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だっする

玄関が開かなかった。
賃貸会社に電話をするにも、
スマートフォンは圏外だった。
このままでは遅刻だ。

窓も開かなかった。
ゆする隙もなく、
動かなかった。
いよいよ遅刻だ。

壁に向かって話しかけた。
どうやら誰もいないようだ。

そういえば、
外の音が聞こえない。



あれからどれだけ経ったのか、
もはや思い出すこともない。
眠った数を数えていたが、
100回超えたあたりでやめた。

歌っては眠り、踊っては眠った。
この多細胞システムにとって、
それは素的な場所であった。