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悔し涙の理由(小4女子)

長女が悔し涙を流した日
僕は自分が悔し涙を流した日のことを思い出した
多分悔し涙を流したのは今までの人生で一度きり
そう高校3年生の時、花園予選の栃木県大会で1点差で負けた時のことだ
僕はレギュラーではなくリザーブだった
11月の風が冷たい中ベンチからひたすら応援した
そしてノーサイドの笛がなり
僕たちの高校3年間のラグビー生活は終わった
多分僕は忘れない
あの時一生懸命だった僕を
多分僕は忘れない
あの時流した悔し涙を

だから

長女が流した悔し涙
僕はいいと思った

長女(小学4年生)は僕は知らなかったし気にも止めなかったのだが
足が速いらしい
保育園の年長さんの時、知り合いのパパさんからふと言われた
「足、相当速いと思いますよ」
その知り合いのパパさんは、サッカーのJ1の監督もしていたし
その前はジュニアの育成にも携わっていたバリバリのアスリートであった
そんな人からの一言である
何気なく調べてみると
近所の駒澤公園でやっているかけっこクラブというのがあった
キャンセル待ちではあったが、体験はすぐにできた
その時なのか、入会してからなのかちょっと忘れてしまったが
そこのコーチからも言われた
「新井さん。大会にでればメダル取れると思いますよ」

そこから彼女の陸上人生はスタートした
もちろんかけっこクラブという名前なので
ガチンコのアスリートクラブではなく
楽しく走る!がモットーなので
当然のことながら練習もゆるいし、足が早くなる練習もしない
でもそんな中でも才能だけでメダルは取れた
関東近県のガチンコアスリートクラブが集まる年2回の大会では
1、2年生時にはずっと銀メダルであった
3年生の時には決勝はいくものの2回連続で表彰台を逃した
そして今年4年生になった初めての春の大会では
予選では決勝進出ギリギリだったものの決勝では3位になった
そして先日秋の大会
またもや予選は決勝進出ギリギリの8位
そして決勝
彼女は8位だった


僕は決勝に出れずに悔し涙を流せばいいと思った
キミ以外のこの大会に出場するほとんどの4年生女子は
キミ以上に走ることが好きで、そのためにも一生懸命に練習して
そして研究して、そんな子たちが集まる大会に
あまり練習もぜずに、そんなに好きなのかもわからずに
そしてどうしたら早く走れるかを研究もしない
そんなキミは決勝にさえも出れずに予選落ちした方がいいような気がした
もちろんそこから這い上がったくれることを期待してだ

でもキミは決勝に進出した
そして決勝では8位。最下位だった
ベケを取るのはキミの人生で初めての経験でしたね
だからこその悔し涙だったのかもしれない
それは本当に悔し涙だったのかな
そこまで悔しい思いをするほど
キミは一生懸命に陸上に向き合っていたのかな
もしかするとキミのプライドを傷つけられた涙だったのかもしれない
でもどちらでもいい
あまり自分の気持ちを言わないキミは
あの日のことをどう思ったのか
どんな思いだったのか
少なくとも涙を流す前のキミよりも
ちょっとでもいいから成長したキミであれば
僕はその涙の理由は問わない

僕は思う
悔し涙というのは
目の前のことから逃げないで
100%の力で向き合って
それでもうまくいかなかったモノが流す
自分の人生の大きな糧となる涙
それが本当の悔し涙だと思う


追記
長女はその後、陸上に向き合う姿勢は何一つ変わっていない…笑

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