猫の恩返し

詩と音楽記事を主に書いています。文章を書くということが好きなので、小説、エッセイ、小論…

猫の恩返し

詩と音楽記事を主に書いています。文章を書くということが好きなので、小説、エッセイ、小論文、イラストなどにも挑戦していきたいと思っています。ペンネームは猫を飼い出してから、人生が好転していったことに由来しています。よろしくお願いします。

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2000年代個人的邦楽10選Ⅱ

いろいろな年代の邦楽洋楽を行ったり来たりで忙しないですけど、今回は2000年代邦楽の第2弾で。前回が僕の記事にしたら思いのほかメチャクチャ「スキ」が来て自分でも驚い…

猫の恩返し
2週間前
39

無限回廊

そいつが 誰だったかは 忘れている 過剰な 物語を着せて 深い海に揺れて 淡い光が 浮かんでは消える ノイズに かき消され 浮かんだ景色も 失われ 事実だけが すべてにな…

猫の恩返し
6時間前
6

魂のダンス

小さく空いた穴から たくさん出ていく そこしか 見ないから 底は 見えないから 夜空に輝く星を 救うように 手を入れて 掴んだつもりになって 表面を撫でる 先に行った人の…

猫の恩返し
12時間前
7

通ってきた道が 誰かが見ていた道と 重ならない夜に ほとんどの 自己は作られ 相変わらず 見られる道との 解離に 疲弊する 勝手だと思うか そうじゃないと思うか 倫理的に …

猫の恩返し
18時間前
11

移住

分かりやすい 線引きを してくれないと 歩けないから 眠れないから 外は 壁の落書きのような 数式で 満たされて 人工知能が 処理してくれる 努力なんて 何に どうエネルギ…

10

夜明けの街

密度高めの 肉と骨の街に ヘドが出たのも 遠い昔 いや最近だったか 絡まり合う網 捕まらないように くぐり抜けたい 願望 誇り いや 罰ゲーム 罪 変わらない日常 終わらない…

9

バンソーコー

似たようなもんか 似たようなもんか 少しだけ分けて 少しだけ分けて 帰る道 帰る道 信号待ちで ライトブルー 渡らないの? 渡らない 何を待っていたのか 忘れたから 思い出…

8

大空へ

言葉の雨のすき間に 広がる自由な空が ありのままの 僕をつかまえる 雨の日の傘のように 空を忘れ 灰色の文字列が 行先を決めていく── 雲は風に流され 雨上がりの空の向…

11

クロノトリガー音楽個人的15選

1995年3月11日、ゲーム雑誌「ファミ通」でのアンケート結果で「平成ナンバーワン」に輝いたRPG史上に残る傑作「クロノトリガー」が発売されました。ドラクエの堀井雄二氏、…

14

ファイアボール

火球落ちる 黒い海 紫の煙を上げて 燻りながら 硬く沈んでいく 重さのままに すべてが 上がっていく 景色みたいな 街のウインドウ 語り尽くせぬ 落書きに 乗せたラブレター…

8

塗装

どこにも 進みたくない 立ち止まる 私に 降り注ぐ 選択肢 見ているだけの 世界の表面から 私は何を 得ただろうか やってみないと わからないすら 情報で 選択肢で 降り注ぐ…

11

大地と空

ここに 踏みとどまる 嵐が直下しても 光が貫いても ここに 踏みとどまる 大地と空の間 僕を柱として 流れていく一切を これから体験するために ここにいないと 誰でもなく…

12

崖っぷち

崖っぷち 失敗出来ない 真面目が コード化され 感情は蒸発 それでも 前を向く 崖っぷち 何かの罰ゲームか それとも わがままのツケか 崖っぷちを 渡り切る 戦略も 根性も …

11

不器用

自分に ふさわしい状態と いうのが どれなのか あちこちに 頭をぶつけながら わがままとも 取られる 試行錯誤を 繰り返す 自分だけの 世界ならば そのまま そっと差し出…

13

青い夜

青臭い夜だと 呟いた 青い意味は 知らないままに 夜の漆黒は どこまでも細く 僕らを 繋いでいく 誰かが死んだ そんなニュースに 慣れた耳を 優しい旋律が 遠くへ…

9

潮風

どこにも 居場所がないのは 誰もが同じ グラデーションな 気分を抱えて 見えないように している 孤独な内と 変わらないのだろう 僕らが見ている 世界は 本当はもっと 違…

11
2000年代個人的邦楽10選Ⅱ

2000年代個人的邦楽10選Ⅱ

いろいろな年代の邦楽洋楽を行ったり来たりで忙しないですけど、今回は2000年代邦楽の第2弾で。前回が僕の記事にしたら思いのほかメチャクチャ「スキ」が来て自分でも驚いていたのですが、今回も思い出の曲を中心にやっていきたいと思います。前回ほどのエピソードもないかな、いや同じ時期なので似たような思い出がいくつか出て来るような気もしています。やってみないと何を書くか分からないところがこの「個人的10選」を

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無限回廊

無限回廊

そいつが
誰だったかは
忘れている

過剰な
物語を着せて
深い海に揺れて
淡い光が
浮かんでは消える

ノイズに
かき消され
浮かんだ景色も
失われ

事実だけが
すべてになる

僕が
そう思いたい
そう願うとおりに
道は整備され
人は通り過ぎる

役割に
従って
与えられた
通りに

剥がしたい?
別にいい?

選んでいるようで
そうでもない
限界の空を

それでも
支えている
逆説を
柱とし

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魂のダンス

魂のダンス

小さく空いた穴から
たくさん出ていく
そこしか
見ないから
底は
見えないから
夜空に輝く星を
救うように
手を入れて
掴んだつもりになって
表面を撫でる
先に行った人の影さえ
穴をこじ開けて
言葉以前を
支配する
不安と戯れ
狂いながら踊る
中心を探す
モーメント
わかってないもの
届いてないもの
歳を取る
上がりたい
何かになりたい
魂の願いは
物質次元を超える
そう勇気づけて
踊れ
踊れ

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道

通ってきた道が
誰かが見ていた道と
重ならない夜に
ほとんどの
自己は作られ
相変わらず
見られる道との
解離に
疲弊する
勝手だと思うか
そうじゃないと思うか
倫理的に
正しいことが
自己に繋がる道だと
とりあえず
情報を手にしても
埋まらない溝の
正体の起源は
どこにあるのだろう?
入ってくる
物語の浮遊感
違和感ではない
それに
身を委ねた
若者の暴走の記憶
だけど
それさえも
情報として

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移住

移住

分かりやすい
線引きを
してくれないと
歩けないから
眠れないから
外は
壁の落書きのような
数式で
満たされて
人工知能が
処理してくれる
努力なんて
何に
どうエネルギーを
注ぐっていうんだ?
見つけられた人も
線引きして
それでも
刈り上げられそうな
地平線の向こう
スコールが
迫る
ドキドキする
命の鼓動
勝手なのは
昔から
気まぐれなのも
自然に
沿ってのことで
宿命なんて
服を着ないと

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夜明けの街

夜明けの街

密度高めの
肉と骨の街に
ヘドが出たのも
遠い昔
いや最近だったか
絡まり合う網
捕まらないように
くぐり抜けたい
願望
誇り
いや
罰ゲーム

変わらない日常
終わらない景色
平準化された
窒息混じりのため息
自転車で
移り行く景色を
眺めて
人を知った気になる
浅い世界
孤独ほど
適応したものはなく
人の流れは
金の流れで
胡散臭い
臭気に警戒し続けて
たどり着いたのは
楽園か
監獄か
明日

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バンソーコー

バンソーコー

似たようなもんか
似たようなもんか
少しだけ分けて
少しだけ分けて
帰る道
帰る道
信号待ちで
ライトブルー
渡らないの?
渡らない
何を待っていたのか
忘れたから
思い出してた
そう
思い出してた
特に意味はない
伝えるほどの
意味はない
月は相変わらず
昼の思考を止めてくれる
好きな光を下ろす
地球のバンソーコー
地球は傷んでるけど
大きいから
ポツン
ポツン
ね、
大丈夫なんだよ
大丈夫だか

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大空へ

大空へ

言葉の雨のすき間に
広がる自由な空が
ありのままの
僕をつかまえる
雨の日の傘のように
空を忘れ
灰色の文字列が
行先を決めていく──
雲は風に流され
雨上がりの空の向こうに
忘れていた
自由な魂が見え隠れして
傘を捨てて
とりあえず走った
まだ水しぶきが
跳ね上がる滑走路を
僕はとにかく
全力で駆け抜ける
――飛べるはず—―
無心にそう信じて
羽なんて……
それまでのあり方次第で
いくらでも生え

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クロノトリガー音楽個人的15選

クロノトリガー音楽個人的15選

1995年3月11日、ゲーム雑誌「ファミ通」でのアンケート結果で「平成ナンバーワン」に輝いたRPG史上に残る傑作「クロノトリガー」が発売されました。ドラクエの堀井雄二氏、ファイナルファンタジーの坂口博信氏、ドラゴンボールの鳥山明氏など当時のというか日本サブカルチャー史にその名を刻む巨匠が集結して制作されたこのソフトは、ゲーム内容はさることながら、その音楽においてもゲーム史に残る名曲をたくさん生み出

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ファイアボール

ファイアボール

火球落ちる
黒い海
紫の煙を上げて
燻りながら
硬く沈んでいく
重さのままに
すべてが
上がっていく
景色みたいな
街のウインドウ
語り尽くせぬ
落書きに
乗せたラブレター
みたいな
強い想い
沈んでいく
沈んでいく
景色みたいな
街の片隅
ひとりでに
出来たスペースに
収まるだけ
まだいいよ
やってきたことの
かけらが
溶かしたのだろう
そこから
見上げた
空はようやく
雲が開けて
水晶のように

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塗装

塗装

どこにも
進みたくない
立ち止まる
私に
降り注ぐ
選択肢
見ているだけの
世界の表面から
私は何を
得ただろうか
やってみないと
わからないすら
情報で
選択肢で
降り注ぐすべてで
最初に
動いた触手から
遥か遠くに
来たような
運ばれたような
やりたいことが
見つからない
構造だけが
いつも
ここにある
時間だけが
過ぎていく
諦めたような
ため息と
刹那的な衝動
計画は
神様だけが
握る

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大地と空

大地と空

ここに
踏みとどまる
嵐が直下しても
光が貫いても
ここに
踏みとどまる

大地と空の間
僕を柱として
流れていく一切を
これから体験するために
ここにいないと
誰でもなくなるから
最後まで
自分を
諦めない
諦めたくない

命と呼ばれるものが
一回きりだから

それにすがるように
僕はここに
立ち続ける

崖っぷち

崖っぷち

崖っぷち
失敗出来ない
真面目が
コード化され
感情は蒸発
それでも
前を向く
崖っぷち

何かの罰ゲームか
それとも
わがままのツケか
崖っぷちを
渡り切る
戦略も
根性も
ないまま

疲れた身体を
ベッドに
横たえて
天井を眺めている

不器用

不器用

自分に
ふさわしい状態と
いうのが
どれなのか

あちこちに
頭をぶつけながら
わがままとも
取られる
試行錯誤を
繰り返す

自分だけの
世界ならば
そのまま
そっと差し出して
マイペースで
どこまでも
行けばいいけど

ハマる
ピースを
求められる
人間社会は
どうも
こっちが
いろいろ削って
合わせないと

帰ってからの
凸凹感の
痛みが尾を引く

何が悪いのか
教えて欲しい夜を
いくつも越

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青い夜

青い夜

青臭い夜だと
呟いた

青い意味は
知らないままに

夜の漆黒は
どこまでも細く

僕らを
繋いでいく

誰かが死んだ
そんなニュースに
慣れた耳を

優しい旋律が
遠くへ運んだ

僕ら未満に
安心し

僕ら以上に
嫉妬する

どこまでも
比較対象が広がる

世界の中心は
どこまでも頼りなく
相対的で
百花繚乱に
咲き誇る

サイバーネットワークに
流れる一粒の
電子

イメ

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潮風

潮風

どこにも
居場所がないのは
誰もが同じ
グラデーションな
気分を抱えて
見えないように
している
孤独な内と
変わらないのだろう

僕らが見ている
世界は
本当はもっと
違う色をして
見る人の角度や
覚悟で
薄く見えたり
濃く見えたり
それを繰り返して
波の間に間に
浮かんでいる

本当のことは
当の本人にも
わからない
相対的なもので
そう思いたい
気分が支配する
幻想なんだろう

幻想なんだろ

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