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俳句 「五月雨」「命」

 これまで投稿する際に季語1つにテーマを1つにして来ました。今回は、テーマを2つにしてみました。

 五月雨は古代から使われる雅な言葉。梅雨というと野暮な俗語。つまり、五月雨は六月に詠む季語なのかもしれません。しかし、春の長雨が5月から続くこともあります。世間で「五月雨式に」というと不足の事態やミスが続くことを云います。一方で、五月雨は春雨ほど優しくはありません。が、大抵は台風ほどの一過性の被害はありません。しかし、思わぬ豪雨で川の氾濫をもたらします。台風ほどの被害も梅雨の時期にはあります。
 原因は違うようだけど、もたらされた結果は似ているという状況を人にたとえるとどうでしょう。上司や友達にいじめられても、家族と折り合いが悪くても、SNSで誹謗されても、精神が傷つく事には変わりがありません。原因が一つに絞れない病も自然災害もありますよね。

 五月鬱は、精神的に不安定になる時期です。
どんなに温暖化が進んでも、梅雨が早くても、5月はまだ春の気分。

 春は「木の芽時」の季節です。木の芽が息吹くころ精神的に不安定になることを昔の人は「木の芽時」と表現していたそう。春の寒暖の差によって体調不良をおこすことが原因ではないかといわれています。

 新社会人は、入社して、やっとひと月過ぎたばかり。新入生も学校に慣れ始めた頃。

 そして、春が過ぎ去ろうとしても、まだ戦争が終わらない。明けない梅雨のようにいつまでも続く正義の話。

 どうか1つでも多くの命が守られますように。私もとりあえず生きています。

 やっと梅雨が明けて雲が減っても、面白い雲の形を探してしまうような快晴には縁のないつまらない人生です。

五月雨や100円に生かさる命

五月雨の止んで雲の投稿す

投降の屈辱の烏克蘭の雨

五月雨よ正義の話は結構だ

五月雨や小さき命の軒に住む

五月雨や油田と命を守る人

五月雨よアメリカに負ぶわれて今

五月雨のなくて芽の出る種あるや

五月雨に鳩尾突かる宵のあり

五月雨を止ませる人おりSNS

米と露は兄弟の如似て五月

君のいう正義の世に篠突く雨

ドローンの五月雨の如居着く空(空を見よドローン前線の雲行きだ)

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