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関西弁に癒されて👘

繊細に響く関西弁が、…

 ストーリーは、同性愛を導入口とし、晩年に孤独となってしまった悲しい女性の語りである。

 良家の生まれ・インテリジェンス・恵まれた家族環境にありがら、悪女:光子の虜となってしまう。

 その果て、光子の影にいる怪しい男と亭主との、まさに雁字搦めの卍となる。自身が開放された時には、亭主も光子も失っていた。

 その後ずっと女一人で、園子は生きて来たのでしょう。物悲しくともやたらに口に出来る話ではない。

 このお話を同姓愛文学と捉えるのが一般であるが、谷崎先生はそこを意図したとは思えない。むしろ、女の語り得ない悲しい一生の一形態を描かんとしたと感じます。

 また、繊細に響く関西弁が、ストーリーをいっそデリケートに仕立てる役割を果たしたとも記します。



かわせみ💎

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