2023展示紀行
こんにちは。1010です。新米デザイナ〜させてもらってるのですが、人生の大きな目標の中のひとつに「良いものをつくること」があり、日々「良いものとは何か」「それはどのようにできているのか」を考えることが楽しみです。
その一環として美術館や展示に行き、他者がそれについて何を考えているかを知ることを趣味…というか…習慣と言うか…としています。この文章では、2023年行ったところを振り返りつつ、展示に行って何かを見る行為について思うことをいくつか記述したいと思います。(ジャンル、規模は区別していません)
多過ぎて本文に行く前に飽きちゃうので、行った展示のリストは最後に添付します。
追記:下書きをあっためすぎて年末に公開する予定が2月になっちゃった。サクサクいきます。
印象的だった展示(順不同)
簡潔に行きます。
部屋の見る夢(POLA美術館)
展示空間が良かった。部屋を、外から隔離された場所として、窓のメタファーを使用しながら展示が進んでいきました。部屋ごとに照明の明るさが違っているのにも、きっと意図があるんだと思います。
三沢遥「Just by」(g8 ギャラリー)
「だけ」「しか」「たった」のちょっとした動作を加えることで、見慣れたものの見たことのない一面を見せる展示がとても良かったです。「ささいなものの中にワンダーを見つけることができれば、世界はどこまでもワクワクとたのしい」というコメントは、デザインの、「ユーザーに新たな世界の切り分け方を与える」という一面にピッタリで、元気が出ました。私もわくわくとたのしい世界を提示できるデザイナーになりたいです。
野又穂「continuum 想像の語彙」(東京オペラシティ アートギャラリー)
前半の大きな絵もさることながら、後半の小さな絵群がとても良かったので後述します。
展示を見ることが自分に及ぼす影響のこと
1.良いものとは何かについての視座を得る
2.誰かと共有して、相対的に自分のものの捉え方について知る
大抵は、上の二つを目的に行くんですが、結果的に下の影響がさらに自分にも起きていることがわかってきたのがこの頃のことです。
3.作者の遭遇した困難と、その乗り越え方を知ると、自分が孤独でない気持ちになる
2023年は野又穂の後半の小さな絵がとてもよかったです。それまで大きな構造物を描いていた野又は、東日本大震災を目の当たりにして、それまで信じていた大きな構造物へに抱く感覚の変化を感じて、しばらく作品を発表していなかったそうです。
そんな時に書いていた小さなサイズの絵がとても良かった。自分にできる小さなものから、少しずつ、確実に描いていかれた絵たちの誠実さを感じます。感じたことのない困難に遭遇した時、それを前に乗り越えられた人がいて、作品として残っているというただシンプルな事実が本当に嬉しかったです。それは同じように困難に遭遇する人たちの勇気にもなるのだと思います。
2023年行った展示
最後に、展示…?ってなるものもありますが広くインプットということで、2023年に行った展示を載せます。
ここに出身校の卒業制作展・出身研究室の制作展を足してちょうど40でした。今年もいっぱい行きたい。
カバーは休館だった宍道湖畔にある島根県立美術館です。
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