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鈴木千佳子の日記 ~失恋方程式~

私は失恋の回数が多い。ほんとうに多い。
幼稚園や小学生のころの「スキ♡」はともかくとして、いわゆる思春期と呼ばれる中学生時代から、私はほんとうに失恋ばかりしていた。
中学生2年生のころ、初めて”両想い”を経験する。
「私と彼、付き合ってるの~」
ではない。あくまでも”両想い”である。その期間は2カ月。あっという間にフラれてしまった。初失恋である。
その後仲良くなる男子生徒がいても、彼らはすべて、ほかの女子生徒と”付き合って”いくようになった。すべてだよ、すべて。
高校生になり、初めて私にも”付き合う”という行為が許されたが、こちらも3カ月弱でお別れすることになる。
同級生に告白しフラれ、先輩を好きになりフラれ、やっとまた彼氏ができたと思ったら、なんと2週間でフラれてしまった。
だから私はたぶん、ほとんどの高校生が当時していた”一緒に帰る”を経験したことがない、と思う(初めて付き合ったひとは部活熱心で帰りが遅かったし、もう一人の男の子はバイト生だったため、その子の店に遊びに行くのがほとんどだったし、そもそも2週間、だもの)。
夏の海でナンパされ、地元に帰ってきてフラれ、私を好きらしいとうわさが流れた後輩に、あっさりフラれてうわさはデマだったことを悟り。
そんな学生時代でも楽しく過ごせたのは、友人が多かったのが理由だが、その友人たちも必ず彼氏がいて、私の思春期は、まあそれはわびしかったといえるだろう。


社会人になって気づいた。私にはどうやら、ある恋愛方程式があるようだ。まず、彼女がいるひとを好きになる。しつこくアタック(死語、でしょうか)するからとりあえずは振り向いてくれるものの、カノジョがよいひとであることに改めて気づき結婚する、というパターンだ。思春期のころはともかく、結婚されてしまうと、もう永遠に手の届かないヒトになり、好きでいることは悪であり、悪にはなりたくないのでまた違うひとを好きになる。そのひともまたカノジョモチで……という、いわゆる負のスパイラルにまんまと私はハマりつづけていた。しかも当時、いちばん長く付き合った相手が5カ月。5カ月だ。付き合う期間と失恋は、私の場合、反比例していたといえるだろう。


そんな失恋生活に終止符が打たれたのは25歳、と記憶している。出会い方は最悪だったものの、縁があったのだろう、私は夫と2年半同棲し、27歳で籍を入れた。
その後、3回ほどの離婚危機を乗り越え、夫と私は25年間一緒に暮らしている。今夫に言われて気づいたのだが、そうだ、銀婚式を祝える夫婦なのだ。
3月3日の結婚記念日は、銀婚式などという考えはなかったため、特別なことはしなかった。今日は夫が休み。なにかおいしい肴でも買ってくるとしよう。


追伸
書いていて、ひとりでウケてしまったのがこの写真。
なぜこんなことになったのかはわからない。汚い写真でもうしわけないけれど、添付させていただくことにする。

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