見出し画像

㊗️藤井聡太八冠誕生‼️

 去る2023年10月12日、棋士の藤井聡太氏(21)が王座戦に勝利し、史上初の将棋界八大タイトル(竜王、名人、王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖の8個。並びは契約料による序列)独占を達成した。

 いつかは達成すると思っていたが、まさかこんなに早い(プロ7年目)とは‼️
 心から祝福するとともに、以降は「藤井八冠」と呼ばせて頂く。


 藤井八冠には以前の記事 ↓ でもご登場頂いた。

 今回は偉業達成を祝って(?)、藤井八冠に(勝手に)クイズにご協力頂く。

 では、始めよう。


問題1
 貴方は藤井八冠の指導対局を受けることになった。藤井八冠は貴方の半分の年齢、言わば「若造」である。さて、貴方は何と挨拶する?

A. 藤井君、俺が将棋を教えてやるよ。
B. 藤井先生、本日はよろしくお願いします。

 
 何? 簡単過ぎる?😅

 気にせず、次に行こう。



問題2
 6枚落ち(藤井八冠が飛車・角・香車×2・桂馬×2ナシで指す、ハンディキャップ戦)の対局中、藤井八冠が流石の鋭い攻めを見せる。それを受けて貴方は何と言う?

A. 藤井君、イイ筋してるねぇ。
B. 藤井先生、さすがです。


 何が言いたいかって?

 まあ、おいおい分かる。 次が最終問題だ。




問題3
 対局後、藤井八冠は貴方の手に言及して、「〇〇さん、△△目の手、良かったですね」と言ってきた。藤井八冠は貴方の半分の年齢、言わば「ガキ」だ。貴方は何と応える?

A. 生意気なこと言うな。
B. ありがとうございます。一生の光栄です😭。


 
 問題は以上だ。3問ともじっくり考えて回答してほしい。


 答えは決まりましたか?

 では、正解の発表だ。



・・・


 
 正解は全てBだ‼️




 ・・・、ハイ誰でも全問正解できますね😅。ふざけんな😡😡とお怒る前に、私の話を聞いてください🙇‍♂️。ここからが本題だ。


 貴方は全てBを選んだ。つまり、「歳下」だろうが「若造」だろうが、将棋がメチャクチャ強い20代前半に敬意を示す訳だ。

 「そんなの当たり前だろ。将棋に年齢は関係ない。Aのような態度をとる訳ないだろ‼️」とお怒りの貴方に質問する。

 話題が英語でも同じことが言えますか? 貴方より英語ができる生徒に対して、Aのような態度をとっていませんか?



 今回のクイズは、私の実体験に基づいている。私が普段勤務している個別指導塾は、他の授業ブースの声が聞こえるのだが、私が英語を話しているのをとある中学生が聞いていたそうだ。
 
 帰国生である彼は英語に堪能であり、「あの先生、英語上手いね。ボク程じゃないけど」と私を評したらしい🤣。同僚の講師が教えてくれた。

 その同僚としては、「生意気ですよねぇ」ということが言いたかったらしいのだが、私の捉え方は逆で、自分の英語を認められたことが素直に嬉しかったのである。

 私は自身の英語がまだまだであることを自覚しているつもりであり(だから、「英語ペラペ」を自称している)、明らかに自分よりできる人から評価されたならば、そこには「嬉しい」という感情しか生まれない。この体験が、今回の問題3につながったのである。まぁ、さすがに「一生の光栄です😭」とまでは思わなかったが笑。



 貴方が学校の英語教員ならば、あるいは塾や予備校で英語を教えているのならば、このことは心した方が良い。英語学習環境が急速に整い、留学も当たり前になった現代において、ほぼ100%の確率で貴方より英語ができる生徒は貴方の周りに存在する

 そのことを素直に認め、彼/彼女から英語を学ぶ姿勢を持てば貴方の英語力は向上するのだが、こと英語に限っては、現在の日本ではそうならないのはご存知の通りだ。


 今回のクイズにおいて、貴方は「Aの態度などありえない」と思った(と予測する)。今は時めく藤井八冠のことを「若造」「ガキ」などと呼ぶことに、嫌悪感さえ覚えたかもしれない。そのことについては、ここで深くお詫びする。藤井八冠、大変失礼いたしました🙇‍♂️🙇‍♂️🙇‍♂️🙇‍♂️🙇‍♂️。



 だが、自分の胸にきいてみてほしい。貴方も同じことしていませんか?

 もちろん、かつての私もしていた。そのことについての懺悔が、本「英語はなぜ難しいか?」シリーズであることも度々述べている。

 ある分野において、明らかに自分より格上の人間に対して、「歳下だから」「生徒だから」とマウントをとる滑稽な態度。それがガラパゴス日本における英語教育なのである。
 私は曲がりなりにもそのことに疑問を抱き、練習を続けることでEnglish speakerとして覚醒することができた。そして、「この構造はおかしい」と確信するに至ったのである。

 何かができるようになるために必要なこと。それは、できない自分と向き合い、できる人の真似をすることである。その当たり前の理屈が通用しないほぼ唯一の世界。それがガラパゴス日本の英語教育だと考える。
 貴方が真剣に英語をできるようになりたければ、まずそのマインドを改めること。
 それが本記事の伝えたいことだ。


 それでは!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?