【コラム⑦】不思議な縁

人は誰かを頼りにしないと生きていけない生き物だ。哺乳類としては唯一未熟児で産まれ20年もの間自力することができない。大抵の哺乳類は産まれてすぐ立ったり泳いだりできる。けど人は立つことすらできない。
よく1人で生きていくとか1人でやってきたなんて聞くけど、1人では何にもできない。結局誰かを頼りにし、迷惑かけて生きてるんだよ。親という存在は凄いよね。自分犠牲にして子ども育てるんだから。だから親が年老いて介護が必要になったら世話をしてあげよう。子どもの頃育てられた恩を返すチャンスだよ。そうやってバランスが保たれてるんだよね。社会って
不思議な縁ってタイトルだけど、それは私の事。小学校時代野球チームで既に顔なじみやったから注目されてチームに入った。でその期待に答えたつもり。小学校から中学校にも売り出されここでも注目された。これも縁だよね。兄が野球してなかったらこんな風にはならなかっただろうしさ
入院してからがもっと凄い。研修中の看護師さんが私のとこに付いたんだけど、私の様子を見に来た看護婦長さんがいた。それはひとつ上の先輩のお母さん。でその婦長さんは看護学校の先生で研修生と顔なじみやった。「なんで先生がここに?」って言ってたけど「この子知り合いやねん」とよく部屋に来てくれた。同級生のお母さんも婦長さんで、挨拶きてくれたね。その病院の看護師のトップ、総婦長さんは幼なじみのお母さんだったし、総婦長さんはさすがにはばかって病室には来られなかったけど、婦長さんが部屋に沢山来てた。不思議な縁。まぁ私だけの縁ではなく親の縁でもあったけど、頑張ってやっていれば交友は広がり助けてくれる人がたくさん出てくるよね。
で自分がしっかりしだしたら助けてくれた恩を誰か他の人にあけて助けてあげればいい。そうして輪が広がっていくんだと思ってる、助け合わないと人は生きていけないからさ。縁を広げる事ってすっごい重要だと思う。学校ってそういう意味で大切。学校に行けてなかった私が言うのだから。行きたくても行けなかった。病室にこもりっきりってのは本当にしんどいし、辛い。授業分からなくても、疎外感感じてても学校行ってた方がマシだったよ
後本当に感謝すべきは自分の親だよね。メジャーリーガーのジム・アボットさんも「私が素晴らしいのではない。幼い時に普通の子どもと同じように障害ある私を外に連れ出しキャッチボール誘った父親こそ英雄さ」って言ってますしね
私の親も普通の人と同じようにしてくれた。筋トレしたり、走るトレーニングに付き合ってくれたり、普通に走ってもリハビリにならないからと左手にダンベル持って走ったりしてたな~。それにずっと付き合ってくれた。しんどくて辛かったけど、特別扱いしてくれなかったお陰で今がある。今この歳になってようやくわかった。健常者の社会で生きていくために必要な事。普通の事なんだろうけどさ、辛かったと思う。私も、親も。
縁は大切。小さな縁も大きな縁も大事にして広げていこう。縁を広げるのに遅い早いはない。今からでも全然できる。それにはまず行動。行動しないと何にも始まらない。日本の障害者のほとんどがなかなか外に出られないらしいからさ、難しいとは思う。思うけど頑張って外に出て行動してみよう
それをサポートするために障害あっても外に出やすい環境を作らないとね。私たちができる事はまずそれ。素晴らしい世界を見せてあげようよ

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