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悠冴紀/小説家・詩人
2021年8月4日 12:04
作:悠冴紀答えなどはじめからどこにも存在しない誰かの導き出した明確な答えは他の誰かにとっての問いとなる私にも誰にも答えようがないその時どきに見出す小刻みの持論ならすでに幾度となく言葉にしてきた年月を経てそれら全てが問いに帰するだから朽ちない循環により生を得る終局を迎え 落ちた木の葉は残像だけをおいて土にかえる土を踏みしめる誰かが樹を見上げるときそこに
2020年2月29日 08:38
作:悠冴紀雪を見るたび 私はいつも何故だか君を 思い出す君の喪失は受け入れない受け入れられるわけがないだがこの悲しみは引き受けるあえていつまでも悼み続ける忘れるつもりなど更々ない君との日々も その別離さえもたとえそれが楽な道でも私は決して忘れない君の記憶は心の宝悲しみの深さはその大きさの証失うに堪えない関係があること自体恵まれている証拠なのだと
2021年6月15日 10:13
作:悠冴紀君は不死鳥になった私の中で 永遠に消えない君がお別れを言いに来たときあの場に私がいなかったのはこのためかもしれないと 今は思う君の命に翼が生えて空高く飛び立つのを見た気がする君を愛した者たちの涙をあわせ空が水の翼を編み上げた君は不死鳥濁りを知らない柔らかな翼で今もどこかを舞っている君はそうなるに相応しい存在だった私のような人間さえ許し 受け入れ
2019年9月13日 08:09
作:悠冴紀音もなく降りしきる霧雨に 大気が霞み近くにあるものさえ 遠く感じる世界があなたを 失ったからだろうかあなたを想う人の数だけ止まってしまった時計があるあなたが旅立ったあとも時間は無慈悲に流れ続け何事もなかったかのように多くの人々を押し流していくけれど あなたを愛した人たちは彼等の中の時間を止めるあなたをこれからも想い続けるためその余韻を少しでも長く続かせる