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ちょっとしたトラブルは笑いに変えろ

機内でもずっとテキストミーティングしていた。アメリカン航空のWIFIは激速なのだが、JALのWIFIは昭和スピードでテキストのみしか出来ない。それが逆に良かったのかもなと全てはポジティブに考えることにしている。着陸するとプラカードに名前を書いた女性が走ってくる、荷物がまだLAXにあると言う。機内でMr.Brothersの西森さんとやり取りをしていて、彼のUNITEDの便のほとんどの乗客の荷物がロストしたという話で盛り上がっていたばかりなので、この展開にちょっとしたデジャブを覚えて笑う。昔の自分だったらすぐにイライラしていたが、最近は起きてしまったことはしょうがないと笑いに変えようとする自分がどこかにいる。

人生死ななければ、万事良し。

この10年間、なかなか経験できないようなぶっ飛んだ出来事ばかり起きたので、自然とそういう耐性がついてきたのだと思う。とにかく自らが静かに凪いだ海の状態をできる限り長く保てるようになると、嵐を起こせるようになる。そんなことを色々な状況から学んでいく。妻も娘も疲れていたので、アメリカの生活の延長のようにUBER EATSでフードデリバリーを頼む。普段だったらそれでもどこかに立ち寄ってレストランの喧騒を味わいたいと思ってしまうのだが、まあ今は酒も飲まないし、娘優先でという妻の希望がやはり正しい。案の定、機内で走り回っていた娘のバッテリーは切れて、急いで風呂に一緒に使って笑顔を取り戻してもらう。そのままナイトキャップなミルクも少量に泥のように眠ってしまった。両親がよくデートしていたタイ料理はすぐに届く、もう一つ鶏とブロッコリーが流行っているようなので頼んでみると、住所が分からないらしく何度も電話がかかってきて、最終的に配達したことにされてどこかに消えてしまった。

思わずその状況に笑う、だってアメリカでも起こらなかったことが日本帰国した直後に起こるわけだ。アメリカではみんなが日本のサービス、ホスピタリティ、プロ意識みたいなものを語っていたのにだ。サクッとUBERに連絡して、返金作業をしてもらう。残念ながらそこに人の感情みたいなものが入り込むとややこしい。食事が運ばれなかったから、お金を返してもらう。という方程式だ、残念ながらとか、あり得ない話なんだけど、などという感情論を差し込んだとしても、行き場のない一人称の思いは自分に対峙するだけだ。あまりにもタイ料理が美味かったので、正直ヘルシーブロッコリーとチキンは頼まなくて良かったなぁっとも思う自分がいた。

帰国直後のルーティンのように3時に目覚め、コンビニに足を運び日本の味わう。タイミングよくアメリカからミーティング依頼がかかり、早朝ミーティングする。本当に便利な時代になった。つい24時間前まで一緒にいたメンバーと東京の自宅とLAを繋ぎミーティングしているのだ。8時にいつものジムに行くが、トレーナーがスケジュールを勘違いしていたようで、すぐに後にする。切り替えは常に早い、上島珈琲でコーヒーを飲みながら海外チームと続きのミーティングをする。東京はアメリカ西海岸よりも少し涼しいが、青空から届く熱気は夏を感じさせる。気づくとインスタグラムのフォロワーが30万人を突破していた。

まあつくづく人生とはそんなもんだと思うのだ。

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