見出し画像

映画「女が眠る時」

2016年に公開。
1時間と42分。
いったい何が描かれていたのか。
かんがえてみる。


公開当時、
この映画のキャッチコピーは

「覗かなければ壊れなかった。」
「狂っているのは、自分か、現実か。」


作家がふたたびペンを握りだす。
そのきっかけは、彼が見つけてしまったもの。
そのきっかけは、彼が覗いてしまったもの。
物語はここからうごきだす。

作家が作品をつくりだすとき、
現実と妄想が交錯する。
彼からみる世界のみ、
現実と妄想が交錯していく。

作家が作品をつくるとき、どのようになっていくのか。
作家が作品をつくるとき、世界はどう見えていくのか。
作家をそこまでさせたものとは、いったい何だったのか。
彼はいったい、何を覗いてしまったのか。


彼が覗いたもの、
それは現実でもあり、妄想でもあり、
彼が覗いたもの、
それはどこまでが現実で、どこからが妄想だったのか。


狂っていったのは、彼の現実なのか。
狂っていったのは、彼の妄想なのか。
彼が覗いてしまったものだけが、狂っていったのか。
彼はいったい、何を、どこまで覗いてしまったのか。
狂っていくように見えた彼の姿は、
どこまでが現実で、どこまでが妄想だったのか。


作家の身に起きた、現実と妄想。
どのカットが現実で、どのカットが妄想だったのか。
その境界線は、曖昧で絶妙。

結末の違和感を消すために、
全てのカットから妄想のカットを引き算する。
現実だけが、残る。







1時間と42分。
いったい何が描かれていたのか。





この映画をひとことであらわしてみる。





「作家を、作家たらしめるもの」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?