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ユダヤ人(Chapter2-Section2)

 建国1948年のイスラエルは、面積は約22,000k㎡。四国より少し大きい程度です。
 人口は約1000万人。ユダヤ人が74%を占め、次にアラブ人が21%。公用語はヘブライ語。英語が通じます。エルサレムが首都ですが、国際的にはテルアビブを首都としています。エルサレムを首都と認めると何かしら都合が悪いのでしょう。
 
 1949年以降、66%の柑橘類と18%のダイヤモンドが輸出品でしたが、2021年は24%のソフトウェア、15%の機械・電子機器。10%の化学・医薬品が輸出の中心に変貌し、近年ハイテク大国になっています。

 イスラエルの基本的な教育制度は小学校6年、中学校3年、高校3年です。
 18才で兵役義務が生じ、男性は3年、女性は2年の徴兵につきますが、兵役期間は人それぞれ。所謂、職業軍人であって除隊後の進路も個人の裁量に委ねられます。
 2020年1月、国民保険庁が発表したフルタイムの月給は日本円にして約16万6千円。
 「ユダヤ人はお金持ち」のイメージは、世界に点在するユダヤ人を指します。現実的なイスラエルは、国民の25%が日々の糧さえままらない貧しい生活をしています。特に戒律に厳しい人たちです。

 実は、アメリカの名だたる銀行のネットワークを、イスラエル企業が担っています。
 社名は伏せますが、その威力が凄い。近年、超高速ギガといった回線が登場しましたが、それでも圧倒的にあちらが有利です。

 株やFX取引に、回線速度がどれほど約定に有利に働くか考えたことはありますか?
 
 『1日1時間・月100万円のコツ』で、複数台のモニターに囲まれたトレーダー環境は必要ないと書きましたが、速度で不利な状況に置かれています。トレーダー環境に意味ありません。気分は味わえますが、勝てません。スマホ1台でも大差ありません。

 ボクはここのCEOにお会いしたことがありますが、そのインフラをヘッジファンド系が使っている。と言っていました。
 どれほど開きがあるか伏せますが、私たちが量産型ザクとするなら、米国の銀行はシャーザクです。

 さて、銀行のトレーダーを支えているのが、「ブルームバーグ」。
 ボクも「ブルームバーグ」のニュースは読むようにしていますが、債権取引等の情報が得られる情報端末「ブルームバーグ・ターミナル」は使っていません。
 使わないのは、利用料が年間2万4000ドルもするからです。1ドル150円換算にすると360万です。月額30万。高すぎますよね…。
 この情報端末は、市場からの情報600億件(/日)を処理します。32万人が使用していると言われています。世界の人口が80億とされていますので、限られたごく一部の人たちが扱っています。

 ピンときた方もいらっしゃるかもしれませんね。ブルームバーグさんは、ユダヤ人です。
 ザッカーバーグ、スピルバーグといった「○○バーグ」とつく名前もユダヤ人です。ゴールドシュタイン(黄金)、ゴールドバーグ(金)、グリンバーグ(緑)、シルバーバーグ(銀)、シュタール(鋼鉄)、アイゼンバーグ(鉄)といった名字は、地位の高さを表します。

 ある日、助けたユダヤ人から、六本木に行こうと誘われました。そこは、アンダーグラウンドな感じが漂う「フラワー」という名前のCLUBでした。2012年、襲撃事件が起こったところです。

 初めて耳にしたテクノの爆音とガヤガヤした雰囲気に圧倒されました。熱狂して踊る人たちを、座わってぼんやり眺めていると、四方八方から外国人が集まり、押し黙ってボクの前に突っ立ている。奥からひょっこり姿を現したユダヤ人がボクを指さして何やら喋っていました。
 すると堰を切ったよう「Oh!チウネ!チウネ!」と大勢の外国人に肩を叩かれた。
 突然の出来事に戸惑うも、ヘブライ語で何か言ってるんだな程度にしか思いませんでした。

 後日、ボクは彼らに誘われ、千葉の行徳にあるゲストハウスで数週間共同生活をしたことがあります。
 だいぶ親しくなった頃、「ところで、チウネってヘブライ語でどんな意味なの?」と尋ねると「日本人なのに知らないのか!」と驚かれました。

 ピンときた方もいるでしょう。チウネは第二次世界大戦中にナチス・ドイツの迫害から逃れるユダヤ人にビザを発給した「杉原 千畝」の事です。
 恐れ多いとチウネで呼ぶのをやめるよう頼み、「コフィコ」の愛称で読んでもらうことにしました。意味は、ヘブライ語で「小さい猿」。 

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