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閏年のうるう日は美容院と病院で

朝起きたら右耳が聞こえにくくなっていた。正直「またかー」という感じ。新卒1年目の営業研修中に突発性難聴になってから、割と春辺りに思い出したようにやってくる。

今日はたまたま休みをとっていて、1週間くらい前から美容院と美術館に行くことを楽しみにしていた。でも、難聴は早く病院に行かないと治らなくなると有名なので、美術館を諦めることにした。土曜日に行こう。

とりあえず予約していた美容院へ。昔は色んな美容院をめぐるのが好きだったが、もう最近は固定。完全個室で、温かい飲み物が選べて、雑誌はiPad。フルフラットのシャワー代で、いい香りのシャンプーとリンスをたっぷりつけてくれる。歳を重ねるごとに自分を大切にする時間として美容院を楽しむようになり、こだわりが出てきた。

美容師は固定にしてないけど、今日のお兄さんはもう3回目。声が小さくて(今難聴になってるしねw)、動作がゆっくりで、シャンプーが上手で、カラーも綺麗に入れてくれる。なにより無駄に話しかけてこないのが最高。さすがに私の名前と年齢は知ってるけど、出身地もお仕事の事も聞かれない。時間いっぱい私の髪の毛のことだけを考えて丁寧に接してくれるのが嬉しい。

「ツヤがあって綺麗ですね」「カラー入りにくいし抜けやすそうですね」「まっすぐで硬いのでアレンジ難しいですよね」と私が美容院に行ったら言われるベスト3を毎回きっちりなぞってくれる。「そうなんですよー」しか返事してないけど、それらの特徴を踏まえて淡々と施術が進んでいく。

今日は春も近づいてきたので少しだけラベンダーを感じられるダークトーンの色味にしてもらった。お兄さんは出来ない色味をオーダーするとちゃんと「これは出来ない」と言ってくれるから、期待値とのズレが起こりにくくて満足度が高い。

顔周りのレイヤーもいい感じ。

その後、美術館に行けなかった悲しさを取り戻すべく、病院の近くのオシャレなワインバルを事前に調べ、ランチへ。

明るい店内に、居心地のいいBGMが流れる。13時くらいに到着したのでお客さんも少なくゆったりしていた。目を見て「いらっしゃいませ」と微笑んでくれる店員さんにほっこりする。

お客さんのいない店内

このお店はサラダ付きのランチ720円から、スープドリンクバーセットは+280円ととってもリーズナブルだ。パスタかピザかローストビーフ丼か悩んだけど、ピザが好きすぎてピザにした。(ランチ2日連続でピザ)家でピザは作れないしね。

ピザサラダ1000円+ドリンクバー280円

大きいのにペロリと食べきれてしまうのが不思議。スープには砂抜きがめんどくさくて家で食べることは無いアサリがたくさん入ってて、外食の良さを感じた。途中で入店した私より少し歳上であろうお姉さんが、1人でビールをごくごく飲み始めて凄く良かった。私もアルコール飲める人間だったら良かったなと悔しくなった。

このまま病院の午後診療開始時間まで待たせてもらうべく、ドリンクバーを物色。

充実具合がすごい!

この充実具合で+280円はバグだと思う。こういう飲食店のバグ(いい意味の)を見つけると嬉しくなる。次は夫と一緒に来たいな。

ここで温かいコーヒーを飲みながら本を読んで時間を潰した。両方ともちょっとした空き時間に読める短編の集まりなので読みやすい。

本を読んでると、これからの人生たくさんやってみたいこと、行ってみたい所、食べてみたいものが沢山あると気付く。私は後何年生きられて、何年自由に動けて、何年好きなものを食べられるんだろう。いい匂いを嗅いでうっとりして、美しいものを見て感動して、綺麗な音を心ゆくまで聞けるのだろう。終わりのタイミングが知れたら逆算して動けるのにな。

網膜剥離で視覚を失いかけたり(手術して治った)、コロナで味覚を失ったり(1ヶ月くらいで治った)、突発性難聴で聴覚を失いかけたり(治ったり再発したり)、大切な五感を失いそうになる度に「大切に日々を生きなきゃ」と背筋が伸びる。

そんなことを考えていると15時前になったので病院に移動。耳鼻科なので花粉症であろう人がたくさんいる。聴覚検査を受け、やっぱり右耳に低音が聞こえない障害が出ているとのこと。先生に「最近疲れてる?気圧の低下に弱い?」と聞かれ、両方何となく該当するかもと伝えた。

出される薬はお馴染みのイソバイドシロップ。先生が「この薬本当に不味いけど飲める?」と聞く。飲めないと言ったらどうなるんだろう。今までもこの薬で治してきたので、仕方なく飲むこととする。薬局に行っても「この薬不味いですよ」と気の毒がられた。(オレンジジュースかりんご酢で割ってくださいとのことだが、私は慣れてるのでキンキンに冷やせば直飲みでいける。)早く美味しい薬を作って欲しい。

そんなこんなで私の休日は終わった。今日って閏年のうるう日だったんだね。まだ16時なので映画でもみたいところだが、耳が不快すぎて何の音も受け付けないので、静かな部屋の中で猫と一緒にぼーっと残りの時間を過ごそう。

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