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2台目は義母の部屋へ【レマコムと私vol.5】拉麺5510・大滝さんの日本酒(射美)事情

僕のレマコムを見たい? いいですよ。
ちょうど2台目のレマコムを買ったんですよ、義母の家に置いています。僕の家から新しいほうにいくつか日本酒を移そうと思っていますので、一緒に運びましょう。

ーー今回は東京・大島のラーメン店「拉麺5510」店主・大滝さんのレマコムです。

ーー拉麺5510はラーメン店ながらも、豊富な日本酒ラインナップが人気です。飲食店なので当然店内にも「冷蔵庫」はあるはずですが…。

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(お昼営業直後のお店にて。ウーロンハイに見えますが、お茶です)

ああ、お店の冷蔵庫は「提供用」で、自宅のレマコムは「長期熟成用」ですね。で、今回それがいっぱいになっちゃって。

ーーそれで購入された2台目が…お義母さまのお部屋に……

実は同じマンションの下の階に住んでいるんですよ。義母の家は部屋が余っていたので、お願いしてみたらいけましたね。やったね! さぁ、いきますよ。

新レマコムへ日本酒移し替えの儀!

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ーー大滝さんのご自宅へ到着しました。こちらが現在のレマコムです。

これがもういっぱいで。横倒しで入れている状況です。

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ーーいきなり、十四代が…。

一番古いのは十四代の5年前くらいのものかな。ちょっと整理のため出してみますね。

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(絶景)
よし、これとこれとこれら(おもに射美)を持っていきます。何本持てますか?行きましょう!

画像5(リュックに数本、両手に1本ずつ)

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(西日がまぶしい)

さあ、義母の家につきました。どうです、新品のレマコムです。

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(ピカピカ!)

よーし、おつかれさまでした。もう電源はいれています。

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(うれしそう)

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(急冷ボタンは注意。日本酒が凍ってしまいます)

私の場合、レマコムは氷温ではなくて3〜4度にしています。それでちょっとずつ熟成させるんです。日本酒って鮮度が命みたいなところがあるじゃないですか。生酒は特に。でも、ものによっては熟成させたほうが、味が濃厚になって美味しんじゃないかと思うんですよ。

ーーどのようなお酒を熟成させるのですか?

それは、お酒と会話して決めます。早飲みか熟成か、常温か、冷蔵か、君はいったいどっちに向いているんだいって。それで日本酒が「ちょっと僕は寝たいですね」というやつは熟成させます。

ーー……すごいですね。

でも雑な性格なので、結構バカバカいれていますよ。何いれたか忘れていることもあります。ああ、圧倒的に在庫を持てるっていうのもレマコムの強みです。安心して熟成させられます。

ーーレマコムに入れない「常温」のものはどこに?

クローゼットです。

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(大滝さんの部屋のクローゼットには常温熟成中の一升瓶が並ぶ)

今は1回火入れでも本当に生酒のようなきれいなお酒が増えていますが、昔ながらの2回火入れで落ち着いたお酒もいい。そんな熱燗に向くようなお酒がもっと見直されていってほしいですね。

わたしが「射美」を好きな理由

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(最初にレマコムに入れたのは射美)

僕はやっぱり「射美」が好きです。

5年前ですかね、とある酒屋さんのイベントで「43のお酒の中から『十四代』を当てる」という、ブラインドテイスティングのイベントがあったんですね。
参加したはいいものの、当てられる気がしなかった僕は「自分が好きな日本酒を見つける」という別の遊びをすることにしたんです。

それで、一番好きだったのが「射美」。断トツでした。
会場には蔵元の杉原さんがいらしていたのですが、本人にもそれを伝えて、一緒に写真を撮ってもらいましたね(笑)。

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(長期熟成中の射美シリーズ)

それからの付き合いですね、杉原さんにお店にきていただいたり、逆に蔵見学をさせていただいたり。

その蔵がね、また本当に小さな蔵なんですよ。階段も急で、いやもう階段というか手作りのはしごみたいなもの。壊れかけている蔵を自分で修理していて……設備を考えると決して恵まれた環境じゃありません。お米も自分たちで栽培したもので、有名なものじゃない。

それでも、あれだけの個性的なお酒を造れるというのは、やっぱり才能だと思います。

僕はそのお酒をさらに熟成させて、杉原さんご自身に味わってもらいたい。それが楽しみのひとつですね。

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(上着を脱ぐと、射美Tシャツでした)

しかし、射美も人気で入手しづらくなりました。なので今は、杉原酒造の地元銘柄「千代乃花」を中心に買っています。どんな形であっても、買えるものは買って、杉原さんを支えていきたいです。

「日本酒の会」は、僕のわがままです

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(きれいにおさまりました)

ーー大滝さんのお店「拉麺5510」のお酒とご自宅用のお酒は別々に買われるのでしょうか?

いえ、基本的には一緒に買います。それですぐに出せるものはお店で、熟成させたいと思ったものを持ち帰って保管します。

ただ、うちはあくまでもラーメン屋ですので、日本酒はそれほどはけないし、儲けは出ないんです。だから日本酒については、完全に僕の趣味。

熟成酒については様子を見ながら、いいと思ったタイミングで出すようにしていますね。射美などの特別なお酒は不定期で開催する「日本酒の会」などで出すこともあります。

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(お店で日本酒を提供する大滝さん。とある日のお酒の会にて)

ーー「拉麺5510」の「日本酒の会」は、大滝さんが熟成させた特別なお酒を飲めるイベント。しかし内容を見ると「お肉で飲む」「スパイスで飲む」などユニークなものばかりです。「日本酒に合うの?」と感じてしまうものも…。

「日本酒の会」では、できるかぎりお客さんの要望に応えられたらと思っています。「スパイスの会」も常連の人から「カレーで日本酒飲みたい」とリクエストがあったからですよ。

お店で日本酒を出すのは僕の趣味。なので「日本酒の会」は「僕のわがまま」なんですよ。それに付き合ってもらっているので、みなさんが喜ぶ内容にしたいです。

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(スパイスと日本酒の会のおつまみ)

あと、僕は日本酒のペアリングって、本当はないとも思ってます。

日本酒って、何にでも合うんです。どんなお酒も、どんなものにも。
ただその中で、日本酒の良さがでたり、どちらかが負けてしまったり、そのくらいなんですよ。

お酒を過度にありがたがったり、難しいマリアージュに取り組んだりする会は他にもたくさんありますよね。だから僕が開く会は、もっと簡単に楽に、お酒に興味があるひとに「こんなお酒はどう?」って気軽にすすめてあげられるような場にしたいです。

どうもね、日本酒で難しいことを話すのが苦手なんですよ。

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よし、じゃあもう1往復いきましょうか。

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終わり


大滝さん、ありがとうございました。

ちなみにこの日お店でいただいたラーメン(本日の1杯=ほんいつ)の写真も紹介します。5510はラーメン店です。

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大滝さんの1台目のレマコム

大滝さんの2台目のレマコム


もちろん、お酒を飲みます。