今はまだできないだけだ [くま日誌]124号
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「自信がある」という表現は、「自分を信じる力がある」ということなのかもしれませんが、そういわれると少しニュアンスが違うような気がしますが、いづれにしても「自分を信じる力」は結果に大きく影響します。
もしお時間10分あれば、以下のYoutube動画をご覧になっていただければと思います。人によっては人生観が変わるほどのインパクトがありますよ。
Developing a Growth Mindset with Carol Dweck
https://www.youtube.com/watch?v=hiiEeMN7vbQ
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グロースマインド、つまり「人は成長する」という考え方についてのプレゼン動画です。Dweck博士は、子供たちに、そのレベルでは回答が難しいと思われるテストを出しました。あるグループでは、「おもしろかった!勉強になった」と考え、もう一方のグループでは、「やりたくない、面白くなかった。次回はカンニングをする」と回答したそうです。
前者を「Growth (成長)マインドセット」、後者を「Fixed(固定)マインドセット」と名づけておられます。
もちろんですが、その回答の結果により、生徒の成績は大きく差が出てしまい「おもしろかった!」と回答したグループのほうが成績がよく、その差はどんどん広がってしまったようです。
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それでは、この違いはどこからくるのでしょうか?Dweck博士は、困難を前にしたときに、「今はまだできないだけだ」という言葉を回す事だと説いています。(グロースマインドセット)
このマインドセットを正しく植え付けたいくつかの学校での事例を出していますが、驚くべきことに、ある区画で成績が最下位だったネイティブアメリカンの小学校が、1年半で成績で区画1位になった事例を挙げてらっしゃいます。同じ区画には富裕層の子供が通うような学校も含まれていたそうです。
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人は学習することによって賢くなるんですね。こんな当たり前のことを自分は言語化できていませんでしたし、信じてもいなかったように思います。人の頭の良さと言うのは、地頭に依存する、最初から規定されているというマインドを強く持っていたように思います。
それはすなわち、自分も同じように生まれついての一定の頭の良さの中にあり、あの人は別の脳を持っているから賢いのだ、というFixed マインドセットに支配されていたように思います。
これは、困難を前にして負けてしまう原因になっていることがあるんじゃないか、とこの動画をみて思ったんですよね。
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他人への接し方も同様ですよね。「あいつはできない」と他人にラベルを貼ってしまっていることってないですかね?それは自分の心の奥底でFixed マインドが根付いているからでしょうし、必要であれば、相手に「Growth マインドセット」のコンセプトを共有する必要があるのかもしれません。
人は学習によって成長する、変わる。困難は「今はまだできない」だけである。
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さらに、人間はいつも絶好調というわけにはいかないわけですよ。やる気がに満ち溢れ、なんでもできるような万能感に包まれる時もあれば、全くやる気が起きず、また、自分の能力のなさに愕然とすることだってありますよね。そんな中でもプロフェッショナルとして生きると決めたのであれば前進していく必要があります。
困難に対峙したとき、それは「今はまだできないだけだ」という言葉を回す事で、特にダウンサイドに陥っている時は、暗闇を照らす松明のように、この言葉を拠り所に前進していけるのではないでしょうか。
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