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エッセイ 【今年の総括……】

今季のドラマというか、今年ドラマをあまり見れなかった理由にの大御所が書いた小説がある。今年最初は村上春樹さんの『街とその不確かな壁』があるし、後半では京極夏彦さんの『鵼の碑(ぬえのいしぶみ)』がある。小説がエンターテイメントなんだと改めて感じさせてくれる2冊が僕の今年の睡眠時間を減らしていた。

京極夏彦さんの作品は本当に長いので格闘中となっている。僕は理解力が悪いのか何回か読まないとうまく体に入っていかないところがある。『百鬼夜行』のシリーズ最新作なので前の作品もとなると話は膨大だし、村上春樹さんの作品はそれに関連する作品も一緒に読むので『羊をめぐる冒険』『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』を読み返したのがあって時間がかかった。

その中で今年見たドラマでは『ハヤブサ消防団』が面白かった。最近では『たそがれ優作』とアニメの『葬送のフリーレン』かなと思う。おかげで睡眠時間が減ってしまって大変な感じになっている。

原作の『ハヤブサ消防団』とドラマはちょっと内容を変えてある。路線変更は原作があるからできないけど、伏線やその他を巧みに変えて原作が読んだ人にも楽しめる作品になっていた。原作もおもしろかった。


Netflixなどでドラマは見れるので観てみると面白いかもです。『相棒シリーズ』などもそうだけど、至極のミステリーっていうのは長く愛されるというか、キャラクターを生んでそこから話を拡げてネタを考えて、そのネタに矛盾がないかを調べて……未だに赤川次郎さんの『三毛猫ホームズ』なんていうと売れそうなぐらいな感じがある。

小川哲おがわさとしさんの短編『嘘と聖典』と長編『ゲームの王国』も面白かった。『噓と聖典』は歴史の有名的な部分を題材にしてあって、『ゲームの王国』はカンボジアの過去というか悲劇を題材にしてあった。斬新なんだけど『三体』もそうだけどSFとしての面白さ?というのかちょっとわからなくなってくる感はあった。直木賞作品の『地図と拳』も読もうと思っています。

SFってちょっとファンの中で先行してしまうというか、最新の科学を理解した上でみたいな難解なものも多い。『バーナード譲曰く。』という漫画で主人公の同級生に神林しおりというSF好きな女子学生がいるんだけど、その子が「SFというのはわからなくても雰囲気で読む」という意味のことをいうんだけど、「正にその通り」と思ったことがある。読んでいてよくわからないことがよくある。

短編では伴名 練はんなれんさんの『なめらかな世界とその敵』という作品が面白かった。ハードカバーから文庫になっていたので読んでみたけど、初めての作品とは思えないクオリティーだった。気になってネット検索をすると商業的に本として刊行したのは初めてだけど、その界隈では(どの界隈??)有名らしい。

ネタばれが嫌なのであまり説明をしたくないけど、6つの短編になっていて昔だと『時をかける少女』みたいな青春SF小説になっている。


今年の最初はSDGsやらAIやら「未来の世界」みたいなものが世界を変えるといっていた。電気自動車やら宇宙産業やら新しいものが生まれると…AIなんかは制作現場は変わるといわれていた。ISAさんのnoteを読んでいると、「みんなAIで自由に絵が描ける」=簡単にできるために個性がなくなりコモディティ(大量生産すると安くなること)が起こり、結局お金にならない。というのがよくわかる。

中国で大量生産されたスマホやタブレットが安くなりすぎて廃棄されているのをイメージする。20世紀初頭の世界恐慌も農作物が科学肥料の発明おかげで大量生産が可能となり農作物の価格が下がったためともされている。時代はくり返すということなのか……

来年はどんな年になるのか?というか今年中に読めなかった本がまだあるんだよね……

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