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戦場ヶ原 △登山の魅力△(0034)

日光・男体山のふもとに広がる高層湿原。広い空の下の開放的なトレッキングが快適です。
(本記事/ 文字数:約3800字、読了:約8分)


<概要>

山岳名: 戦場ヶ原 (せんじょうがはら)
奥日光・中禅寺湖の北、男体山の西に位置する高層湿原。標高は一帯がおおむね1400m程度。
名前の由来は、かつて男体山の神と赤城山の神がこの地で戦ったからとも言われている(諸説あり)。
夏にはワタスゲなどの高山植物、秋には草紅葉が有名。
所在地: 栃木県日光市

<戦場ヶ原の魅力>

(1)気軽に歩けるハイキングコース
登山道はおおむね湿原内の平坦な木道ですのでとても歩きやすく快適です。とくに難所や期間箇所もありません。
(2)高層湿原の豊かな自然と景観
湿原は木道以外立入禁止であるためか自然は良好に保護されており、様々な高山植物が見られます。また竜頭ノ滝と湯滝という2つの大きな滝も見応えがあります。


<登山コース>

※標準的タイムによる目安(休憩含まず)
戦場ヶ原の南端・竜頭ノ滝から湿原を北西へ湯ノ湖まで設置された自然研究路を歩くルート。
「竜頭ノ滝」バス停・竜頭ノ滝→ 「滝上」バス停(10分)→ 赤沼分岐(20分)→ 泉門地(60分)→ 湯滝(40分)→ 「湯元温泉」バス停(30分)
コースタイム/ 2時間40分程度
標高差/ 100m程度

<登山道の特徴>

「竜頭ノ滝」バス停すぐそばに滝があり観望できます。
滝の脇の階段を上がり国道120号線に合流します。120号線を横断した先に湿原の入口があります。
赤沼分岐の先から湿原が始まります。
湿原内の自然研究路はおおむね木道になります。
湿原のなかは樹林は少なく東に、遮るもののない男体山の大きな雄姿を眺めることができます。
湯滝はかなり近くまで近づくことができます。
湯滝の横の急な階段を上がり、120号線に合流します。
湯ノ湖の東岸に沿って120号線を歩き湯ノ湖北端に「湯元温泉」バス停(始発バス停)があります。湯滝のそばにもバス停があります。
竜頭ノ滝からの階段の登り、湯滝からの階段の登り以外、自然研究路の起伏は少なく小さいです。
●水場やトイレなど
登山道上に水場はありません。
トイレは竜頭ノ滝、湯滝と湯元温泉バス停のそばにあります。

<難易度・危険箇所など>

大きな難所や危険箇所などはほとんどありません。

<アクセス>

●往路
JR日光線「日光」駅または東武日光線「東武日光」駅から路線バス(東武バス)で「竜頭ノ滝」バス停まで約65分。
※「日光」駅と「東武日光」駅いずれも同一路線のバス停です。始発バス停は「日光」駅です。
●帰路
「湯元温泉」バス停から路線バス(東武バス)で「東武日光」駅まで約80分。
●補足
東京の「浅草」駅から東武日光行きの特急(スペーシア)が運行されています。
東京のJR「新宿」駅から東武日光行きの特急(スペーシア)が運行されています。
帰路に東京への特急電車を利用する場合、東武日光駅始発の便もありますが、会津方面から始発の特急に「下今市」駅で乗換えて乗車することもできます。

<国土地理院地図>

戦場ヶ原

<コースマップ>

日光湯元ビジターセンターのWebサイトにてコースマップが提供されています。
リンク先:
コースマップ (日光湯元ビジターセンター)


<売店等>

竜頭ノ滝と湯滝のそばに売店があります。
「東武日光」駅前にお土産屋があります。また駅舎内に売店があります。

<日帰り温泉等>

湯元温泉には日帰り入浴を実施している旅館等が複数あります。
日帰り温泉 (奥日光湯元温泉旅館協同組合)
日光ステーションホテル ※公式サイト

<お食事処>

湯滝そばのレストハウスでは軽食の提供をしています。
東武日光駅周辺には飲食店が複数あります。湯葉料理が名物です。

<山小屋などの宿泊施設>

日光市街地には多くの宿泊施設があります。
湯元温泉には複数のホテル等の宿泊施設があります。

<付近の山>

高山
男体山
日光白根山

<名産品>

湯葉
イチゴ
天然氷のカキ氷

<お天気情報>

男体山/山の天気 (tenki.jp)

<そのほかの補足>

東武日光駅周辺の飲食店や土産物屋は比較的早い時間に営業終了してしまいます。おおむね18時頃にはしまっていることが多いです。
戦場ヶ原のトレッキングに加えて、隣接する高山の登山を組み合わせても面白いかと思われます。
日光は日本でも数少ない天然氷の産地です。天然氷を使ったカキ氷が名物です。
東武日光駅構内に観光案内所があります。各種パンフレット備置。


<私的な雑感>

初心者OK。お気軽に歩けてなおかつ豊かな自然と触れあえてしかも景観に優れたハイキングコースという印象です。

戦場ヶ原に初めて行ったのは小学生の頃の修学旅行であったと思います。東京都その近郊の小学校では修学旅行の行き先が日光というところも多かったのではないでしょうか。1日目は東照宮、2日目に戦場ヶ原のハイキングというようなスケジュールであったかと記憶しています(たぶん)。そのときに戦場ヶ原から仰ぎ見た男体山のデカさには驚き、いまでも記憶に残っています。

戦場ヶ原を含めての日光観光ですが、夕方以降の“いろは坂”から東武日光駅までの間の道は渋滞がよくあります。以前、男体山の帰りに渋滞にはまりあやうく最終の特急電車に乗り損ねそうになるということがありました。ヒヤヒヤものでした。帰りの時間管理にはくれぐれもお気をつけください。

戦場ヶ原のトレッキングだけですと休憩を入れても3時間弱程度のアクティビティです。健脚の方には歩き足りないかもしれません。そのような場合は東照宮の拝観なども組み合わせて楽しむことができると思います。世界遺産ですので一見の価値アリと言えるかと思われます。

ほぼ平坦な木道歩きですので、登山初心者でもゆったりおしゃべりなどを楽しみながら歩くことができます。ファミリーでも比較的安心して自然に親しむ体験ができるうってつけのトレッキングコースではないでしょうか。


<備考>

●お得な切符
「まるごと日光 東武フリーパス」 (東武鉄道)
天然氷のカキ氷の紹介記事 (じゃらんnet)
日光の湯葉料理の紹介記事 (星野リゾート)

<参考リンク>

日光旅ナビ (日光市観光協会)
東武鉄道 ※公式サイト
東武バス ※公式サイト
栃木県立日光自然博物館 ※公式サイト
日光湯元ビジターセンター ※公式サイト
日光国立公園 (環境省)
奥日光湯元温泉旅館協同組合 ※公式サイト
山と高原地図「13.日光 白根山・男体山」 (昭文社)
日光警察署 ※公式サイト

<関連記事>


<バックナンバー>
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(6) 不定期更新です。 毎月一度を目安に更新を予定しております。
(7) カバー写真と、今回ご紹介した山とは、関係はありません。
(8) 情報は掲載日時点の内容です。
(9) 登山道等の状況については、適宜、現地の観光協会、ビジターセンターや山小屋などの各関係機関にあらかじめご確認くださいますようお願いいたします。
(10) 自治体により登山届や各種装備の義務化などの条件がありますのでご留意ください。詳細は各自治体や警察等にご確認くださいますようお願いいたします。
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(2023/10/06 上町嵩広)

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