まず、何者でもない私の文章を読んでくださり誠にありがとうございます。
　それでは本題に移らせていただきます。

　　　　　『誕生日』

　私は、自分の誕生日があまり好きではない。

　勿論、嫌いではないが特別好きという感情がないのかもしれない。普通。無関心に近いのかもしれない。ただ、やはり当日になると少しソワソワする感覚は存在している。ありがたいことに家族から若干祝われることはあるが、特に気分が"𝐇𝐢𝐠𝐡"になることは全くない。どうしてこのような感覚になるのか考えたところ、2つの要因があった。

　1つ目に、「季節が冬」であること。

　私の誕生月は2月である。私は北海道に住んでいるため、2月は、もれなく"冬真っ盛り"であり、天気は雪、もしくは吹雪いていることが多く、そちらの印象が強い。そして私は、冬があまり好きではない。どちらかといえば嫌いである。そのようなことから、私は自分の誕生日にあまり良い印象がなかったのではないかと考えた。

　2つ目に、「他人に祝われたことがないから」である。
　私は友人・恋人が一人もいないため、誕生日を家族以外の人間から祝われたことがなかった。よく、SNSを覗くと、友人の誕生日を祝ったり、自分が誕生日を祝ってもらった投稿が存在している。私はこのような状態に遭遇したことがないし、何より他人の誕生日を祝いたいとは思えない。
　勿論、家族以外の人間に自分の誕生日を祝ってもらえたら嬉しいと思う。その証拠として、私が高校3年生の大学受験に追われていた時に、自分のクラスのかわいい女の子が、別の男子の誕生日を祝っていた光景を見た時、酷く嗚咽し涙が出た。私は受験に追われ、今にも死にそうだった時に、近くでは呑気に誕生日を祝われていた。しかもかわいくて、綺麗な女の子に。自分が存在している世界とは全く真逆の光景に悲しみと虚しさが込み上げてきたのだ。同時に、私の周りには誕生日を祝ってくれる異性の友人や恋人が存在しないことに強烈な劣等感を覚えた。

　以上の2つの要因が、私が自分の誕生日をあまり好きになれない原因だと考えた。

　そして月日は流れ、私は高校を卒業して数年が経った。今ではどんなにかわいい・綺麗な女の子が、近くで他人(男性)の誕生日を祝っていても何も感じなくなった。本当に何も感じない。
　ただ一つ明らかなのは、もし、自分が本当に愛した女性が、私の誕生日を祝ってくれたら本当に嬉しいし、その時は大号泣すると思う。そして自分の誕生日を祝ってくれる人たちを私は大切にしたい。

　今後、そのような人物は、『私の世界』に現れるのだろうか…

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