰にも言えない幸せで、サヨナラ©noara tsu
2023年11月17日 19:24
灼けたアスファルトが足にくっ付くそして途方に暮れたボクその横をスルりとすり抜けた、白い猫あの日ダンボール函にいた、白い猫©noara tsumiki