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「小学1年生とオンライン授業」の記録

コロナ禍の昨年度、時々陽性になったり、濃厚接触者になったりして、1週間以上来られなくなる子がいた。
家にいて、体調が良い子たちが少しでも気がまぎれ、学習も進められるように、なるべく教室とつなぐようにしていた。(Googleクラスルームのmeetを使用)

一度全体にここを押すと入れるからねと教えて、教室でみんなで試してあった。(全員が音を消さないと大変なことになることも、このときに理解。)

さて、では実際の様子。

登校時

登校時に、私の学校は教室入り口で挨拶がてらの健康チェックをしていた。その時からつないでおくと、早い子はすぐに入ってきて、登校してきた友達の様子を見たり、声を聞いたりしている。教室にいる子も、覗き込んで「おはよう」と声をかけていた。

朝の会

教師の机に置いておくので、日直を横よりやや斜め後ろから撮る感じで、クラスメートも映るようにしていた。お休みの子本人の席が前の方なら、その子の机の上に置くこともあった。休みが多い時期は、スクリーンに休んでいる子たちの映像を映していた。
健康観察も普通にしていた。名前を呼ばれると、画面の向こうで、音声をオンにして、返事をしたり、手を振ったりしてくれた。(出席簿上は、出席停止扱い)こういう状況を教室で見ているから、急に休みになった子も、多くは、自分でミートに入ってくるようになった。
「先生からの連絡」のところでは、登校している児童への連絡を伝え、画面上の子供たちには、今日は何時間めにつなぐかを知らせた。(テストなどの時はつながないので)

授業

実際にどんな感じでやっていたか、教科別に備忘録としてまとめておく。授業中は、基本的に画面は、教師が画面上の子ども達の顔を見えるようにしておき、カメラの向きは教師と黒板が見えるようにしておいた。
参加度合いは、かなり子供自身のやる気による。
しっかり者の女の子は、ずっと本気で参加していたようだ。コロナで学校公開がなかっただけに、学校の様子がよく分かったと、保護者から感謝の言葉をいただいた。
逆に、学校でも声かけしながら参加させている子は、こちらが個別の支援ができない分、画面から消えていったり、動き回っていたりする。でも、これは強制ではないので、注意はしなかった。参加していることを褒めるくらい。

①国語
 漢字学習、音読などはいつも通りで問題なくできた。グループ読みは、休みの子同士で練習させて発表させることも一応できた。ただし、その日はリーダーシップをとれる子が休みチームの中にいたからだと思う。文作りのような活動も、発表場面であてていけば、なんとか可能だった。

②算数
 普通に流していた。ブロックの操作、図形の操作、計算練習などをタブレットで行うが、教室にいないと、参加者全員の画面には映らないので、一緒にやっているかは把握できない。ノートに教科書の問題をやるなどの活動は、一緒にできるし、答え合わせも一緒にできた。プリントは、事前にデータを上げておくと印刷してくれる家庭もあった。

③生活
 ちょうどグループ発表の準備のときには、タブレットをグループに持っていき、打ち合わせの最初に教師がいれば、グループの相談に参加できた。司会の役割分担をして、司会原稿を読む練習も一緒にしていた。おかげで、本番は、スムーズだった。当日も来られなかった子は、画面で各グループの発表を聞くのに参加してもらった。

④図工
 最初の説明を一緒に聞いてもらったら、あとは、つなぎながらでも、いったん退出してでも、家にあるもので製作をしてもらった。コロナ予防や感染によるお休みの場合、大体ご家族も休んでいたので、材料の協力などはしてもらえた。教室のカメラは、クラスを広く見渡すように前に置いた。質問のある時だけ入ってくる子もいたし、ずっと繋いでいて、前に材料を取りに来た友達と会話している子もいた。図工があまり好きでない子は製作はしていなかった。
 身近なもので、小さなマスコット?を作って、室内のちょっとした所に潜ませるという「スキマちゃん」が題材の日は、教室にいる子もいない子も潜ませたスキマちゃんを写真に撮って提出という課題だったので、家庭にいる子も同じように提出でき、コメントを書き合うこともできて、オンラインの可能性を感じた。

⑤音楽、外国語活動
 この2つは、教室後方のロッカーに本を重ねて高くして、うつしっぱなしにした。好きな子は、家でも歌って踊っていたらしいし、そんなに好きでない子はBGMにして何かしていたようだ。聞いておいてもらうだけでも、復帰してから「この曲知らない。」とはならないので良かった。

⑥道徳、学活
 黒板が見えるようにしておいた。道徳なら、授業者の私が映るし、学活なら司会グループもうつる。熱心な子はタブレット画面で手を上げたり、指名されて発言をタブレットの中からしたりした。

⑦体育
 これは、繋がなかった。在宅者には熱っぽい子もいるし、暴れてマンションで苦情が来ても困るので。

給食・昼休み・清掃

つながなかった。
一人でお昼の子がいたらつなごうかと思っていたが、今はどうせ黙食だから。また、コロナ関連の出席停止の場合、家族も休みだったので。 

帰りの会

ただつないでおいた。出たい子は出ていた。

番外編

Wi-Fiの調子が悪かったときに、私のタブレットだけ切れてしまって、しかもしばらくつなぐことができなかったときのエピソード

子ども達だけでトークが始まったらしい。
(後ろで聞いていた保護者からの報告で知りました。)

まずは、なんで休んでいるか。
「俺はねー、お母さんがコロナ。」
「俺はねー、俺がコロナ!」
(ご家庭の方で、これを聞いていたので、私に報告してくださいました。子供に嘘をつかせたくはないし、隠すことではないので、大丈夫です、とのこと。)
一応個人情報の配慮して、学校では別の言い方をしていたのだが・・・、こういうことは今後も起こり得るということだ。

次に、お気に入りのおもちゃを見せ合ったり、家を案内したり。
ずっと家から出られない状況だったので、子ども達は、かなり楽しんでいたとのこと。
今回は、子ども達が楽しんでいたことを感謝され、大きな問題にはならなかったが家が映るなど個人情報では、気をつけるべき点があるとわかった。
大きい学年は、自分側の映像を消して参加する子もいたようだが、小さい子は、顔が見えてこその集中だと感じたので、保護者に気をつけることを
お伝えすべきかもしれない。

連絡

お休みがたくさんいる時に、全員に電話するのも大変なので、連絡もクラスルームでしていた。
まず、一週間の予定表は、児童に普段から配布すると同時に、クラスルームにも上げてある。さらに、休んでいる子だけに、変更事項の連絡や授業に使うプリントを送っておいた。その日、急に休みがわかった子は、朝の会で連絡し、時間があれば連絡の宛先にその子を足した。

以上が、昨年度の1年生と行った欠席者へのオンライン授業の記録です。


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