いざ、出雲へ。
出雲は常に行きたい場所リストに入っていたのに、なかなかチャンスをつくることができず10年くらい経ってしまった。
母は出雲に立ち寄ったことがあるらしく、話には聞いていた。
大病を患っていた祖父の健康を祈願しに、母は出雲大社を参拝していたのだ。
いつかきちんと出雲大社にお礼に参りたいということを聞いていたからか、とても気になっていた。
行くなら寝台特急でだよね〜行くなら神在月かな〜なんて思っているうちにけっこうな大人になっていた。
月日は流れ、
私は2021年の夏の終わりに、習字教室にいた。
何か習い事がしたくて、習字の体験教室に足を運んでみたのだ。英会話も楽器もやりたかったが、子どもの時から文字を書くことが好きだったし、文字を書くと褒められたし、
美文字が書けたらかっこいいから。
いざ、習字教室へ。
習字は楽しい。
基本の文字を何度か練習したら、自由に創作して文字を書いてもいいと先生が仰ったので、十五夜をイメージしてうさぎの絵を書いたり、勢いをつけて「嵐」と書いたりして、
先生はというと、鬼滅の刃の主人公を上手に筆でお描きになった。
子どもの評判がいいらしい。
そんな粋なことできるんだもの、すごい。
素敵な体験をして、先生にお礼を言って帰ろうとした。
その時先生のお名前が書かれた書が目に入った。
うまいこと読むと出雲に見えてくるお名前だ。
芸名的なものなのだろうか。
出雲、、
出雲、、、
出雲が呼んでいる、、、、。
珍妙だが習字教室で、出雲っぽい名前の先生と出会って、私は出雲に行くことに決めた。
母を誘い、11月の神在月のお祭りの日に出雲へ。
いざ、出雲へ。
夕方着いたので、出雲市駅の近くで母と乾杯した。
1軒目のお店の店主さんは、観光案内のプロかと思うほど出雲に詳しくて、行くといい場所やもののけ姫に所縁のある場所などを教えてくれた。
旅行の醍醐味はその場所で暮らす人々や土地の空気に触れることですね。
ワクチン打ってきましたからここにいさせて下さい、というなんともいえない身分証明をした。
2軒目のスナックも常連さんたちが我々親子を優しく受け入れてくれて、盃をかわした。
出雲の皆さんとても良い雰囲気だ。
飲み過ぎた。
しかし私は、母にまっすぐに御礼参りをしてもらわねばならぬ。
私は私で、縁結び大祭にて、これから続く人生において実りある縁を結ぶことができるよう、まっすぐに縁結びを願わねばならぬ。
いざ、出雲大社へ!
大きなしめ縄に感動しました。
思い出は心の中に。
日本昔ばなしのようなのどかな山に囲まれて、なんだか懐かしい気持ちになる場所だ。
お天気にも恵まれた。
そういえば出雲大社のおみくじには大吉とか、吉とかがないらしい。
母は、これ大吉でしょ!というような素晴らしい内容が書かれたおみくじを引いて喜んでいた。
私はというと、信心を怠るな。と、ありがたいお言葉が。
15時くらいまでいて、出雲大社をあとにした。
また必ず行く。
喜びにあふれる素晴らしいご縁が結ばれますように。
世界に平和が訪れますように!!!!!
そのあとは稲佐の浜へ。
日没前に到着。
普通に正面から見た後に、背中を反らせて逆さまに見てみたら、当たり前だけど天と地がひっくりかえっていた。
それがまたグッときて良かった。
母も逆さに見て感動していた。傍からみたら変な女2人だ。
夕日の写真を逆さまに見てみたら、ちょっとだけあの感動が舞い戻ってきた。
そうだ、稲佐の浜でウェディングフォトを撮っている方もいた。
神在月に稲佐の浜でウェディングフォトって、末永く幸ありそうだ。
ご迷惑にならない程度に、付近をうろつき、降り注いでいるであろう幸せのシャワーをびしゃびしゃに浴びてあやからせていただいた。
末永くお幸せに。
夜はまた飲んだ。
コロナで、母に会うのも久しぶりだった。
毎年出雲に行こう、そのために出雲旅行貯金をする、と母が宣言していたので、きっとまた行く。
島根県の皆様、素敵な思い出をありがとうございました。
また行くのでおすすめの場所があったら教えて下さい。
旅行もまたご縁だ。
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