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2匹目のネズミ。[くま日誌]276号


複雑系の世界においては、「初期値の少しの違いが大きな結果の違いをもたらす」ことがあります。

何か新しい行動を取ると、それにより新しい現実が現れます。またその新しい現実に対応していくうちに、また次の現実が現れます。それを繰り返していくうちに自分では思っても見なかったような大きな結果を得ることができる。

このような「フィードバックループが働いている複雑系の世界に私たちは生きている」と私は認識しています。


自分では思っても見なかったような、というのは「ピボット」と呼ばれることもありますが、新しく立ち上がってきた現実に対応するため、方向性を変えることを「ピボット」と呼んでいたりしますよね。

今世間からは成功者と見られていたりするような立派な人であっても、おそらく初期段階においては「今の成功と言うゴールは想像できなかった」と言うことがほとんどではなかったか、と考えています。

とにかく初期段階においては、何かしら期待値がプラスになるような行動を起こし、それによって立ち上がってきた現実に対して対応・ピボットすることにより、結果として現状の状態になっている、というメカニズムではないかと考えています。


「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」という映画でのエピソードを教えていただいたことがあります。

「クリームがいっぱいに入ったバケツに2匹のネズミが落ちました。最初のネズミはすぐに諦めて溺れました。2匹目のネズミはあきらめず、もがきました。すると、クリームはバターになり、ネズミは助かりました。みなさん、今この瞬間、私は2匹目のネズミです」


この2匹目のネズミというのが、複雑系の世界でのフィードバックループの考え方を表していますよね。

2匹目のネズミのとった行動、つまり諦めずもがくというのは、新しい現実を立ち上げるために考えうる全ての行動を取ること、そして立ち上がってきた新しい現実に対して対応してピボットしていくことを表しています。

その結果、自身では想像できなかった新しい現実である「クリームはバターになる」というところにたどり着いたという事ですよね。


また「初期段階のほんの少し違い」ということを考えてみると、物事をポジティブに捉えることや、最後まで諦めない姿勢だったり、できるという可能性を信じる、と言った「ほんの少しのこと」が大事なことなんですよね。

世界をどう捉えるのかというパラダイムが結局、今私たちの置かれている現実世界を表していると考えることもできるのではないでしょうか。


■まとめ
・フィードバックループが働いている複雑系の世界においては、初期値の少しの違いが大きな結果の違いをもたらす。

・初期値の少しの違いというのは、世界をどう捉えるのかというパラダイムに依存しており、2匹目のネズミのような考え方を持つことがより良い人生をするために必要なことではないだろうか。


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