弟切千隼

生物学、神話・伝説、漫画・アニメなどについて書くライターです。専門は、神話や伝説にしか…

弟切千隼

生物学、神話・伝説、漫画・アニメなどについて書くライターです。専門は、神話や伝説にしか登場しない、幻想植物です。おそらく、日本唯一の幻想植物研究家です。二〇二二年現在で、百種以上の幻想植物の伝承を確認しています。 noteでは、昭和の時代の漫画・アニメ文化について書くつもりです。

マガジン

  • 弟切千隼のレビュー集

    弟切千隼が読んだ本のレビューを集めてあります。ジャンルはばらばらですが、動植物関係と、神話・民話・伝説関係が多いです。

  • 都市伝説に関する本のレビュー集

    日本に限らず、米国、ドイツ、ロシアなどの都市伝説に関する本のレビューを集めてあります。単純に都市伝説を紹介する本ばかりではなく、都市伝説研究の本も含みます。

  • 超常現象に関する本のレビュー集

    超能力、UFO、幽霊などの心霊現象、未確認動物(UMA)、超古代文明、魔術など、オカルト的なことに関する本のレビューを集めてあります。

  • 妖怪、妖精、神、悪魔などに関する本のレビュー集

    妖怪、妖精、神、悪魔、精霊、幻獣など、超常的な存在に関する本のレビューを集めてあります。

  • 神話、民話、伝説などに関する本のレビュー集

    神話、民話、伝説など、古来の口承文芸に関する本のレビューをまとめてあります。日本に限らず、世界各国のものです。

最近の記事

あなたの知らない都市伝説の真実: だまされるな!あのウワサの真相はこれだ!

あなたの知らない都市伝説の真実: だまされるな!あのウワサの真相はこれだ!  二〇一四年現在、世間でささやかれる都市伝説について、その真相を暴いた本です。    廉価なコンビニ本なので、「都市伝説をネタに、扇情的なことを、あることないこと書き立てた本だろう」と、誤解されやすいですね(^^;  外見に惑わされてはいけません。内容は、まじめです(^^)  著者は、筋金入りのオカルト懐疑論者として知られる、皆神龍太郎さんですから。  本書は、フリーメイソン、UFO、

    • 仮面―ヨーロッパの祭りと年中行事 (現代教養文庫)

      仮面―ヨーロッパの祭りと年中行事 (現代教養文庫)  ヨーロッパに息づく、仮面の文化を紹介した本です。  ヨーロッパと言えば、キリスト教に染まった社会ですね。ですから、祭りや年中行事も、キリスト教に関わるものばかりです。  ところが、その下には、キリスト教より前の、古い多神教の文化が、残っています。  本書を読むと、それが、よくわかります。  まず、たくさんの「キリスト教的でない」仮面の写真に、圧倒されます。悪魔、魔女、鬼のようなもの、動物神などのオンパレード

      • 笑うカイチュウ―寄生虫博士奮闘記

        笑うカイチュウ―寄生虫博士奮闘記  寄生虫博士として有名な、藤田紘一郎さんの著書です。  カイチュウをはじめとした、寄生虫についてのエッセイ集です。  とにかく、面白いです(^^)  知られざる寄生虫の生態や、それに関わる人間模様が、具体的に書かれています。  笑いながら、寄生虫についての知識が付きます。楽しめるうえに、お得な本ですね(^^)  藤田さんは、「日本人にアレルギーが増えたのは、寄生虫が減ったからだ」という自説を展開してらっしゃいます。  その言

        • 日本の憑きもの―俗信は今も生きている

          日本の憑きもの―俗信は今も生きている  日本の憑きものについての、古典的名著です。  日本の憑きものを調べるにあたって、本書を抜きにすることは、考えられません。決して欠かせない基礎文書です。  本書を読めば、日本の憑きものについて、基本的な知識は、押さえたことになります。  ただし、内容がぎっしりなので、読み通すには、時間がかかります。  狐憑き、犬神憑き、蛇憑きなど、憑きものには、いろいろな種類があります。  本書では、それぞれの種類について、解説されていま

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        • 超常現象に関する本のレビュー集
          77本
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        • 神話、民話、伝説などに関する本のレビュー集
          175本

        記事

          宗像大社・古代祭祀の原風景 (NHKブックス 1119)

          宗像大社・古代祭祀の原風景 (NHKブックス 1119)  福岡県にある有名な神社、宗像【むなかた】大社について、書かれた本です。  宗像大社の歴史と、その果たしてきた役割について、とてもよく、まとまっています(^^)  宗像大社は、今でこそ、福岡県宗像市が本拠地のようになっています。  が、その祭祀の原点は、遠い海上の島にありました。玄界灘に浮かぶ沖ノ島です。  沖ノ島は、二十一世紀の今なお、全島が神域です。基本的に、上陸禁止です。許可を得て上陸できるのは、男

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          よくわかる「世界の幻獣・ドラゴン」大事典―ドラゴン、ゴブリンから、ナーガ、八岐大蛇まで (廣済堂ペーパーバックス)

          よくわかる「世界の幻獣・ドラゴン」大事典―ドラゴン、ゴブリンから、ナーガ、八岐大蛇まで (廣済堂ペーパーバックス)  世界の幻獣を紹介した本です。コンビニ本の一種ですので、『大事典』というほど、重厚な本ではありません。類書は、たくさんありますね。  類書の中では、値段が安いほうです。そこが、本書の一番の利点です。  安い値段で、有名どころの幻獣を、ひととおり、見ることができます。  ただし、一つ一つの幻獣の説明は、ごくあっさりしたものです。そこは、値段なりですね。

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          超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか

          超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか  超常現象とは、どんなことでしょうか?  本書には、例えば、以下のようなことが載っています。 1)占い師のところへ行って、占ってもらったら、自分のことを、ずばずば当てられた! これって、超能力じゃない? 2)うとうとしている時に、自分の体から意識が抜け出して、天井に浮かんでた! これって、幽体離脱っていうやつじゃない? 3)子供の頃、「こっくりさん」で遊んだ。誰も動かしていないのに、十円玉が勝手に動いた! これって、「

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          鳥630図鑑

          鳥630図鑑  題名のとおり、600種以上もの鳥が載っている図鑑です。  日本で見られる鳥は、すべて網羅されていると言って、過言ではありません。日本では、まれにしか見られない種も、載っています。  種数のわりに、本書は、コンパクトです。野外へ持ってゆくことを、想定しているからでしょう。気軽に手に取れるサイズって、いいですね(^^)  そのぶん、一種一種の説明の量は、少ないです。でも、最低限、必要な量はあります。  本書では、鳥の姿が、写真ではなく、すべて絵で載っ

          霊をよぶ人たち (ちくま少年図書館 96 社会の本)

          霊をよぶ人たち (ちくま少年図書館 96 社会の本)  かつて、山形県の一部にあった、死者の霊と交信する文化を紹介した本です。  「死者の霊と交信する」というと、恐山のイタコを思い浮かべる方がいるでしょう。イタコも、死者の霊を呼び出して、交信できるといわれます。日本古来の形を伝える巫女【みこ】ですね。  イタコに相当する者は、昔の日本には、各地にいました。山形県の一部では、それは、オナカマさんと呼ばれていました。  本書は、実在するオナカマさんたちに、直接、取材し

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          徹底図解 幻獣事典―神話・伝説を彩ってきた、個性豊かなモンスターたち

          徹底図解 幻獣事典―神話・伝説を彩ってきた、個性豊かなモンスターたち  この世に実在しない、神話や伝説に登場する生き物を、紹介した本です。  図鑑形式で、たくさんの幻獣の絵が載っています。しかも、全部、カラーです。『徹底図解』の名に恥じません。  ヨーロッパと西アジアの幻獣が、多く載ります。日本や中国などの、東アジアの幻獣は、少ないです。  類書は、多いですね。その中でも、良いほうだと思います(^^) 幻獣初級者から、中級者へステップアップしたい時に、読むと良いで

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          河童考―その歪められた正体を探る

          河童考―その歪められた正体を探る  河童の正体について、いろいろと考察した本です。  過激な論はなく、穏当で、おおむね、理解できる論でした。  河童の名称、河童の性質、民俗学から見た河童、美術の中に現われる河童など、さまざまな面から、河童に迫っています。  「河童に似て非なるもの」についても、取り上げています。河伯【かはく】、ミズチ、猿、川獺【かわうそ】、カメなどです。  ただし、ここで言う「河童に似て非なるもの」とは、著者の考えです。私は、必ずしも、著者の考え

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          スチール・ビーチ〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

          スチール・ビーチ〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)  SF長編小説『スチール・ビーチ』の下巻です。上巻から、先にお読み下さい。  舞台は、二十二世紀とおぼしき月です。人類は、謎の侵略者によって地球から追われ、月や、その他の太陽系の惑星に住んでいます。  主人公のヒルディは、物語が始まった時には、男性でした。それが、途中で、女性に性転換します。  また、二十一世紀の現代ならば、致命的な重傷を負います。けれども、きれいさっぱり、元どおりの体に回復します。  どちらも、未来

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          スチール・ビーチ〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

          スチール・ビーチ〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)  SF長編小説です。  舞台は、二十二世紀とおぼしき時代の月です。この時代、地球は、謎の侵略者によって破壊され、人類は住んでいません。人類は、月や、その他の太陽系の惑星に、分散して暮らしています。  主人公は、そこで新聞記者をやっているヒルディという人物です。新聞? そう、二十二世紀の月にも、新聞はあります。もちろん、紙に印刷された新聞ではありません。電子的なものです。  本作が書かれたのが、一九九二年であることを考え

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          海に暮らす無脊椎動物のふしぎ 歩くホヤ、夜遊びする貝、踊るクモヒトデ……沖縄の海に生きる動物たちのびっくり仰天!な生き方 (サイエンス・アイ新書)

          海に暮らす無脊椎動物のふしぎ 歩くホヤ、夜遊びする貝、踊るクモヒトデ……沖縄の海に生きる動物たちのびっくり仰天!な生き方 (サイエンス・アイ新書)  生き物が好きな方でも、「無脊椎動物が好き」という方は、少ないですね。  「生き物好き」という方でも、お話を聞いてみると、たいていが、「犬・猫などの哺乳類好き」か、「インコ・ブンチョウなどの鳥好き」か、どちらかです。  それは、とてももったいないことだと、私は思います。  無脊椎動物の素晴らしさに触れないなんて!  

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          ハンガリー民話集

          ハンガリー民話集  ハンガリーの民話を集めた本です。ハンガリー民話の中でも、よりすぐりが集められているそうです。  読んでみて、それは、本当だと思いました。ハンガリー民話、面白いです!  民話には、だいたい、パターンがあります。  「見るな」と言われたものを必ず見てしまうとか、お姫さまを救った勇者が、お姫さまと結婚するとか、そういうパターン、たいていの方は、覚えがありますよね?  ハンガリーの民話も、他のヨーロッパ民話と、共通するパターンを踏まえています。  

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          日本の幽霊

          日本の幽霊  日本人が、「幽霊」というものを、どのようなものだと思ってきたのかを、解説した本です。  というと、堅苦しい本のようですね。決して、そんなことはありません。  文章が平易で、読みやすいです。話題も、世俗的なことを、うまく取り上げています。頭でっかちの学者さんが書いた、という感じではありません。  本書が最初に世に出たのは、一九六二年(昭和三十七年)です。それから何回か再版されて、最新の中公文庫BIBLIOで出たのが、二〇〇四年(平成十六年)です。  

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