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実飲レポート。大久保推薦、日本酒の店

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とにかくおいしいお店を紹介。どんどん足していきます!
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福岡は、うどん屋で飲む。ハイボール150円、もつ鍋290円の楽園【ウエスト】へ

「実は福岡民は、ラーメン以上にうどんが好き」 というのは、わりと聞く話です。実際、町にはたくさんのうどん店があります。人気ラーメン店に観光客をはじめとする行列ができている一方、うどんはチェーン店が多く、だいたい地元の人たちがさっと入ってくってサッとでる、といった光景が見られます。 仕事で福岡に滞在することが増え、チェーンうどん店のある光景も慣れてきた頃、さらに「うどんのウエストは、居酒屋使いがいい」という話を耳にしました。 福岡うどん三大チェーンは「牧のうどん」「資さん

神田の隠れ家「眠庵」で、蕎麦と日本酒を嗜む。「蕎麦前」の意味がわかった気がする

新しいお店にいくとき、たいてい「誰かおすすめしていた店」に行きます。特に日本酒関係、飲食店の人がプライベートで行っているお店。 そんな中から今回、神田のお蕎麦屋さん「眠庵」に行ってきました。 と、ハードルを感じるお店です。「蕎麦屋」といういまだちょっと緊張するお店で、日本酒を飲んできました。結果は最高でした。 駅徒歩3分。地図があってもわからない店構えJR神田駅から、Googleマップですぐそこ。ですが、わかりません。スマホが普及して以降、こんなに目的地近くをうろつくの

【福岡】の「屋台」で飲む! 酒飲みの街、福岡の夜を、地元出身ライターが体験

私は福岡県生まれ、福岡育ちです。しかし大学進学と同時に地元を離れたため、地元のおいしい飲み屋やお酒を知らずに大人になるという、もったいない歳のとりかたをしていました。 今年、福岡のビジネスマガジン『Ambitions FUKUOKA』立ち上げのため、約20年ぶりに地元・福岡に長期滞在しました。取材の中心は博多、天神。街を歩けば、夜の早い時間から深くまで、スーツもTシャツも、みんな飲みまくっていました(新橋を希釈した雰囲気がずーーーと続く感じ)。今回、そんな地元の夜の風景を、

禁断の「開けたあと熟成日本酒」が飲める!地酒屋こだま「こだまのねんりん」(大塚)

小さな飲み屋が好きです。特に、店主の人柄や思想がそのままグラスに入ってでてくるような店が。 今回は、僕の好きな酒屋さんが、ひっそりとお店の2階ではじめた、とても趣味的な空間を紹介します。 東京・大塚。地酒屋こだまの店主・児玉さんが今年オープンした「こだまのねんりん」。「本当の一期一会の熟成酒が飲める」秘密基地です。 お酒のチューニングが楽しい「地酒屋こだま」大塚駅から徒歩数分の距離にある、地酒専門店「地酒屋こだま」です。 決して広くない店内には、店主・児玉さんがひとつ

クラフト酒と料理は合わない? 個性派日本酒×料理人のペアリング対決【Kitchen g3】

日本酒は食中酒。日本酒は(他の酒と比較して)味わいの幅が広く、和洋中問わずさまざまな料理とペアリングができる。 ──と、上記のようなことを日本酒に詳しいお店の方から聞くことがよくあります。実際「日本酒×料理」のペアリングを売りにしているお店は多く、私自身そんなお店が大好きです。 しかし、流石に「どんなお酒でもいけるわけない」と思うのです。 例えば、最近少しずつ酒屋さんでも目にする機会が増えてきた「クラフトサケ」は、副原料(別の果物とかハーブとか)を加えた新ジャンルのお酒

【居酒屋かあさん】が気になる。東京都心のまごころチェーン居酒屋さんに潜入

「居酒屋かあさん」をご存知でしょうか? もう何年も前、東京の街角で目にした「かあさん」の看板が、なぜかずっと気になっていました。 私自身、九州から上京してきた身ですが、日々の中で「故郷を感じたい」と思うことはほとんどなく、そのため実際にお店にいくことはありませんでした。ただ「なんとなく気になる居酒屋」という存在でした。 ある日、また「かあさん」の看板を目にして、ふと気づきました。 「居酒屋かあさんって、実は他店舗経営してないか?」と。渋谷でも、新宿でも、新橋でも、「かあ

【北区・十条】女将が素敵な飲み屋をめぐる。コーヒー焼酎とからし焼き

知らない土地で、酒場を巡り、お酒をいただく。その町を知る先輩の助言を受けて、それを楽しむ。 今回の「●●町で呑む」は、東京・北区にある「十条」です。埼京線で、新宿から10分程度。隣の赤羽には行ったことがあるものの、途中にある十条で降りたことはありませんでした。 十条をこよなく愛する食ライター・編集者ふくいさん(@fukufukufuku_00)に教えてもらい、訪れました。 出会ったのは偶然にも「女将」が素敵なお店ばかりでした。 埼京線・十条。駅前周辺は再開発が進むJR

【熱燗とコーヒー】が共存する不思議なカフェ「SUNDAY JAM's CLUB」(東中野)

日本酒の熱燗と、深煎りコーヒーの二刀流のお店がある。そんな噂を耳にしました。 「日本酒(液体)と料理(固体)」であれば、組み合わせはいろいろあると思います。「コーヒー(液体)とお菓子(固体)」も同じく。 しかし、日本酒とコーヒー、液体×液体というのは…はじめて聞きました。その2つ、どうやって楽しむんだろう。 店名は「SUNDAY JAM's CLUB」。とにかく行ってみます。 ※関内にある熱燗とスパイスのお店「Spice Drunker やぶや」さんに教えてもらいまし

ワンオペの店が好き!「でんや御馳走」「Talkin' Loud」で店主の偏愛を堪能

ワンオペの飲み屋さんが好きです。 数名で埋まるほどの小さな酒場で、カウンターの中に大将がひとり立ち、自分の好きな料理と酒をふるまい、唯一無二の宇宙をつくる。 最近出会った、おすすめのワンオペ酒場2軒を紹介します。 大塚「でんや御馳走」/荒木町(四谷三丁目)「Talkin' Loud」 南大塚 でんや御馳走(大塚)2023年3月、東京・大塚駅の近くにオープンした日本酒とおばんざいのお店です。 大塚に詳しい日本酒好きでしたら「ちょこだま」といったほうが通じるかもしれませ

「こういうのでいい」と言える、日本酒とつまみを求めて。東京・神田のイベントバーへ

タイトルの通りです。 おいしい料理とお酒で溢れかえる飽食の時代、 「こういうのでいい」とつぶやきながら飲みたい夜もやってきます。 そんな時、SNSで次のようなイベントを目にしました。 「こういうのでいい」と言いたい。いくことにしました。 こういうのでいいんだよ居酒屋へお店は東京・神田駅にある「エデン神田」。日替わりでイベンターの人がカウンターに立ち営業している「イベントバー」です。 そしてこの日の営業が、あきとさん主催の「こういうのでいいんだよ居酒屋」というわけです。

【永楽食堂】秋田最強酒スポットで、地元酒と白子・セリを堪能(予約必須)

冬、秋田に行ってきました。 秋田といえば、日本酒王国。海の幸、山の幸、さぞおいしいことでしょう。是が非でも、それを堪能したいもの。そこで秋田に詳しい日本酒好きの人たちにおすすめのお店を聞き、夜はそこを目指すことにしました。 ちなみに旅の主目的は男鹿「稲とアガベ」の取材です。日本酒業界注目のスタートアップのビジネス論、熱かったです! 日本酒の名店なのに「食堂」?日本酒マニアの方々からさまざまなおすすめ情報をいただいたなかで、もっとも多くの人が熱烈に推していたのが「永楽食堂

【日本酒】20代男子が脱サラして「間借り居酒屋」を開いたわけ(豊田千木良さん)

東京、神田。平日ビジネスパーソンで賑わう都心の街は、週末になると人の往来が減り、多くの飲食店はシャッターを下ろします。そんな定休日の飲食店を「間借り」して営業しているお店があります。 「間借り居酒屋ちぇけ」 店長は豊田千木良(とよだちぎら)さん、26歳。実は彼、日本酒の世界では名の知れた存在です。東京農業大学在学中に日本酒にのめり込むと、全国の酒蔵をめぐり、自ら「日本酒サークル」を設立。卒業後は全国の酒造組合の総本山「日本酒造組合中央会」に就職した、若き「日本酒エリート」

恵比寿「MAEN」 料理×日本酒で完成する、新世代の友情ペアリング

料理とお酒の組み合わせを楽しむ「ペアリング」。日本酒業界では10年ほど前から、和食だけではなく「洋食」に合わせるお店が人気を博し、ペアリングの本が出版されるなど、今ではひとつのカテゴリーになりました。 そんなペアリング界で今、注目を集めている新星が「Sake paring restaurant MAEN」。恵比寿で2021年に創業したペアリング専門店です。SAKEジャーナリストの木村さんに教えてもらい、新時代のペアリングを体験してきました。 恵比寿駅徒歩5分、ビルの7階に

【飲む香水】ハンガリーのフルーツ酒「パーリンカ」を体験 Bar Pálinka(神楽坂)

「パーリンカ」というお酒を知っていますか? ハンガリーの国民的なお酒(日本の日本酒)で、大量のフルーツを使ってつくる蒸留酒(日本で言う焼酎)。日本での知名度はほぼゼロ。 そして「めちゃくちゃおいしい」らしいのです。 今回、世界唯一のパーリンカバーという、神楽坂「Bar Pálinka」にお邪魔してきました。フルーツの蒸留酒…フルーツ風の焼酎?ブランデーみたいなとろりとした甘いお酒? など、いろいろ想像していたのですが、そのどれとも違う美味しさと出会えました。 神楽坂の