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メガネ初恋 毎週ショートショートnote

ため息をついているのは、メガネ売り場で売れ残りになっているボク。
一緒に入荷してきた仲間たちは、もう誰も残ってはいない。

売り場の店員さんもボクを見て、ため息をつく。その度に申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

ああ、値引シールが貼られたよ。
その効果はあったようで、ボクを手にとる人が現れた。

「このピンクのメガネ、可愛いぞ」
そう声をかけたのは、おじいちゃん。ボクは胸が高鳴る。
「あら、それは若い人用じゃないのかしら?」と、連れのおばあちゃん。

「ウフフ、素敵。私、とても気に入ったわ」

「君が気に入ったのなら、なによりだ。いつも地味なメガネばかりだったから良いんじゃない?」
ふたりは微笑む。

「今までたくさんメガネをかけてきたけれど、こんなにドキドキするメガネに出会ったのは初めてよ」
まるで初恋の人に出会ったように頬を染めるおばあちゃん。

でもボクは初めてボクを認めてくれた、おじいちゃんが大好きだ。ボクが女性用のメガネなのが残念だよ。


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たらはかにさんの企画です。今週のお題は【メガネ初恋】
意味不明度はかなり低そうなので、彩り豊かなメガネが揃いそうです。



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