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2021/7/20の素晴らしかったこと

今 町では乾いた銃声が

響いたが 選挙の話に

夢中で誰も俺の声には気付かない

今 窓の外では流星が

燃え落ちたが東京五輪に夢中で誰も君の姿に気づかない



こんにちは。

一昨日7/20(火)、東京は新木場のUSEN STUDIO COASTにて、マイフォーエバービッグラブバンドであるHelsinki Lambda Clubの初ワンマンライブが開催されました。

5月から続いていたアルバムリリース"おかわり"ツアーですが、ここで華々しくツアーファイナルを迎えました。(延期になった沖縄公演はアフターパーティーということで)

私は6/25高松、6/26大阪、そして7/20東京(あと9/17沖縄も)と観に行くことができたので、今回の東京公演を主としてその思い出や今の気持ちを記録としてここにしたためます。ファッキン長文。



そもそもこの前の冬にアルバムリリースツアーがあり、それを踏まえてのおかわりツアー。主にアルバム曲から来るんだろうとは思っていたけど、Time,Time,Timeはまさかセトリ入りしてるとはって驚きと嬉しさがあったし、割と定番曲な気がするけどアルバムツアーでは入ってなかったメサイアが入ってて安心したし、アンコールの最後では必ずテラー・トワイライトをしてくれて爽やかで素敵な未来を感じた。

東京はそれまでのセトリに加えて本編でSabai、アンコールで宵山(これは札幌から)、Wアンコでチョコレィトをやってくれた。宵山はJokeboxと入れ替わったのかな?高松、大阪ではアンコールでJokeboxやってくれました。


Sabaiの茶番が前回のアルバムツアーの時よりかなりグレードアップしてて微笑ましかった。宇宙服のような格好でやってくる稲葉さん、それを支えてくれる仲間たち。初デカ箱ワンマンの特別な公演だからできる演出。

無条件で楽しくなるんよな。歌詞も「そんなに考えこむなよ どうせ死ぬなら前むこう」とか、深く考えないけど勝手に元気が出るので尚のこと元気いっぱいになれる。食事・睡眠・Sabai、これでばっちりよ。


コーストだからといえば、ステージ装飾。

普段はアルバムジャケットを模したでっかいタペストリーがドカンとぶら下がってるんだけど、コーストはそれに加えてお花の形のライトやカラフルな額縁?窓枠?がたくさんぶら下がっていて、それはそれはポップでかわいい空間だった。

それと、コースト限定、特設撮影用写真パネル。これはメンバー3人それぞれの等身大(ということになっている)写真パネルで、これといっしょに写真を撮ることができる。敷地内の屋外にあるステージみたいなところにぽつんと置かれていた。ほんまに扱いそんな感じでええんか?実際たいきちゃんパネルは風で飛びそうになってたらしい。

私は本質がオタクなので見つけた時はめっちゃはしゃいだけど周り見たら全然はしゃいでなくてシュンとなった。3人それぞれのパネルと撮った。

叶うことなら家にあのパネルが欲しい。あまりに欲しすぎてその日の夜はパネルプレゼント抽選企画に参加し損ねて嘆く夢すら見た。


さて、このおかわりツアーでの目玉のひとつ、それはご当地曲。セトリの中のご当地曲枠では各地限定で1曲披露される。

高松→Debora(高松にバンドで来るのが4年ぶりなので新しい僕らを見せたい)

大阪→シンセミア(昔からどんなことがあってもずっと来てる土地。こんなに大きな場所でライブできるようになったけど、昔の曲も映えるんだぞというのを見せたい)

そして東京、NIGHT MARKET。

僕たちは風情を大事にしてるバンド。夏になったので夏の曲がしたい。それと、UKプロジェクトでデビューすることになるきっかけの場所がコーストなので、その頃に作った曲がしたい。

まさかここでNIGHT MARKETとはなあ〜。沖縄でやるかな?って思ってた。私の東京予想はバンドワゴネスクだったんだけど、とにかく風情を大事にするバンド、ここでも風情を出してくるとは。NIGHT MARKETめちゃくちゃ大好きなので聴けたことがまずうれしいし、自分も風情をとても大事にしてるのでとにかく風情を大事にしてるところがうれしいし、その中でも思い出が盛り込まれててそれを共有させてもらえてるようなのもうれしかった。

ちなみに大阪予想はメリールウだったんだけど、シンセミアは本当にうれしくて胸が熱くなって泣きました。なんかメリールウは大阪でやるイメージがある。でっかいとこソールドさせてシンセミアやるのかっこよすぎるな〜ヘルシンキ好きでよかった〜


そしておかわりツアーもう一つの目玉、ストローチャレンジ。アンコールでベース稲葉航大がストローを擦ってその摩擦により18センチのストローをどれだけ伸ばせるかという企画。これまでの最高記録は大阪の44センチ。東京ではこれを上回る最高記録が期待されていた。毎回全員めっちゃ応援してて、謎にこのツアーここが一番みんなの心が一つになるのがウケる。でもめっちゃ応援したくなる。

メンバー含め大勢が見守る中挑戦した東京、記録及ばず。まったく。(ある意味期待通りではあったが)

挑戦前に本人が「記録届かなかったら坊主にします!!」宣言があったため、坊主になるそうです。6年伸ばした髪が…

薫さんの坊主コールウケたしコールしたけど正直ロン毛のままでいてほしい。そのままの稲葉でいてほしいよ。



ここからは普通に曲の感想を書きます。

引っ越しで始まるというのがなかなかいいですよね。いきなり安心感いただいて始まれちゃうという。そしてしゃれこうべ。この2曲でじわじわとウォーミングアップして3曲目ミツビシでブチ上げさせてくれるの、体にやさしいよね。

しゃれこうべの最後の「別に話すことはない」の直前でよっさんが両手で上からシンバルを抑えて音を止めるやつがなんかとても好きです。必ずいつもあれ見てます。

ミツビシはマジでさー、楽しいしなんか歌詞も好き。「まげぇあ〜!!俺も君にそんな顔させタイキ!!」って心で歌ってます。薫は完全にそんな顔させとる側ですけど???全体的にベースの音びょんびょんしてるの楽しいし間奏で頭振り回してるの見るのが愉快でいい。はよオーオッオオー!っていっしょに歌いたいなあ。

IKEA〜Happy Blue Mondayのつなぎの部分のサイケなやつ、好きなんよね。いいキモさ。そもそもこの2曲はセットというか同じカテゴリーにいるイメージなので、このエリア自体が好きです。HBMの落ちサビで一度ボーカルと打ち込みだけになってまた戻る時、ライブではグウィーーーンって上がっていく音が入ってて、それがとても好き。アガるよね〜⤴︎⤴︎

これはヘルシンキ全体に言えるんだけど、二日酔いの朝とかオールで飲んだ日の朝とか、絶望的だけどハイなあの感じがあるよね。それが好きなんよね。バッドトリップというのはこういう感じなんかね。絶望と希望が紙一重で存在してて、限界やもどかしさをわかっていながらも少しヤケになったりその絶望すら楽しんでしまう感じ。それがヘルシンキに対する親しみ深さというか、ヘルシンキのそういうところが好き。シンパシー感じる。

PIZZASHAKEの間奏でたいきちゃんがシンセを弾いたら(特に稲葉から)大きな拍手で褒められてるのがなんかいい。なんかかわいらしい。家にもたくさん褒めてくれる稲葉ほしいとなる。

眠ったふりしては音源で聴くと盛り上がりとかあるはありつつ全体的に穏やかな感じだけど、これは完全にライブで聴くのが正解だと思ってる。最後のサビ前の間奏、たいきちゃんが炸裂しとるんよね。たいきちゃんのあの緩急のつけ方がめっちゃ好き(Group2の曲においてもそれは見られる)で、特に眠ったふりしてはそれが顕著。ありがとう。

弾き語りでは最近やってるなって思ってたけどバンドでマリーのドレスやってくれるのもうれしいよね。見た人みんな好きだと思いますが、落ちサビ前によっさんがマレットでシンバル鳴らした後、それまでのスティックに戻るときに使ってたマレットを後ろに放り投げてスティックに戻るのね。それが!とても!!かっこよくて!!!大好き!!!!です!!!!!ほんと華麗なんよね。基本的にドラマーがスティックを後ろに放るのは好きなのですが、あれはかなり華麗ですよね。見たことないなーって人はぜひ次見られる機会があればそこに注目してほしい。どうしてもその前にいらっしゃる橋本薫先生に目を奪われてしまいがちだけど。

でね、ここ。東京は特にここ。最重要ポイント。Shrimp Salad Sandwichですよ。この記事冒頭に書いたのはこの曲の歌い出し、東京バージョン。オリンピック直前にこの曲やるのアツいなとは思ってたけど、歌詞変えてくるあたりわかりすぎてるよね。そりゃそうですよ、我らが橋本薫、全知全能。まさか本当にオリンピックやるとはね〜って感じだよなあ。でもこの曲は届いてないんだろう。それでもこの曲、この声、今この日本に「ある」ということに意味があるよね。と思います。この曲ばかりは曲にノるとかではなく、気持ちで拳を上げていました。そうだよなという気持ち、やってくれてありがとうという気持ち、やっぱおかしいよね?という気持ち。など。「ロックとは」とかそういうの無粋やなーとよく思ってるんですが、こればかりはロックやなと感じました。

その後に来る最後の曲、午時葵。曲としてエンディングにふさわしいというのはあるんだけど、この流れで来るとこう、さらに祈りみたいなものを強く感じるというか。生きることへの強い何か、なんて言えばいいかわからんけど感じるよね。橋本薫さんがすべて、橋本薫さんが正解、だと思ってるわけではないけど、この死生観?いいじゃん?っていうのはとても思う。あまり生きるとか死ぬとかを深く考えたことがない、あるいは考えてても自分の中に今残ってない、んだけど、ただ生活してるだけでも考え方や感じ方にはそれに共感できる部分はあったりして、感化されちゃうなっておそれすら感じる。だけどそのカリスマ性が大好きです。橋本薫さん、大好きです。

アンコールの最後にテラー・トワイライトをしてくれたことによって、この曲の見方とか好き度が変わった。「知らない世界の未だ見ぬあなたを 探しに行こう」ってのが最後の歌詞なんやけど、未来のヘルシンキ、新しいヘルシンキをこれからもどんどん見せてくれると言ってくれたヘルシンキがこれを歌うというのがね。こちらからヘルシンキへの気持ちでもあり、ヘルシンキからこちらへのメッセージ?でもあり、ヘルシンキ自身の思いでもあるんだろうな。こんなに爽やかに未来を歌ってたっけ?と歌詞を改めて見ることで気付けた。歌詞は知ってたけどちゃんと気付いてなかったんだよな。気付かせてくれてありがとう。

そして、Wアンコ。薫さんだけで出てきてチョコレィトを歌ってくれた。こんなんずるいやんね〜。個人的な話ですが、私が初めてヘルシンキのワンマンライブを観たのが2018年のTouristツアー大阪公演だったんです。その時もWアンコがあって、同じく薫さんだけ出てきてチョコレィトを歌ってくれました。初めてがっつりヘルシンキ観て最高に楽しくて本当にパーティーが終わる寂しさを感じてたんだけど、こうして月日が経って、違う初めての日の最後に同じようにチョコレィトを聴けたことであの日の気持ちを少し思い出した。マジでパーティー終わりたくないよ〜さびし〜!という気持ちというか、パーティーの片付けをしている時にああ、楽しかったな、と思いを馳せながらほろりと寂しい気持ちがある、あの感じがとても好き。風情あるなーって思います(?)



曲を聴いたりライブ行ったりCDやグッズを買うことでしか支えられないのがとてももどかしくてむず痒いなと思う時が多々、多々ある。それでもドインディーバンドがこの大きな場所でワンマンライブをできたこと自体うれしいし、その瞬間に立ち会えたことが非常にうれしい。どれだけの力になれているやらわからんけど、これからもたくさんおもろいもの教えてほしいし、見どころ満載のこのバンドを勝手に茶々入れながらも眺めて、ほんの微力ながらお力添えできたらいいなと思う。デカいバンドになったらそれは必ず寂しくなってしまうけど、もっと知られてほしいという気持ちは強くある。なのでこれからも、少しでも活動を続けやすいように応援できたらうれしいな。そんなお気持ちです。ありがとうヘルシンキ。ヘルシンキ、ビッグラブ。


最後、関係ないちょろちょろした感想。

たいきちゃんのボブ、思ってたより普通に女性だった。たいきちゃんはいつも女性として私たちの予想を簡単に超えてくるので感服します。

薫さんの服よかったなーあれどこで買ったん?柄がよすぎる。めっちゃ高貴な柄やった。さすが薫。ヘルシンキいつもいい服着てるよな。

おかわりツアーに限らずなんですけど、薫さんはおやすみとかバイバイとか言うやんか、あれマジでリアコになるのでさすがに困る。言い方もねえ。さすがに、リアコ、なる。困る。頼むわ。しかも東京ずっと寂しい言ってたしさーもうさーほんま頼むわ。

橋本薫さんが好きすぎるんじゃ〜〜〜〜〜




追記!

結構序盤の方で薫さんが弦切っちゃってた。この会場の盛り上がりで切れちゃったんだってよ!代わりに黄色っぽいリッケン弾いてたけどあれ初めて見た。Sabaiでたっさんが使う用かも?

最後の方MCで薫さんが「みんなが『ヘルシンキが好き』なのが個性になるように」というようなことを言ってた。万人に好かれることやいろんなバンドのトップになるのもいいことだけど、薫さんの言うそれは唯一無二感があって、その感じいいじゃんと思いました。たくさんあるバンドの内の一つではなく、「ヘルシンキラムダクラブ」であるのはいいよね。解釈合ってるか知らんけど。

アンコールで新曲GNIBNⅡを披露してくれた。GNIBNの続編で、リミックスというには原型があんまり残ってないと薫さんは言っていた。なんとゲストのPEAVISくんとCHAIのマナカナちゃんもこの曲のためにやって来てくれた!初めは薫さん含めこの4人が打ち込みバックに歌ってたので新しいなーって思ってたんだけど、途中から稲葉たいきちゃんよっさんが集まってきて3人の演奏が重なって、あ〜これこれ、ヘルシンキってそうだよな〜やっぱ、いいな〜ってなりました。打ち込みがいいとかそうじゃないとかそういうことではなくて、それぞれが出すいい音がいい合わさり方しとるからいいのよ。気持ちいいのよ。稲葉とよっさんの身体が勝手に動くグルーヴ、たいきちゃんのいい気持ち悪さが心地いいギターの味付け、そこに規則正しい打ち込みサウンドが入ることでいいカオスが生まれてんだよな〜。原型がほぼないと言ってた割には原型の薫り(薫だけに)感じたけどな。GNIBNの続編ですよってわかってるからかな?知らなかったら違うのかもしれないです。あとの2曲も早く聴きたいもんだ!




バイバイ。

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