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「女子をこじらせて」(雨宮まみ)と自己肯定感


雨宮まみの名前を知ったきっかけは何だったろうか。
里村明衣子(センダイガールズプロレスリング、WWE NXT UK)絡みだったような気はする。
手元にある「1993年の女子プロレス」(柳澤健)の文庫版の鼎談(里村、雨宮、柳澤)は2016年だった。亡くなった年。これではないな。
それじゃあ、「井田真木子と女子プロレスの時代」に寄せてた文章か。こちらも2015年の11月だから亡くなるまで1年くらいしかなく、知ってから亡くなるまでそんなすぐだったろうか。


彼女が半生や感じ続けてきた生きづらさや体験を綴った「女子をこじらせて」は女子中高生の推薦図書にすべきだとずっと言ってるけど、読み返してみると表現のエグみというか、あからさまさというか、ちょっとたじろいでしまった。
でも、中高生の時が一番こういうもの読める時期なのかもとも思う。性とか、親には言えない気持ち。
生い立ち、地元での小中高時代、東京での大学時代、仕事を始めてから…。どれもこれもサブタイトルに「暗黒の」とか付いている。
スマートさを排除したような話し言葉の文体で情けない自分を洗いざらいぶちまけてる言葉のひとつひとつ全部に共感や同意するわけでもないけど、こんなに勇気をもらえる表現もなかなかなくて。
相互理解という意味では男女LGBTQIA問わず読むといいのかも知れない。

結局、必要なのは「自己肯定感」だけだったのかもとも思ったりするけど、未だ答えは出ない。
(※Amazonの内容紹介は全然あてにならないけど、いいレビュー幾つかついてるので読後に併せて読むと多角的に考えられて良い。shj氏の『この著者は、家族という社会の中ではこじらせなかったわけです。』という表現には膝を打った)

あまり関係ないかもしれないけど、この頃にはまだプロレスには出会ってないみたいだな。

ずっと気になり続けていた「東京で生きる」はなんとなく勿体無くて少しずつ少しずつ読んでいる。本棚の定位置は『「かっこいい」の鍛え方 女子プロレスラー里村の報われない22年の日々』の横(2017年発売のこの自伝を雨宮氏は読めていない。そして、WWE NXT UKで頂点取った今だったらもう「報われない」とは付けづらいだろうな)。

「女子をこじらせて」は、また別の場所に。

他の本はなんとなく読めてない。いつか。
今月で7回忌。

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