浅草へ行く

GWの初日に、友人と浅草に行った。
東京に住んで五年にもなるのに未だに一度も足を踏み入れたことが無かった。
自分でも引くくらいの行動範囲の狭さ。

雷門で待ち合わせをする。
案の定人だらけだが、雷門の写真を撮る人々に配慮してか門の前自体にはあまり人がいない。

松下電器

合流したあとは浅草寺へ向かって歩く。
観光客でごった返しのメインストリートだが、動けない程の人混みと言うわけでもなく、寧ろ程よい喧騒感があって楽しげだった。

浅草寺のでかい賽銭箱に25円を投げ入れたあとは、御神籤を引く。

寺で御神籤というのは仏的にはあってるんだろうか、と毎回思う。仏教のことは…というか、宗教のことは未だによく把握できていない。
まぁ1種のアトラクション的なものとして御神籤を引く。

んで凶なんかい。
あとで調べたら、浅草寺の御神籤は3割が凶らしい。気にくわなかったのでもう一回引いた。今度は吉だったので満足して財布にしまった。

ちなみに半年くらいまえに江ノ島で引いた御神籤は大凶だった。
今が人生の最底辺かもしれない。

浅草寺のこと、あさくさでらって呼んでた

寺をみたあとは昼飯を求めて町をぶらつく。
寺からちょっとはなれれば、飲み屋通りのような雰囲気。下町ってこういうのを言うんです?

突然目の前に豚が現れた。
あまりにも突然だったので、「豚だ…」という当たり前のことしか言えなかった。

どこかの店で飼われているらしい。名前は「とんかつ」だった。悲しい。

太陽に向かって寝るとんかつくん

これがこの日一番印象に残った。豚に会うとは全く予想していなかったのもあるし、豚を取り囲む人達の「なぜここに豚が…?」という奇妙な連帯感が面白かったのもある。

5分ほど眺めていたが、全く動かなかった。友人が触っても我関せずといった風で、往来のなかでゆったりと爆睡していた。みてるこっちが気持ちよくなるほどだった。

とんかつ君に別れを告げた後、ストリップ劇場へ足を運んだ。某配信者の影響が無いことも無いのだけど、存在自体は結構前から知っていた。

劇場の入り口にはそれなりに怖そうな男性がたっていて若干びびった。が、料金等を詳しく説明してくれた上に、今入ると立ち見になるので~時くらいに来るといいよ、と丁寧に教えてくれた。ありがたい。

言われた通りに時間をずらして再入場する。
劇場の中は思ったよりも狭い。壁にはアクター?の写真、というかブロマイド的なものが張り出されている。

席は全面自由席なので、適当に座る。前の席のおっちゃんは、始まる前からビールをめちゃくちゃに飲んでいた。俺も飲みたい。あんまりビールは得意でないので、できればクラフトビールがいい。

そうこうしている間にショーがはじまった。
探検家みたいな格好の女性らが、トレジャーハントだろうか、ジャングルの奥地に向かうという内容らしい。台詞などは一切なく、音楽とダンスで表現されている。

10分ほどでダンスが終わったかと思うと、1人の女性を残して舞台上から人がはけていく。

そして案の定(?)、おもむろに服を脱ぎ出した。いやらしい気持ちにならないもんだよとは事前に言われていたが、確かにそうだった。

完全に見る用、魅せる用の身体だなと思う。破廉恥なボディビルみたいなもん…というのは暴論過ぎたけど、身体の動きからポージング、表情のどれもがいまその場で行われている非日常の演出を目的としていたように思う。

その後は似た流れで3回ほど別の演目が行われた。どれも共通しているのは演者の動きの洗練度合いと、脱ぐ迄の過程のストーリーの不明瞭さだった。なぜ脱ぐ?ストリップだからか…。

そんな感じで浅草を後にした。
観光地ではあるけど、GWにしては過ごしやすい町だったように思う。
割りと好きかもしれない。あんまりおしゃれだったり高級な場所は居心地が悪いので、このくらい雑然としている方が気楽だし、気安い。

久々の遠出だった。家から僅か15㎞ほどの場所を遠と言うのもどうかとは思うが。

こういう機会は増やすべきだなとしみじみ思う。基本的に誘われないと出掛けない人間なので、出不精精神を叩き直すということに加えて、誘ってくれる人間を大事にしなければな…と思う。

でもまぁ、やっぱ一番いいのは1人でも色々行ってみようと思えるようになることなんだろうな。

取り敢えず家の回りにある入ったことの無い飲食店を網羅することから始めようかな…。

これ、本当は引っ越して1ヶ月あたりで立てるべき目標なんだろうな。


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