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【前編】音声から始める英語学習SBL〜なぜ音声から勉強すべきなのか〜

こんにちは、saharaのふぇね( @0xfene)です。

この記事では、英語学習における音声の重要性を解説します。

日本人なら恐らく1度は頭を悩ませたことがあるであろう英語の勉強法。というのも読解にフォーカスを当てた従来の学校の勉強だけでは英語を使えるようになるわけではないからです。

当ブログで掲げている「英語学習の3原則」。本当に大事。

英語学習をする上で3つの原則があります。音声の重要性は特に②の原則に当てはまります。言語はその性質上、文字ではなく音声が基盤になっているのです。(詳しくは以下の記事で説明しています)

この記事では進化学や脳科学、言語学の知見を活かしながら言語における「聞く」「話す」といった音声の重要性 を説明していきます。好き・嫌いに関わらず、言語における音声の優位性は様々な研究から明らかになっています。

英語を学習する目的は人それぞれだと思います。

  • 『仕事やプライベートで英語を使う/話せるようになる』

  • 『海外カンファレンスで自身のプロダクトを紹介し、商談に繋げられる』 

  • 『TOEFLやTOEIC等の資格で高得点を取る』

しかし基本的に目的がなんであれ、英語学習で1番大事なのは発音とリスニング だと胸を張って断言できます。

文字からではなく発音とリスニングからはじめる学習法のことを、ちょっとかっこつけて「Sound Based Learning= SBL」と名づけました。

Sound Based Learning については2本の記事にまとめようと考えています。今回の記事で「なぜ音声を中心に勉強することが大事なのか?」について説明した後、次回の記事で「では実際にどのような流れで学習を進めていけば良いのか」について、実例を出しながら進めていきたいと思います。

それでは、参りましょう!!


本記事のまとめ内容。1言でまとめるなら 「#たくさん聞け」

Q なぜ音声を中心に勉強すべきなのか?

これは、人類にとって音声は言語の根幹機能だから です。

文字ベースではなく音声を中心とした学習を行えば、日本人の苦手なスピーキングやリスニングはもちろん、実はリーディングやライティングといった読み書きの速度も向上します。

音声を中心とした学習を行うことで、以下のようなメリットがあります。

  • 聞き取りができるようになる/発音が綺麗になる

  • 英語での会話が上達する

  • 副次効果として、リーディングやライティングの速度が上がる(脳内言語処理速度が向上するため)

心理学者Alvin Meyer Libermanは「書き言葉」に対する「話し言葉」の優位性を以下のように説明しています。

すべてのヒトのコミュニティーに話し言葉があるが、これは書き言葉にはあてはまらない。
人類の進化の過程で、話し言葉が先に現れた。今のような話し言葉は5万年前に現れたが、書き言葉の歴史はせいぜい数千年だ。
③個人の成長の過程で、話し言葉の習得が先である。文盲の人の場合のように、書き言葉は一生習得しないこともある。
話し言葉は教えられなくても身につくが、書き言葉は通常学校などで教えられなければ習得できない。
脳には話し言葉のみに特化した機能が備わっている。対して、脳の書き言葉への特化度は低く、他の機能と共有する部分も多い。

青谷正妥「英語学習論 スピーキングと総合力」

とりあえず、文字よりも音声の方が人類の歴史において重要な役割を果たしてきたことがわかると思います。

歴史的、言語学的観点から、言語において音声が重要な理由をもう少し詳しく解説していきますね!

①人間はつねに音声ファーストで言語を習得してきた

身体的コミュニケーションの歴史はベリーロングすぎて、載せきれませんでした

話し言葉は、約5万年前に出現したと言われています。

長い間、人類は音声のみで意思疎通を図っており、文字体系を有していませんでした。自分のムラや集落といった共同体の中で暮らしていくなかで、暮らしに必要な情報のコミュニケーションは、音声のみで行ってきました。

そうして時代が経ち、より文明が高度に発達していく中で、次第に知恵や歴史といった情報を次の世代や異民族/他文明 に記録して残す必要性が高まってきます。

そこではじめて生じたのが「文字」です。

文字とは、時代や空間をこえて情報や知識を伝達するために、いわば無理矢理作られた人工物なのです。文字体系とは、音声を保存するために人間が生み出した記号体系=「外部メモリ」です。その発明は人類の歴史において、圧倒的に偉大なものですが、音声があってこその文字であり、その逆では決してありません。

人間は無意識に音声から言語を習得し、文字は教育によって後天的に習得していくものなのです。人間にとっては文字よりも、音声を中心とした言語活動の方が「自然」で長い間慣れ親しんできたといえます。

先ほど言及した心理学者Alvin Meyer Libermanの研究(1992)によれば、書き言葉から言語を習得することはできないとされています。

②ほとんどの現代語は、スピーキングとリスニングだけで成り立っている

現在、世界にどれくらいの言語があるのか知っていますか!?

世界には6500以上の言語が存在するようです。そのうち、独自の文字体系をもっている言語は、500ぐらいしかない(諸説あり)と言われています。つまり、文字をもたない言語は6000以上もあるのです。

この比率には驚きたまげました。

ここにおいても、先進国において必須なように見える文字体系は、言語という観点からは所詮副次的なものであることがわかります。

③音声は言語のインフラである

音声は、言語活動におけるインフラだと言われています。言語能力は、「話す・聞く」能力に大きく下支えされています。4技能は、バラバラに存在するのではなく、聞く・話すを中心に絡みあっています。一般的には、読み書きをしっかりと学習してから、話す聞く技能を伸ばそうとしてしまいがちですが、逆です。まず徹底的に話す・聞く技能を伸ばす必要があります。

意味内容を理解する際には、1度音声に変換されている

言語は脳内で音声化、音韻符号化を経て処理されると考えられています。

これがどういうことかというと、人間が言語を理解する際には、それが手話であれ、文字であれ、1度脳内で音声を経て処理されているのです。(手話の話もとても興味深いのですが、ベリーロングになるのでここでは割愛。簡単に言うと、手話を理解する際に音声を司る脳内領域が活性化するみたいです)

特に、言葉や文のニュアンスを確認する際は、ちょっと難しい文章に出会った時はわかりやすいです。

日本語を勉強中の方に、「私はりんごを食べる」と「りんごを私は食べる」ではどう意味が違うの?と聞かれたとしましょう。

少し考えてみてください。




ほとんどの人は、「わたしはりんごをたべる、りんごをわたしはたべる」と声に出して(あるいは心の声で)意味内容を確認したと思います。

言葉のニュアンスを確認したり、ちょっと難しい本を読んだりする時は、声に出して音読すること、声にまで出さないとしても心の中で読み上げることはよくあるでしょう。

単語の意味にアクセスする前に、まず第一段階としてその発音を脳内でイメージする のです。文字という視覚的情報があっても、理解しようとする際にわざわざ聴覚情報に変えようとするところに、言語における音声の重要性が現れていますね!アニマル時代の名残なのでしょうか。

読解にも活きてくる音声学習

円滑な英語学習の根底には音声が存在して、言語処理過程を誘導しています。読むといった行為でさえ、安定した音声基盤があればより円滑に行うことができます。

文章を読む行為に慣れて上達してくると、文字レベルではなく、文字群/チャンク(連語)レベルで変換するようになり、どんどん速くなってきます。

Nice /to /meet /you とバラバラに読むのではなく、「nicetomeetyou」 というフレーズで固まりとして認識するイメージです。リスニングの時は、Nice/to/meet/you という4つの単語を個別に処理しているというよりは、「nicetomeetyou」という音の連続を、まるで1つの単語のように捉えていると思います。

音としてぎゅっと瞬時に理解できるようになって、爆速リーディングが可能に!

リスニングの訓練をしっかり積んで、音声とテキストをしっかりと結びつけることができれば、これが読解の時にも自然に行えるようになります。この大きな塊への変換も、連続的に脳内で行われる音への変換だと考えられていて、上手くできるようになると読解速度が圧倒的に変わってきます。

脳内で音声基盤を充実させることができると、テキストをより速く読んだり、深く理解することができるようになります!

音声パワーすごい!!!

聞けないとそもそもコミュニケーションが成立しない

リスニングができないと、そもそもコミュニケーションが成立しません。会話とは「相手の発言を理解」して「自分の意図を伝えること」です。音声を聞いて瞬時に理解し、自分の発話に活かすことができなければ、円滑な情報伝達をリアルタイムで行うことはできません。

そのため、英語を学習するならまずはリスニング(と発音)を中心に学習する必要があります。

④特に日本人は音声をもっと強化すべき!

日常的に英語音声が溢れているわけでもなく、試験のための勉強が中心になりがちな日本人は特に、音声から始める勉強を行うべきだと考えています。音声を全く重視しない英語教育を受けてきた僕たちは、リスニングと発音をしっかりと学習する機会がこれまでありませんでした。(本当は1番はじめの小学生時期にやるべきなのに!)

今からでも発音とリスニング を短期間で徹底的にトレーニングすれば、その後のスピーキング活動、リスニング、ひいてはリーディングやライティングにも好影響を及ぼすことができます。英語を話せるようになりたい人は、発音とリスニングを改善し、適当なフレーズや文法を覚え、自己紹介で毎回使いまわせる自分の慣れたフレーズをいくつか持っておくだけでだいぶ上達できます。

最後に


もう1度SoundBasedLearningの概要をまとめると以下のようになります。

言語の本質は音であり、文字ではなく音声を基盤とした学習を行う必要がある

次回の記事では、本記事に基づいてSoundBasedLearning〜実践編〜「実際にどのように音声を学習していくのか」について解説います。おすすめのYouTube動画やpodcast、教材も紹介していますので、是非お読みください

ここまで読んで下さった方、ありがとうございました!

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参考書籍 :
どちらも京大の先生の本です。英語を音声ベースで効率的に学んでいきたい方におすすめです。



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今日の単語は、"ahead of the curve": 「最先端の。時代を先取りした」です!

時代の流れが早い業界では、stay ahead of the curve することは大事ですね…🥺

それではまた次回!!


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