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安危を暗記したアンチモン
衣装の意匠の縊死
迂遠な有縁の薄焼き
塩基を延期する円錐
王冠が往還せる黄道
回春した改悛に開眼かいげん
机上で騎乗した菊花
九曜を供養しない海月くらげ
軽快な警戒に啓上
後悔を航海する攻殻
蹉跌する砂鉄が殺到
弛緩した死姦の四月
水葬を吹奏する酔態
凄惨な聖餐で制裁
僧衣を創意せぬ蒼穹
他生の他称の多情
痴漢を置換した知覚
痛切な通説を痛飲した
諦観した定款が低徊する
韜晦の倒壊が投下された
内縁にある内苑の内通
入唐にっとうの日当は肉桂
主の塗師ぬしは鵺
禰宜が葱を労う
悩殺に納札される脳漿
背光を担った廃鉱よ徘徊せよ
皮下に潜伏する悲歌が干乾びる
風韻が封印した瘋癲
碧海を劈開する癖説
放火された法科による法界
茉莉を祀る祭
未完に終わった蜜柑の帝
無限の夢幻は無芸
明快な冥界での名演
濛気に住まう盲亀が盲信した
夜勤した野禽は焼き打ちする
幽遠たる遊園における誘拐
妖気の容器を揚棄する
来週来襲する雷獣
梨園にて離縁された力学
流説の縷説による流罪
霊化した冷夏の礼節
漏洩を朗詠せぬ老子
和気が湧き上がる脇差
の方たるに潜む
ゑひてひた
をがみつつ

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