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【弱者が弱者のままにならない「仕組み」を作ろうとしている、吉岡マコさんの取組を寄付で応援します:飢えている人に釣った魚を与えるのではなく、釣りの仕方を習得させようとする取組】

僕が吉岡マコさんに初めてお会いしたのは6年前に、
吉岡さんの「どん底からのキャリア論」という講演を聞いた時だった。
その時は、産褥時期に悩む女性を助けるための組織「マドレボニータ」を立ち上げ、運営されていた。

話を聞いて、とても驚いた。
マドレボニータの展開している事業の対象者(客層)が、
「妊娠~出産後の産褥時期の女性」だけだったから。

対象者が少なすぎる。
だから、組織維持のためのマネタイズが困難そうだ、と、
素人の僕がパッと聞いて分かる。

なんせ、
女性の内の、
出産する女性の内の、
長くてもたった2年くらいの時期だけが対象なのだ。

だけど、吉岡さんはそれをやろうと思った。
理由はシンプル。
「助けが必要なママたちを助けるために」

シンプルだけど、これ以上無いくらい熱くて力強い思い。
そんな吉岡さんの元には、たくさんの仲間たちが集まる。
軽い気持ちで「手伝うよ」というメンバーではない。
事業で提供するエクササイズの質を維持するために、
めちゃくちゃ厳しい訓練及び試験をパスした方々。

念の為追記すると、
吉岡さん自身に経済的な余裕があったから事業を始めた訳ではない。
「東大卒」、という肩書だけを見て、さぞやいい会社に入って余裕もあって…
と思うかもしれないが全然違う。

25才、無職、シングルマザー。

それが、吉岡さんが活動を始められた時のステータス。
パートナーと離婚し、一人で子どもを育てながら、
非常に厳しい経済状況の中で、
どっちかというと、自分が助けてほしいというくらいの状況の中で。
自分自身が味わった「こんな時期に助けてほしかった!」という思いを、
他のママたちさせないために。


そんな吉岡さんの元に集った、熱意あるメンバーに
マドレボニータの事業を継承し、
次に吉岡さんが新たに立ち上げられたのが、

子育ての責任を一手に担うシングルマザーが、
自分の身体や心をケアする時間を持ち、
シングルマザー同士が地域を超えて交流することで、
互いを励まし合えるような機会を提供する団体
「NPO法人シングルマザーズシスターフッド」

ひとり親家庭の子どもも社会から暖かく見守られながら健やかに育つこと、
多様性が尊重され、一人ひとりが自分らしく活きいきと暮らしていける
社会づくりに寄与することを目的として活動されている。

これも、マドレボニータの時と同じく、
マネタイズが難しそうな取組だと思う。
対象者は、困窮している可能性が比較的高いし、
加えて日本には「貧困は自己責任」と突き放す冷たい文化もある。

誰もが、なんとかする必要があると、
心のどこかで思っている、そんな問題。
だけど、問題の根が深すぎて、
誰もが課題解決のための行動を起こせずにいるような、
そんな問題。

おそらく、だから、吉岡さんは、
手を差し伸べようと思ったんだろう。

マドレボニータを立ち上げた時の決意を、
吉岡さんが自著の中で書かれている。
おそらく同じような思いで。
『ニーズはあるのだけれど、
そのニーズに当事者も社会も気づいていない。
(中略) 安全に子どもを産める国のはずなのに、
これだけ少子化な理由が、
ここにあるのではないか。
(中略) 産後女性をケアする社会的インフラが無い。
ならば、それをつくることに貢献できるんじゃないか』

社会的インフラが無いなら、作ればいいじゃない。
そんな事を思って、実際に行動してくれる、
世界というでかいパズルに欠けているピースの一片を作ろうとしてくれている、
吉岡さんのような方が、いてくれることに感謝。

本当に社会に必要な取り組みだと、心から思う。
だけど、僕にはとても真似ができない。
だからせめて、自分が必要だと思う取組を、
自分の代わりに、身を削って実践してくれている、
その人が動きやすくなるように、
寄付という形で支援したいと思う。

世界が今より少しでも、平和になりますように。

同じように思われた方!
寄付は↓から

ちなみに、シングルマザーズシスターフッドが12月に呼びかけられているのが、
「貧困に苦しむシングルマザーのマネーリテラシーの向上」の大切さ、です。

「ひとり親の貧困」は深刻な社会問題となっていますが、
貧困の連鎖を断ち切るために最も必要なのは、
親子で「マネーリテラシー」を身につけること。

お金について学び、
管理・運用していくという主体的な習慣を身につけなければ、
どんなに支援や給付があったとしても「足りない」状態からは抜け出せません。


お金を直接渡しても、使い方が分からなければ一時しのぎにしかならない。
社会には「知らないと使えない制度」が無数にある。
「知らないと与えられないチャンス」が無数にある。

だから、現金を渡すのではなく、
「知識」を渡すことで、
自ら困難を脱することが出来るように。
飢えている人に、魚を釣って与えるのではなく、
魚の釣り方を教えて、自分で生きていけるように、
生き方の仕組みそのものにフォーカスする、
という取組。

貧困は親から子に連鎖する、と言われる。
単純に、親から学ぶことが多い環境になるから。
その不幸の鎖を断ち切るために。

世界が平和になりますように(2回め)

(追伸1)
自分自身が寄付先を選ぶ選択肢が、
整備されつつあることに、感謝したいと思う。
昔は募金箱に現金入れるくらいしか無かったもの。

(追伸2)
マドレボニータHP



NPO法人シングルマザーズシスターフッドのHP

(追伸3)
ちなみに、マドレボニータでの吉岡さんの取組については、
吉岡さんの書籍「みんなに必要な新しい仕事」に詳しく載ってます。
凄い本だよ!ぜひ手にとっていただけたら。


ちなみに、「凄い凄いって何が凄いんだよ」と、思われた方は、
6年前の僕が鼻息荒く書評めいたものを書いてるので、良ければどうぞ(笑)

【読んだ本の話】 吉岡マコさんの『みんなに必要な新しい仕事:...

Posted by Kyohei Hori on Thursday, May 26, 2016

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