見出し画像

作成開始から1000日経過

モーショングラフィックステンプレート(.MOGRT)を作り始めて、おおよそ1000日になりました。(残っているデータで一番古いファイルが2017/10/21)

画像1


この投稿では制作に必要になった情報をまとめていきます。
これまで貯めた情報で共有できるものは公開して、必要な方に活用していただきたいです。1000日のつぎ込んだ時間は、膨大でした。利益は時給計算にすると、とても目も当てられない数字です。それでも身につけたかったスクリプトの知識や、下請けフリーランスが自発でものを売る体験の蓄積は貴重でした。ですが、このまま自分の記憶の中にだけ沈めてしまうのは、なんだかとてももったいないような気がしています。どなたかに知識を継承してもらう機会があれば、少し報われる気がしています。ご興味があればお付き合いください。MOGRT制作に役立つことができれば幸いです。


基本
・使用する項目はエッセンシャルグラフィックパネルに追加していく。方法は値をドラックドロップするか、エフェクト>エクスプレッションコントロールにエクスプレッションで値と紐付けしたエフェクトをエッセンシャルグラフィックパネルに追加する。Adobe公式記事

・エクスプレッションコントロールエフェクトに紐つけたパラメーターは、値の範囲を指定できる(-100から+100までみたいな)ので、不要な操作を防ぐ場合は、エフェクトに紐つける。

・エクスプレッションコントロールエフェクトはオフにしても機能する。リンクさせているだけでエフェクト効果はないので常時オフで処理を軽く。

・ダミーテキストは欧文フォントで"YOUR TEXT HERE"に。日本語フォントで入力しておくと書きだしたMOGRTで欧文フォントが使用できない場合があるため。

・日本語の縦書きは日本語環境でしか作成できない。日本語環境で縦書き文字を追加、ダミーテキストは欧文フォントで"YOUR TEXT HERE"に変更。

・エッセンシャルグラフィックパネル内にグループ化でパラメーターを分けた場合、複製時に階層が崩れる。防ぐにはコンポ名を変更、別名でプロジェクト保存したものを、読み込み直すと階層が維持される。

・プリコンポーズしたコンポジションや、下位階層からエクスプレッションをリンクできる。コンポジションタブを2つ並べて、互いのパラメーターをピックウィップするか、ctl+alt+cでパラメーターリンクのコピーができる。

・フォントはAdobeFontsから選択。日本語は基本パック、欧文は有名な定番を使う。

・自動カーニング設定はオプティカル推奨かも。フリーフォントの文字間が少し落ち着きます。

・レスポンシブデザインのイン・アウトは、エクスプレッションが反映されない。おそらく。loopOutでcontiuneとかうまく動作しなかったので、使うならキーフレームアニメーションが推奨。


エクスプレッション
・記述から日本語名称を削除、macthNameかインデックスによる指定でパラメーターを記述すると、英語環境でも問題なく動作します。後述に確認用、自動変換のスクリプトあり。

・よく使うポスタリゼーションタイムエフェクトは重いので、エクスプレッションで制御すると軽くなる。

value;
posterizeTime(framesPerSecond);

・コピペで使用されたくない、記述の酷さを隠したいときに、JavaScript Obfuscator Toolで難読化

・困ったら検索。日本語で解説されてる方々がたくさんいらっしゃるので勉強させてもらう。


スクリプト
Dojo Scripting Utility 選択パラメーターのインデックス番号と、マッチネームを表示。

ExpressionUniversalizer 4 自動でエクスプレッションをユニバーサル仕様に変換してくれる。

Aep to Mogrt 選択パラメーターのパネル追加と、複数コンポを一括出力できる。無料も選べるName Your Own Priceではあるけど、販売目的なら購入必須。

Expressionist エクスプレッションの編集をAE内でするときに便利。いまはAtomvccodeで作成してます。

DuikBassel エクスプレッションの置換ができる。名称変更とか、エラー対処で覚えておくと助かる。


そのほか
DeepL翻訳を使うと、英語記載が必要な際に便利でした。

・使う人が困っているであろうものが提供出来たほうが売れた気がします。
作れそうだから作っても需要はなかったです。

Adobe Stockで日本からもmogrtの募集をされているようです。


愚痴
MOGRTを提供する際に使用法とPVをまとめるのが地味に辛いです。とくに自己流で細かい設定増やしているので、他人が使って使いやすいさじ加減が難しい。なるべく不足を減らそうとすると説明が長文になるのと、PVとチュートリアルの出来が悪いとアクセスされない。サムネのわかりやすさも重要

クリックされないと閲覧されないので、他のサムネと並んだときに目をひくようにいろいろ試しました。要素減らしたり崩したり、被写体載せたり、フォントに癖をだしたり。でも結局は導入のインパクトだけで終わるので、内容が伝わるチュートリアルや説明文のほうが重要なのかもしれません。

海外のマーケットプレイスに挑戦したところ、全部落ちました。パブリッシャーから明確なテーマと使いやすさみたいな指摘があったので、単純で高いクオリティ、ユーザにわかりやすい価値が提供できないと落とされるぽいです。さらに海外仕様でPV作ったり説明書いたりが手間なので、ちょっと心折れました。

画像2

作りたいものをメモっていたら60Pくらいになっていました。まとめたりテーマかぶりで除外したり、技術的に諦めたり、結局20個くらいの制作にとどまりました。テンプレート考えるのがただ楽しかったので、ここまで続いたと思います。1週間、1日、数回しか流れず、youtubeにもUPされず。自分ひとりの作品とは言えない映像を普段作っています。ようやく自分で作ったといえるものが残せることがとても嬉しいです。


まとめ
なにか役に立ちそうな要素はありましたでしょうか。
これからのMOGRT制作は少し展開を替えて素材作りをしていく予定です。この記事を書いている途中で思いついたこともあるので、そちらを挑戦しつつ、なにか新たな試みに進んでいきたいです。どこかでお目に掛かる機会がございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。

ここまでのMOGRTの投稿先はMotionElementsさんでした。もし投稿先をお探しでしたら、審査が寛容なモーエレさんに投稿してみてください。定額制を導入しているので、定額販売に参加されば、ユーザが手にする多くの機会に恵まれると思います!

長々と続きました散文に、目を通して頂きありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?