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インターネット的な社会。[くま日誌]270号


糸井重里さんは「インターネット的」という本で、インターネットの本質は「リンク」「フラット」「シェア」の3点にあると主張されています。この本の発売が2001年だということを考えると、恐るべき洞察ですよね。

それから20年と少し経過しましたが、今は仕事のほとんどがインターネットを通じて行われていると考えると、「インターネット的」で主張されている3点は、ビジネスを含めた社会全体へ拡張されてきていると考えることもできるのではないでしょうか。


私たちはかつてないほど容易に様々な人と「つながり=リンク」を持つことができるようになりました。そのリンクにより個人が仕事を獲得したり価値を提供したりということができるようになりました。

それらの関係はかつては組織と個人というような、どちらかというと主従の関係であったものが、個人と個人の繋がりが広がっていくことにより、「対等な関係性=フラット」に変わっていっています。

それらの関係の上に知識や成果を「共有する=シェア」し、ネットワークのハブになることで仕事を前に進めていけることができるようになってきています。


最近は自分自身の働き方が大きく変わりつつあります。もちろん試行錯誤しながら自分で前に進めているという側面もあると思いますが、それらを容易にさせている社会の大きな流れについて考えずにはいられないんですよね。

先週は六甲山の上でワーケーション的に仕事をし、神戸の友人たちと今後のビジネスについていろいろディスカッション(共有する=シェア)し、東京の会社の仕事(対等な関係性=フラット)をしていました。

また友人から紹介を受けた方(つながり=リンク)の新規事業のマーケティングの戦略策定支援のコンサルをしていました。


少し前までこのような大陸があることに全く気づきませんでした。大前研一さんの言葉を借りるのであれば、「インビジブル コンチネント」と言う感じでしょうか。

今は過渡期なのかもしれませんが、このような「インターネット的」な社会環境というのはどんどん広がっていくのではないかと考えています。その背景にはもちろん「テクノロジーの進化」がありますよね。

自分の働き方がそのように変わってくることにより、今まで踏み入れたことのない大陸に足を踏み入れたように感じます。


その大陸での通貨は「他人からの評判」ですね。戦前とか昔は多くの商売が個人商店だったのではないかと思うんですが、「あの鍛冶屋は腕前がいい」とか「あの人が作る米は美味しい」という、良い評判が生命線だったはずですよね。

今後の働き方も螺旋階段のように古くて新しい働き方が主流になっていき、自分の腕一本で食べていけるような、そのような社会になっていくように思います。

もちろんこれまでもこれからも、他の方から良い評価をいただけるよう自分の腕を磨いていきたいと考えています。


■まとめ
・かつて糸井重里氏は「インターネット的」という本で、インターネットの本質は「リンク」「フラット」「シェア」の3点にあると喝破した。

・インターネットが社会を飲み込む形で、社会の仕組み全体が「リンク」「フラット」「シェア」化されつつあるのではないだろうか。

・そのような社会では他者からの評判が全てである。日々、自分の腕を磨いていく必要があるのだ。

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