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映画 ナイル殺人事件

2022年3月2日鑑賞。
観る映画間違えたかな?と不安になった冒頭。ポワロって聞こえるまでめちゃめちゃ不安だった(笑)映画1917 命をかけた伝令ぽいし、現実と重なって見るのがとても苦しい。ポワロの若かりし頃の記憶。そして今も後悔し引きずっている記憶。

原作「ナイルに死す」は中学生くらいのときに読んだかな?読んでからだいぶ時間が経過してたのもあって、正直犯人や展開は全くすっぽ抜けてた。けど序盤である程度展開が読めるし、犯人もすぐに見当がつく。殺人事件と題しておきながらなかなか殺人が起こらないことにヤキモキ…多分1時間以上経過してたんじゃないかな?(本編は127分)そして、ミステリーといえば全員を集めての謎解きが醍醐味なところがあるんだけど、なんかあっさり。誰が犯人かよりはどんな人間関係かをずっと描いてたと思う。推理の過程でバッタバッタ殺されていって、思わず金田一を連想して、名探偵って連続殺人を未然には防げないんだなぁ。で、この事件の結末も金田一が浮かんで、名探偵って犯人の自死も防げないんだなぁと。横溝正史ってアガサ・クリスティの影響を多大に受けてることがよく分かった。

個人的にはブークに尋問するときに、中立的立場でサイモンを連れてくるのが納得いかず…気づいてなかったんかい?!って突っ込まざるを得ない。ポワロならそこまでにある程度気づいていると思うし、そんなリスクの高いことしないと思うんだけど。ドクター・ウィンドルシャムだったら、第3の被害者は出なくて済んだんじゃない?あれじゃ、ポワロも共犯だよ。壁の血しぶきの跡にハッと推理するシーン(点と線が繋がる瞬間のようにスローに撮ってた)の結果がそれ?と思ったり。思い出してもそこに納得がいかなかった。

リネットのガル・ガドットはまさにクレオパトラで美しかった。美しすぎる故に嫌なところの印象がうすくなってしまうというか、お金にものを言わせたり、子供の頃に人種差別的な発言したり、彼女を好きな人も多いけど嫌いな人も多いって言われたり、そういう箇所は随所に出てるんだけど、印象がうすい。ジャクリーンのエア・マッキーも恋に一途でそれが狂気を纏っててよかった。狂気的な危うさが漂ってて、それがまた美しかった。文字通り「愛のために人はなにができるか」を体現していたと思う。

あとは映像が美しくて、エジプトにちょっと行ってみたくなった。CGは否めないところもあったけど、ピラミッドを見上げてみたい。でもナイル川はあんな狭いのかな?高いアングルから撮影しているかな?ただ長いだけの川なのかな?カルナック号は素敵だった!特に夜のナイル川に浮かぶカルナック号。ほんの少しのシーンだったけど、惹きつけられた。

ケネス・ブラナー版のポワロシリーズ、作品自体は前作の方が好きだな。

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